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なぜ「スマホを探しているのに手に持っている」ことがあるのか?脳科学で解説

心理
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 「スマホどこだっけ?」そう言いながら、実は手に持っているということがあります。また、職場などで、スマホを手に持って探している人を見かけたことがあります。そして、これと似たような現象で眼鏡をかけていながら眼鏡を探していることもよく耳にします。また、テレビでこの件が話題になっていたことをみたことがあります。

 そして、これは多くの人が一度は経験したかもしれない、ちょっと恥ずかしいこの現象です。しかし実はこれ、ドジでも不注意でもなく、脳の“正常な働き”によって起きる現象のようです。しかも、この現象、メガネをかけている人が“メガネどこだっけ?”と探してしまうのと同じ仕組みで起きているようです。そこで、ここでは、なぜ“持っているのに探してしまう”のかについて注目することにしました。

 このブログでは、「スマホを持っていながら探してしまう」ことについて、その要因、スマホとメガネの違いについて調べましたので以下に説明します。

スマホを持ちながらスマホを探してしまう要因

脳が「探すモード」に入ると“持っている”を認識しなくなる

 スマホを探すとき、脳はまず「スマホはどこかに置いてある」という前提で動き始めます。そして、この前提が強く働くと、たとえスマホが手にあっても、脳はその情報を“無視”します。なお、これは心理学でいう 選択的注意 の典型例です。

  • 探す対象に意識が集中
  • それ以外の情報は処理されない
  • 手にあるスマホは「探す対象ではない」と判断される

 そして、その結果、視界に入っていても脳が認識しない という状態が起きます。なお、選択的注意の1つであるカクテルパーティ効果について以前のブログで取り上げています。カクテルパーティー効果って?

スマホを持つ行為は“自動化”されている

 スマホを持つ動作は、もはや歯磨きや瞬きと同じレベルの自動行動になっています。そして、自動化された行動は、脳の前頭前野ではなく 小脳や基底核 が処理します。そのため、

  • 「持った」という記憶が残りにくい
  • 無意識に持っていることが多い
  • 記憶にないから“持っていない”と判断してしまう

という現象が起きます。つまり、持っているのに覚えていないのは、脳が効率的に働いている証拠にもなります。

探すときは「視覚優先モード」になる

 スマホを探すとき、脳は“視覚で探すモード” に切り替わります。そして、机の上、カバンの中、ソファの隙間、ベッドの上など“置いてありそうな場所”を視覚的にチェックし始めます。そのため、手にあるスマホは「視覚的に探す対象ではない」と判断されます。そして、注意の盲点になってしまいます。また、これは「アテンション・ブラインドネス(注意の盲点)」と呼ばれる現象です。、人間の脳が持つ代表的な錯覚のひとつです。

マルチタスク中は前頭前野が疲れている

 忙しいときほどこの現象が起きやすい傾向にあります。それは、脳の司令塔である 前頭前野 が疲れているからです。そして、前頭前野が疲れると、注意の切り替えが苦手になる記憶の保持が弱くなる自動行動が増えるなどの現象がい起きます。また、その結果、「持っているのに探す」という矛盾が平気で起きてしまいます。

“探す行為”そのものが目的化する

 心理学には 「目的のすり替わり(自己目的化)」 という現象があります。

 つまり、探すこと自体が目的になってしまう のです。そのため、手に持っているという“答え”が目の前にあっても、脳は気づきません。

比較:メガネとスマホを探す

 スマホ探しとメガネ探しは、脳の同じ仕組みで起きる“日常の錯覚” です。ただし、メガネにはスマホよりも気づきにくい理由があります。

メガネのほうが気づきにくい3つの理由

メガネは「身体の一部化」しやすい

 長時間つけるため、脳が“身体の一部”として扱う 傾向があります。そして、そのため、頭に乗っていても“物”として認識されません。

視界に入らない位置にある

 スマホは手にあるため視界に入りやすいものです。しかし、メガネは頭の上にあるため、視覚的に確認できない=存在を忘れやすい状況になります。

軽くて感覚刺激が弱い

 メガネは軽いため、触覚刺激が弱く、装着している感覚が消えやすくなります。

まとめ

 ここまで、スマホを持ちながら探してしまう要因、スマホとメガネの違いについて説明しました。まず、その要因について、脳が「探すモード」に入ると“持っている”を認識しなくなるスマホを持つ行為は“自動化”されている探すときは「視覚優先モード」になるマルチタスク中は前頭前野が疲れている“探す行為”そのものが目的化するを説明しました。次に、スマホとメガネの違いについて、メガネのほうが気づきにくい3つの理由を説明しました。

 まず、スマホを探しているのに手に持っている。また、メガネを探しているのに頭に乗っている。どちらも、選択的注意行動の自動化注意の盲点前頭前野の疲労目的のすり替わりなどの脳の仕組みが重なって起きていました。そして、ごく自然な現象 でした。そのため、恥ずかしいことでも、ドジでもありませんでした。むしろ、脳が効率よく働いている証拠でもありました。次にこの現象が起きたときは、「脳が頑張っているんだな」と思うと楽になるような気がしました。しかし、スマホにしてもメガネにしても探して手に持ったり、身に着けていたら軽く笑ってすませることが良いような気がしました。

 また、スマホにしてもメガネにしても、朝起きた時にもよくあるような気がしていました。そして、前頭前野の疲労というよりも活動前のエンジンがかかっていない状態のような気がしました。加えて、注意力も目的のすり替わり等いろいろが起きやすいような気がしました。また、これからメガネをかける、スマホを操作しようとした頭が働いていない時のような気もしました。

 

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