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ベッドでゴロゴロ、スマホをダラダラ見る休日が「一番疲れる」理由。脳のバッテリーを全開で消費する「情報過多」の罠

脳科学
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 せっかくの休日、家から一歩も出ずにベッドでゴロゴロ過ごしてしまった。また、1日YouTubeやSNS、ニュースをダラダラとスクロールしていただけだった。なのに、夕方になると体が鉛のように重く、ドッと疲れている……。そんな経験はないでしょうか?

 そして、体力は1ミリも使っていないはずなのに、心も体も泥のように重く感じる。そして、どうして自分はこんなに体力がなくて、怠け者なんだろう思ってしまう。加えて、休日を無駄にしてしまった罪悪感で落ち込んでしまうこともあります。ですが、どうか自分を責めないでください。あなたの体力が衰えたわけではありません。

 実は、あなたが「何もしていない」と思っています。しかし、そのベッドの上で、あなたの脳はフルマラソンを走らされているほど激しく炎上しています。そして、その原因は、ベッドでの「スマホダラダラ」です。つまり、画面を1スクロールするごとに、脳のアイドリング機能(DMN)が暴走します。そして、脳のガソリンをもの凄い勢いで垂れ流しています。

 このブログでは、「スマホを見ながらゴロゴロする」ことが疲れてしまう要因、NG行動、対応策、その際の脳の動きについて調べましたので以下に説明します。そして、休日の「謎のだるさ」から解放され、本当の意味で心と体を「急速充電」できるようになれることを目指します。

ゴロゴロして何もしていないのに疲れる要因

脳の暗黒エネルギー「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」

  • 説明: 人間の脳は、体重のわずか2%の重さです。しかしながら、体が消費する全エネルギーの約20%を喰らう大食漢です。そして驚くべきことに、その脳の消費エネルギーの約60〜80%は、「ぼーっとしている時(何もしていない時)」に、脳のアイドリング状態である「DMN」というネットワークによって消費されています。
  • 具体化: 意識的に仕事や勉強をしている時(CEN)の追加エネルギー消費は、わずか5%程度にすぎません。また、「何もしていない日」というのは、脳の裏側でDMNが激しく暴走しています。そして、車のアクセルをニュートラルのまま全開で踏み込んでいる状態です。ガソリン(エネルギー)を猛烈に垂れ流しているから疲れるのは当然ということになります。

スマホによる「マルチタスクの残像」と脳の便秘

  • 説明: 「何もしていない」と言いつつ、ベッドの中でスマホをダラダラ見ていませんか?SNS、ニュース、動画などを次々とスクロールする行為は、脳にとっては「超高速のマルチタスク」です。
  • 具体化: 脳が情報を処理しきれず、インプットのゴミが詰まった状態になります。つまり、「脳の便秘状態(情報過多)」です。そこで、これが神経的な疲労(ドッとくる疲れ)として体にフィードバックされます。

自律神経の「1日中ブレーキを踏みっぱなし」疲労

 一歩も外に出ない日は、交感神経(アクセル)が刺激されず、副交感神経(ブレーキ)が優位な状態が続きます。しかし、血流が悪いまま「ダラダラ過ごす」と、疲労物質(乳酸など)や老廃物が筋肉に溜まり、物理的な「だるさ」を作り出します。

ゴロゴロして「何もしていない」のに脳を疲れさせる現代の3大NG行動

NG行動①:指が勝手に動く「無限スクロール(SNS・ショート動画)」

 ベッドに横たわったまま、Instagram、X(旧Twitter)、TikTok、YouTubeショートなどを上へ上へとスクロールし続ける行動です。

  • なぜ脳が疲れるのか?:
     画面をスクロールして「新しい情報」が表示されるたび、脳内では快楽物質であるドーパミンが微量に分泌されます。そして、ドーパミンは「もっと面白い情報があるかも!」と脳を興奮させるため、指の動きが止められなくなります。なお、これはスロットマシンにハマるのと同じ仕組みです。
     つまり、一見リラックスしているように見えます。しかし、脳内はパチンコ屋の中にいるような激しい興奮状態が続いています。つまり、休まるどころか脳の神経が過剰にすり減っています。
     

