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認知機能と認知症の関係、その対策についてわかりやすく整理

脳科学
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 これまで認知症関係についていろいろ調べてきました。まず、認知症ってどういう病気?:物忘れとの違い・原因・症状をわかりやすく解説を調べました。そこで、認知症についてどのようなことか、どのようなものがあるかについて調べました。つぎに、認知と似たような言葉である認識との違いについて調べました。それが、「認知」と「認識」はどう違う?脳が行う“情報処理の深さ”をわかりやすく解説です。

 そして、認知機能について、明確にするためにさらに認知機能について調べました。それが、認知機能の全体像:記憶・注意・判断・遂行機能から理解する認知の仕組みです。そして、脳での認識の前段階の処理とされる知覚について調べました。それが、知覚は“脳の入り口”:認知との違いと情報処理の流れを丁寧に説明です。このように認知について調べてきました。また、別の視点では、スマホ認知症って?ということにも調べています。このように認知機能は、世代に関わらず重要な機能であることがわかります。

 そこで、このブログでは、認知症や認知機能について整理することにしました。そして、認知とは何か、認知から認知症、認知症について、認知症対策、改めての認知機能について整理しました。

認知とは何か:脳が行う“総合的な情報処理”

 まず、認知とは、脳が外界から得た情報を受け取り、理解し、判断し、行動につなげるための高次機能の総称です。 そして、医学的には「認知機能」と呼ばれ、複数の領域が協力して働いています。この協調して働くことで、私たちの日常生活が成り立っています。

 それゆえ、認知はひとつの能力ではありません。つまり、物忘れが多く情報として流れてきますが記憶力だけが認知ではありません。つまり、認知は、複数の機能が組み合わさった「総合力」になります。

認知を理解すると認知症が理解できる

 そして、このように認知症の症状は「記憶だけの問題」ではありません。つまり、認知は多領域で構成されているため、どこが障害されるかで症状が変わります。つまり、以下のような違いがあります。

  • 記憶が障害されれば「もの忘れ」
  • 注意が障害されれば「集中できない」
  • 見当識が障害されれば「迷いやすい」
  • 遂行機能が障害されれば「段取りができない」
  • 視空間認知が障害されれば「道に迷う・物を見失う」

 そのため、認知症の理解は、どのような認知に障害が起きたか、そして、どういう障害かという理解から始まることになります。

 認知症は「認知機能が後天的に障害された状態」

 認知症とは、一度正常に発達した認知機能が、脳の病気によって低下し、生活に支障が出る状態と定義されています。

● 主な原因疾患
  • アルツハイマー病
  • 脳血管性認知症
  • レビー小体型認知症
  • 前頭側頭型認知症

 それぞれ障害される認知領域が異なるため、症状も異なります。

アルツハイマー病

 アルツハイマー病で最初に障害・萎縮が始まる主な部位は側頭葉の内側にある海馬です。また、脳の血流・代謝が最初に低下する後部帯状回および楔前部(せつぜんぶ)です。

病変の主な進行部位と特徴
  • 初期に影響を受ける部位(記憶・代謝の低下)
    • 海馬(側頭葉内側): 新しい記憶(短期記憶やエピソード記憶)を司る場所です。そして、最初期に神経細胞の変性や萎縮が起こります。
    • 後部帯状回・楔前部: アルツハイマー病により最初に血流やブドウ糖代謝が低下するとされている重要なエリアです。そして、脳の画像検査(PETやSPECTなど)で確認されています。
  • 進行に伴い広がる部位
    • 側頭葉全体、頭頂葉、後頭葉: 病気の進行とともに、海馬から周囲の側頭葉、空間認識や計算などを司る頭頂葉、視覚情報を処理する後頭葉へと範囲が広がります。
    • 前頭葉: さらに病期が進むと、思考や判断、感情のコントロールを担う前頭葉にも萎縮が及び、理性の低下や行動の変化が現れます。
    • 脳全体: 末期には神経細胞の広範な死滅により、脳全体が萎縮していきます。

 また、認知症になると、直近の出来事は忘れやすくなります。しかし、昔の記憶(遠隔記憶)は脳の広い範囲に定着しているため、比較的長く残りやすいとされています。

アミロイドβ

 脳内で作られるタンパク質の一種のアミロイドβ(ベータ)は、アルツハイマー型認知症の原因物質と考えられています。

アミロイドβの特徴と仕組み
  • 蓄積の始まり: 症状が出る約15〜20年前(40代〜50代頃)から、ゆっくりと脳内に溜まり始めます。
  • 老人斑の形成: 通常は分解・排出されます。しかし、加齢や生活習慣などのバランスが崩れると過剰になります。そして、神経細胞の外で「老人斑」という塊を作ります。
  • 神経細胞への影響: アミロイドβが蓄積すると毒性を持ちます。また、もう一つの原因物質であるタウタンパク質の変化を促します。そして、神経細胞を死滅させて脳を萎縮させます。
最新の治療と予防
  • 抗アミロイドβ抗体: 脳内に蓄積したアミロイドβを除去し、認知機能低下の進行を抑える薬が日本でも実用化されています。それは、レカネマブやドナネマブなどです。
  • 予防のポイント: 睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動(二重課題運動など)、生活習慣病の管理によってアミロイドβの排出力を保つことが重要とされています。

  また、詳細は太陽生命の解説コラムや東京都健康長寿医療センターの特設ページをご覧ください。

認知症対策

 対策は、生活習慣の改善や適度な運動、社会参加などを通じて発症リスクを下げることが可能です。また、認知症予防10か条がいろいろなとことで取り上げられています。興味がある際には参照してみてください。多少表現は異なっているようです。ただし、これらはすべてをまとめると生活全般に健康に気を付けるということになりそうです。

