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「あれ、それ」が増えるのはなぜ?言葉がパッと出ない理由と脳を若返らせる処方箋

脳科学
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 「ほら、あの、ほら……あれだよ、あれ!」というのを聞いたことがあります。また、「それって何だっけ?名前は分かっているんだけど……」というのは言ったことがあります。そして、ひどい人では、あれ、それがほとんどの人がテレビのお笑いで扱われそうな気もします。最近、家族や友人との会話で、具体的な名前の代わりに「あれ」「それ」という言葉が増えたと感じることはないでしょうか?

 そして、もしかして若年性認知症?と考えたこたありますか? また、一気に老化が進んだのかも?……と不安になることがありそうです。しかし、不安になる必要はないようです。実は、言葉が喉まで出かかっているのに出てこないこの現象には、脳の記憶システム特有の「あるエラー」が関係しているようです。

 そこで、このブログでは、「あれ、それ」が増えてしまう現象に注目することにしました。そして、あれ、それが増えてしまう理由、脳疲労のチェック、対応策について調べましたので以下に説明します。

脳の中で何が起きている?「あれ・それ」が増える3つの理由

心理学で言う「TOT現象(喉まで出かかっている現象)」

 思い出したいのに思い出せない状態を「Tip of the Tongue(舌の先)現象」と呼ばれています。そして、通称TOT現象と呼ばれています。

  • メカニズム: 脳の中で「意味(それがどんなものか)」のネットワークは繋がっています。しかし、「音(名前・言葉)」のネットワークへのアクセスだけが一時的に遮断されている状態です。記憶そのものが消えたのではなく、「引き出すルート」が渋滞を起こしているだけです。

情報過多による脳の「ゴミ屋敷化」(インプット過剰(過多))

 現代人はスマホやSNSから、1日に膨大な情報を受け取っています。その情報過多の脳への影響です。

  • メカニズム: 脳の記憶を司る「海馬」や、情報を整理する「前頭葉」の処理能力を超えて情報が流れ込みます。すると、脳内が整理整頓されていない部屋(ゴミ屋敷)のようになってしまいます。そのため、いざ必要な言葉を探そうとしても、「あれ」という代名詞で濁さざるを得なくなります。

加齢による「検索スピード」の低下

 年齢とともに記憶のキャパシティ(容量)自体はむしろ増えていきます。しかし、データを「検索するスピード」は低下します。

  • メカニズム: 経験を積むほど脳内のデータベース(ボキャブラリー)が巨大化します。そのため、その中から1つの言葉を見つけ出すのに時間がかかるようになります。パソコンで言えば、ハードディスクの容量がいっぱいで検索に時間がかかっている状態です。

あなたの脳は大丈夫?「脳疲労」度チェック

 単なる一時的な物忘れか、それとも脳が限界を迎えているのかいろいろな要因があります。そこで、日頃のサインをチェックするためのリストを示します。

  • 会話の半分以上が「あれ」「それ」「あっち」で構成されている
  • スマホを見ていて、さっきまで何を調べようとしていたか忘れる
  • 漢字は思い浮かぶのに、読み方や書き方がパッと出てこない
  • 最近、マルチタスク(複数を同時にこなすこと)が以前よりしんどい
  • □ 睡眠不足や、常に頭がぼーっとする感覚がある
【ポイント】

 これらに多く当てはまる場合、老化というよりも「スマホの使いすぎによる脳疲労(情報過多)」が原因である可能性が高いです。

「あれ・それ」を撃退!脳の引き出しをスムーズにする対策

 脳の「検索力」は、日常のちょっとした習慣で鍛え直すことができます。

「スマホですぐ検索」を5秒だけ我慢する:

 思い出せない時、すぐにスマホで検索するのをやめます。そして、5秒だけ自力で思い出そうと試みます。そして、この「思い出す努力(想起)」そのものが、脳の検索ルートを太くする筋トレになります。

「アウトプット」の機会を増やす:

 インプット(読む・見る)に対して、話す・書くといったアウトプットの量を増やします。例えば、今日あった出来事を誰かに話したり、日記に書いたりします。これにより、脳内の情報が整理され、言葉が出やすくなります。

脳を「ぼーっと」させる時間を作る:

 あえてスマホを見ず、外の景色を眺めたりお風呂に入ったりする時間を意識的に作ります。つまり、脳の「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」が働くような状況にします。そして、そうすることで、散らかった記憶の断片を自動的に整理整頓してくれます。

まとめ

 ここまで、「あれ、それ」が増えてしまう理由、脳疲労のチェック、対応策について説明しました。まず、「あれ、それ」が増えてしまう理由について、「TOT現象」インプット過剰加齢による「検索スピード」の低下を説明しました。つぎに、脳疲労のチェックについて、5つのチェック項目とポイントを示しました。最後に、対応策として、脳の引き出しをスムーズにするための方法を3つ説明しました。

 まず、「あれ、それ」が増えてしまう理由には、若年性認知症、老化の進行だけではありませんでした。そこには、TOT現象、インプット過剰、加齢による検索スピードの低下という要因もありました。つまり、日々たくさんの情報を処理し、頑張ってくれている脳が「ちょっと引き出しが散らかってきたよ」と教えてくれているサインかもしれません。すべてがこの要因ではないこともあるので、症状が気になり心配な場合は病院で見てもらうことも必要です。

 また、脳の疲労によるものの場合は、すぐに検索する手を少し止めて、脳に余白を作ってあげること。それだけで、あなたの脳の引き出しはまた驚くほどスムーズに開くようになるかもしれません。現在は、多くの場面で情報があふれているので、情報過多に注意すること、アウトプットを意識すること、ぼ~とする時間は重要であると思えました。

 

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