NG行動②:脳のキャパを超える「マルチタスクの残像」

 動画を観ながらSNSのタイムラインを追い、気になったワードをChromeで検索し、また動画に戻る……。これが、ベッドの上で、複数のアプリを数秒〜数分単位で行き来する行動です。

  • なぜ脳が疲れるのか?:
     人間の脳は、構造的に「1つのこと(シングルタスク)」しか処理できません。そして、アプリを切り替えるとき、脳内では高速で「意識のスイッチの切り替え(タスクスイッチング)」が行われています。
     そのため、画面が変わるたびに、脳の司令塔(前頭前野)は「これは何?」「どう反応すべき?」と全力で処理を強いられます。そして、この『マルチタスクの残像』が脳内に蓄積すると、処理しきれなかったデータのゴミが溜まります。その結果、脳が深刻なフリーズ状態(脳の便秘)を起こしてドッと疲れが押し寄せます。

NG行動③:受動的ながら脳を刺激する「ネガティブニュース・他人の生活のスキャン」

 ベッドの中で、ネットのタイムラインに流れてくる「芸能人の炎上ニュース」「痛ましい事件」「SNSでキラキラ輝く他人の充実した休日」をなんとなく眺めてしまう行動です。

  • なぜ脳が疲れるのか?:
     脳の危機管理センターである扁桃体は、自分に関係のない他人の炎上やネガティブな情報に対しても、「これは生存に関わる脅威か?」と過剰に反応してしまいます。
     また、他人のきらびやかな生活を見ると、無意識に「それに比べて自分は……」と脳の評価システムが作動し、ストレスホルモン(コルチゾール)が分泌されます。つまり、体は休めています。しかし、脳内では「見えない敵」や「他人との比較」という精神的な戦闘状態が勃発しています。そのるため、夕方には戦い疲れて泥のようになります。

対応策:暴走するDMNを止め、脳を本当に「急速充電」する3つの処方箋

「能動的なぼんやり」を取り入れる(マインドフルネス):脳のメモリ解放

 スマホを見ながらぼーっとする時間とは違う時間を作ります。例えば、お気に入りの飲み物を飲むなど、五感の1つだけに意識を集中させる時間を作ります。そして、これによりDMNの活動が最大で半分以下に低下し、脳が休まります。

5分だけの「アクティブリカバリー(積極的休養)」:血流のハック

 だるい時こそ、あえてストレッチをする、近所を5分だけ散歩するなど、軽い運動で血流を促します。そして、これにより筋肉に溜まった疲労物質が押し流され、体の「鉛のような重さ」がすっきり抜けていきます。

「デジタルデトックス・タイム」を1時間だけ作る:視覚のシャットダウン

 スマホを物理的に遠くの部屋に置きます。そして、目を閉じて「脳への情報インプット」を完全にゼロにする時間を1時間だけ作ります。これは、脳のワーキングメモリ(ゴミ箱)を空にするための強制メンテナンス時間です。

通常状態からスマホで脳が限界を迎えるまでの脳の動き

フェーズ1:通常状態

 第1段階で、ベッドに入る直前の通常状態です。

  • 動いている脳の領域: セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク(CEN)
  • 脳の状態:
     「さあ、今日は一日ゆっくり休むぞ」とベッドに横たわった瞬間です。まだ、脳のワーキングメモリ(ゴミ箱)は整理されており、エネルギーも十分にあります。ここでスマホを持たずに目を閉じれば、脳は順調に回復ルート(急速充電)に入ることができます。

