初対面なのに「この人、なんか信用できそう」と感じる瞬間があります。そして、その多くは、清潔感などもありますが言葉ではなく “表情” が作っているようです。そして、特に、笑顔です。また、詐欺などの勧誘に関しても、笑顔で勧誘するということが報じられています。しかし、普通にものを販売している人も笑顔なので区別が難しいような気もします。
ただし、笑顔はただの「感じが良い表情」ではありません。笑顔は、脳にとって安全・安心・協力のサインとして処理される特別な信号です。そして、これは、昔から人間どうしのコミュニケーションとして構築されてきたものです。
そこで、このブログでは、なぜ笑顔の人は信用されやすいのかに注目することにしました。そして、最古のコミュニケーション、笑顔で起きることについて調べましたので以下に説明します。
笑顔は「敵ではない」という最古のコミュニケーション
人間の脳は、表情を“危険か安全か”の判断材料として使います。そして、これは進化の過程で獲得した、生存に直結する仕組みです。例えば、以下のようなものがあります。
- 怒り → 危険
- 無表情 → 不明(警戒)
- 笑顔 → 安全・協力的
つまり、笑顔は、脳にとって 「この人は敵ではない」 という最も分かりやすいサインになります。
笑顔で起きること
ミラーニューロンが笑顔を“自分の感情”として取り込む
笑顔を見ると、脳の「ミラーニューロン」が反応し、相手の表情を自分の感情として模倣します。その例に、以下のようなものがあります。つまり、笑顔は相手の脳内でポジティブな感情を自動生成する ということになります。
- 相手が笑う
- 自分の脳が“笑顔の感情”を再現する
- 気分が少し上向く
- 相手を「良い人」と認識する
オキシトシンが分泌され「この人は信頼できる」と感じる
笑顔を見ると、脳内で“信頼ホルモン”と呼ばれるオキシトシンが分泌されます。そして、オキシトシンは、安心感、親近感、信頼感、距離の近さを強める作用があります。つまり、笑顔は脳内で信頼を化学的に増やすということになります。
第一印象は「表情」で80%決まる
心理学では、第一印象の大部分は非言語情報(表情・声・姿勢)で決まるとされています。特に、笑顔は、親しみやすさ、誠実さ、協力的、社会的スキルが高い、好意的といった印象を一瞬で与えます。つまり、言葉よりも先に、脳は表情で「この人は安全か?」を判断しています。
笑顔は「自信がある人」に見える
また、笑顔は、脳に「余裕がある」「自信がある」という印象を与えます。例えば、緊張している人は笑えない、余裕がある人は笑えるという脳の判断が働きます。そのため、笑顔の人は能力が高そう・信頼できそうと評価されやすくなります。
笑顔は「相手の脳の負荷」を下げる
無表情の人と話すと、脳は「この人はどういう感情だろう?」と推測を続けます。また、これは認知負荷が高く、疲れやすい状態です。一方、笑顔の人は感情が読み取りやすいため、脳の負荷が下がります。そして、脳が疲れない相手=話しやすい相手=信頼できる相手 という流れが自然に生まれます。
笑顔は「協力の意思」を示す非言語メッセージ
笑顔は、言語よりも早く伝わる“協力の意思表示”です。例えば、あなたを歓迎しています、敵意はありません、コミュニケーションを取る準備がありますなどです。そして、こうしたメッセージを、脳は一瞬で読み取ります。そのため、笑顔の人は「この人は味方だ」と判断されやすくなります。
まとめ
ここまで、最古のコミュニケーション、笑顔で起きることについて説明しました。まず、最古のコミュニケーションについて、笑顔は「敵ではない」を説明しました。つぎに、笑顔で起きることについて、6つの事柄を説明しました。
まず、笑顔の人が信用されやすいのは、 単なる「感じの良さ」ではありませんでした。そして、脳の中では、以下のようなことが起きていました。
- ミラーニューロンが感情を模倣する
- オキシトシンが分泌され信頼が高まる
- 第一印象がポジティブになる
- 自信がある人に見える
- 脳の負荷が下がり安心する
- 協力の意思が伝わる
そこでは、以上のような複数のメカニズムが同時に働いていました。つまり、笑顔は、言葉よりも早く、深く、確実に相手の脳に届く“信頼のサイン”ということになります。
しかし、自然と出る笑顔に関して、このように受け取れるかもしれません。しかし、作り笑顔というものがあります。勧誘などでその作り笑顔が悪用されることがあるので注意する必要があります。また、笑顔をするのが苦手な人もいます。その人は、笑顔にしているつもりでもそうは見えない人もいます。現代になり、進化の過程で身についてきた笑顔に関する感覚がそのまま信じてはいけない場面もあることは皮肉なような気がしました。

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