認知症予防の10か条 国立長寿医療研究センター ベネッセ ALSOK 毎日新聞社
  • 塩分と動物性脂肪を控えたバランスのよい食事を
    • 野菜や魚、大豆などを積極的に取り入れ、偏った食生活を避ける。 
  • 適度に運動を行い足腰を丈夫に
    • ウォーキングなどの有酸素運動を習慣にし、筋力や血流を維持する。 
  • 深酒とタバコはやめて規則正しい生活を
    • 過度な飲酒や喫煙は認知機能の低下を招くため控える。 
  • 生活習慣病(高血圧、肥満など)の予防・早期発見・治療を
    • 動脈硬化や糖尿病などの病気が認知症のリスクを高めるため、定期健診を受ける。 
  • 転倒に気をつけよう 頭の打撲は認知症招く
    • 転んで頭を強く打つことが原因となるケースもあるため、足元や環境に注意する。 
  • 興味と好奇心をもつように
    • 新しい趣味や学び、外出などを通じて脳に刺激を与える。 
  • 考えをまとめて表現する習慣を
    • 文字を書いたり、会話したりして思考を活発にします。 
  • 生きがいを持つ
    • 目標や楽しみを見つけて毎日を前向きに過ごします。 
  • 円滑な人間関係をつくる
    • 身だしなみに気を使うことで、外出意欲や前向きな気持ちを保つ。 
  • 寝たきり防止・病気の治療
    • 身体の不調を放置せず、早めに治療して活動的な状態を維持します。

認知とは何か:脳の“気づき”のプロセス

認知とは何か?

 繰り返しになりますが、認知は、外部からの刺激を五感で受け取り、脳が「事実として把握する」段階です。そして、そこでは脳で以下のような事柄をすることになります。

  • 色・形・音を識別する
  • そこに物があると気づく
  • 名前を知っている

 まず、1つ目の項目については、「この色は、赤色だ」、「この形は三角形だ」、「この音は、踏切の警告音だ」などがあります。つぎに、2つ目の項目については、「そこに、コンビニがある」、「そこに、信号がある」があります。さらに、3つ目の項目について、「その動物は、猫です」、「その構造物は、スカイツリーだ」などがあります。また、ここには無いですが、「高所の橋を見て、ぞくぞくする」、「ヘビを見て、恐怖を覚える」、「この触った感触が気持ち悪い」など感情を覚えることもあります。

認知の働き

 このように、見た、聞いた、触った情報感覚を過去の記憶と照合したり、過去の感覚と照合したりしています。そして、これらの知覚情報は一旦前頭葉を経由して、記憶(海馬)や感情(扁桃体)と結びついたりしています。加えて、見た風景から物に注意して、例えば、スカイツリーと判断します。また、そのものを取ったり運動に反映されます。そのため前頭葉が重要な役割を果たしていると考えられます。そして、そこには、前頭葉と連携して記憶、注意、見当識、遂行、視空間認知などが関与しているようです。

認知症の対策

 認知症の対策については、前項目で10か条を示しました。しかし、健康や生活習慣病など全般のことと認知に関わる部分がありました。しかし、明確に分けれるというものではありませんでした。そこで、認知によっているものには、興味と好奇心をもつように、考えをまとめて表現する習慣を、生きがいを持つ、円滑な人間関係をつくるの4つでした。つまり、おおまかで雑ですが、注意して周りを見る、自分の考えをまとめ表現する、能動的な活動をおこなう、コミュニケーションを図ると言った前頭葉を使う行動をとるようにすると言えるかもしれません。

まとめ

内容の整理

 ここまで、認知とは何か、認知から認知症、認知症について、認知症対策、改めての認知機能について説明しました。まず、認知とは何か、認知から認知症について、認知から認知症までの概念について説明しました。つぎに、認知症について、どのような種類があるか、そして、主要なアルツハイマー型認知症、また、その要因のアミロイドβについて説明しました。加えて、認知症の対策について、10項目の予防方法を説明しました。最後に、改めて認知機能について、どの対策がより直接的であるかを説明しました。

まとめ

 ここまで認知機能について書いてきました。そこでは、外界からの入力情報の処理への影響とその情報への外界への対応、遂行処理能力への影響がありました。また、認知症への対策として、10か条を示しましたが、日常生活全般の健康を維持することが含まれていました。これは、認知症が脳のどの部分で起きるかによって症状が異なり、認知機能が生活全般に関わっていることを示していました。

 また、脳は省エネな臓器であると言われています。そのため、同じようなパターンの生活を繰り返していると慣れが、つまり、脳の省エネが働き脳が使われるのが減ってしまいます。また、退職したり、子育てが終わったりして、新しいことを始めないでいるとさらに脳の使われる機会が減ってしまいます。使われないと退化していくことも想定されます。ひょっとしてですが、それがアミロイドβかもしれません。そのため、新しいことをしたり、外的環境に合わせて何かをすることが重要な気がしました。

 ここには記載していないのですが、老人ホームなどで認知症対策として、リズム体操・ラジオ体操やしりとり・連想ゲームや合唱・カラオケなどがなされています。そこでは、音楽に合わせて手拍子をしたり、言葉を声に出して発語や記憶力を刺激したり、懐かしい昭和歌謡や童謡を歌うなど外的情報を知覚して、それに反応して何かを行動すると言った前頭葉を使うことがされています。このように前頭葉を使用する頻度が低下したことで発症すると考えられているように想定されます。しかし、逆に前頭葉を使いすぎて発症していると考えられるのがスマホ認知症で対極にあるような気がしました。

 

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