フェーズ2:トリガー発動

 第2段階で、スマホの「1回だけ」のつもりがエンドレス・スクロールになっていく状態です。

  • 動いている脳の領域: サリエンス・ネットワーク、側坐核
  • 脳の状態:
     枕元のスマホを手に取り、SNSや動画アプリを開いた瞬間に全てが暗転します。そこで、脳の仕分け人(サリエンス・ネットワーク)が「刺激的な情報が来た!」と反応します。そして、快楽物質のドーパミンを出す「側坐核」を刺激します。
     しかし、「次の動画を見たら終わりにしよう」「あと1回スクロールしたら止めよう」と思っている時、脳はすでにドーパミンの奴隷になっています。そのため、「やめたいのに、指が勝手に動いて次を探してしまう」という最初のバグが完成します。つまり、依存ループにハマります。

フェーズ3:超高速マルチタスクと「脳の便秘」

 第3段階で、情報過多による炎上している状態になります。

  • 動いている脳の領域: 視覚野、前頭前野
  • 脳の状態:
     ベッドで横たわるあなたの体は「停止」していますが、脳は激しいスポーツ状態になっています。SNSの短い文章、動画の爆音、他人のきらびやかな生活、ショッキングなニュース……など。そこで、脳(前頭前野)は、画面が変わるたびに「これは自分に関係あるか?」「どう反応すべきか?」を数秒単位で判断し続ける『超高速マルチタスク』を強いられます。
     そして、インプットされる情報量が脳の処理キャパシティを遥かに超えています。そのため、処理しきれない情報のゴミが脳内に溜まる「脳の便秘(情報過多)」状態になります。そして、脳の疲労度はピークに達します。

フェーズ4:ガソリンの完全枯渇

 第4段階で、夕方の「泥のようなだるさ」になった状態です。

  • 動いている脳の領域: デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)
  • 脳の状態:
     スマホをようやく置いたとき、脳はすでに限界です。そこで、情報を整理しようとして、脳のアイドリング機能(DMN)が裏で大爆発します。DMNはただでさえ脳の全エネルギーの60〜80%を消費する大食漢です。そして、スマホが置いていった大量のゴミ情報のせいで、さらに過剰に空回り(オーバーヒート)を始めます。
     そして、脳のブドウ糖(ガソリン)が完全に空っぽになった結果、「体は一歩も動かしていないのに、脳がエネルギー切れになったせいで、全身が鉛のように重くて起き上がれない」という最悪の疲労感が完成します。

まとめ

 ここまで、スマホを見ながらゴロゴロで疲れてしまう要因、NG行動、対応策、その際の脳の動きについて説明しました。まず、要因について、脳の暗黒エネルギーDMNスマホによるマルチタスクの残像と脳の便秘自律神経の1日中ブレーキを踏みっぱなし疲労を説明しました。次に、NG行動として、指が勝手に動く無限スクロール脳のキャパを超えるマルチタスクの残像受動的ながら脳を刺激するネガティブニュースを説明しました。

 続いて、対応策として、マインドフルネス5分だけの積極的休養デジタルデトックスタイムを1時間だけ作るを説明しました。最後に、脳の動きとして、通常状態トリガー発動超高速マルチタスクと脳の便秘ガソリンの完全枯渇を説明しました。

 まず、「何もしていないのに疲れる」のは、あなたの体力が落ちたからでも、怠け者だからでもありませんでした。それは、ベッドの上でのスマホダラダラという超高速マルチタスクにより、脳のエネルギーが完全にガス欠を起こしていただけでした。そのため、もし次の休日に謎のだるさに襲われたら、対応策を実施してみて下さい。そして、体を動かさない受動的な休日から、脳を休ませる能動的な休息へ変えることが重要と思えました。

 また、ネットやスマホが普及した現在社会とこれまで生存のために身についた脳の本能部分でのミスマッチが起きたのかもしれません。また、脳がこの現在社会にどこまでついていけるかもわかっていません。そのために、デジタルデトックスなど情報とのかかわり方が重要な気がしました。

 

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