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なぜ「本音を言った後」に後悔が押し寄せるのか?脳の反芻思考の仕組み

心理
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 本音を言うのは、勇気がいります。特に、緊張した会社などの会議などは特にです。そして、「職場で思い切って本音の意見を言ったのに、帰り道に『言わなきゃよかった……』と激しく後悔したということもあります。また、友達に素の自分をさらけ出した後、夜ベッドの中で『嫌われたかもしれない』と一人反省会が止まらないこのようなことを聞いたことがあります。

 そして、すっきりするはずの本音の後ほど、なぜかドッと押し寄せる自己嫌悪があります。相手のちょっとした表情や、自分の言葉のトーンを何度も脳内でリプレイしてしまいます。そして、「どうしてあんなことを言ってしまったんだろう」とグルグル考え込んでしまいます。よくあることのようですが、そんな経験はありませんか?しかし、安心してください。あなたが後悔してしまうのは、メンタルが弱いからでも、性格に問題があるからでもないようです。実は、脳の生存本能が引き起こす「反芻思考」という名の扁桃体のバグのようですです。また、スポットライト効果の影響もありそうです。

 このブログでは、「本音の後に後悔が襲うメカニズム」に注目しました。そして、ここではその要因、ぐるぐる回る一人反省会をその場でピタッと止める具体的な「処方箋」、その際の脳の動きについて調べましたので以下に説明します。そして、もう夜中に一人で苦しむのは終わりにさせたることを目指しています。

本音を言ったあとで後悔する要因

脳の「扁桃体」と生存本能

  • 説明: 人間の脳は、原始時代の「集団から孤立=死」という記憶を今も引き継いでいます。つまり、本音を言うことは周囲との摩擦を起こすリスクのある行動と脳が判断しています。
  • 具体化: 本音を言った瞬間、脳の危険察知センサーである「扁桃体」がアラートを鳴らします。そして、社会的な危機から守ろうとして「不安」や「後悔」の感情をあえて作り出します。

「スポットライト効果」による認知の歪み

  • 説明: 人間は「他人は自分ほど自分に注目していない」ことは心理学の実験でも証明されています。にもかかわらず、自分の言動が強烈なスポットライトを浴びているように錯覚します。
  • 具体化: 「あの一言、変に思われたかな」という不安が生まれます。そこで、自分自身が脳内でスポットライトを当てて拡大解釈しているだけだと気づかせます。

ぐるぐる思考が止まらない「反芻(はんすう)思考」の罠

  • 「脳内一人反省会」のリプレイ機能
    • 脳は、過去のネガティブな記憶(今回は本音を言ったシーン)を何度も思い出します。そして、その記憶を「重要なもの」と勘違いして強固に保存しようとします。
  • ワーキングメモリ(脳の机)の無駄遣い
    • 反芻思考が始まると、脳の処理能力(ワーキングメモリ)が「あの時どうすべきだったか」のシミュレーションで占領されてしまいます。そのため、他のことに集中できなく精神的な疲弊(ドッと疲れる感覚)に繋がります。

対応策:一人反省会をピタッと止める「脳のバグ対処法」

「実況中継」で思考を切り離す:発生から1分以内

 「あぁ、また言わなきゃよかったって後悔してるな」と、自分の感情を第三者の目線で実況中継します。(ディスタンス・セルフ・トーク) そこで、「主観」から「客観」に切り替えることで、扁桃体の興奮が静まりやすくなります。

モヤモヤを全て紙に書き殴る:作業時間: 5〜8分

 脳内でリプレイしている内容を、スマホのメモ帳や紙にそのまま書き出します。(エクスプレッシブ・ライティング)そこで、脳のワーキングメモリ(机の上)にあるゴミを外にすべて吐き出すことで、脳の処理能力を強制的に解放します。

「反省タイム」に制限時間を設ける:タイマーで5分程度

 反芻を完全に禁止するのは難しいことです。そのため、「よし、あと5分だけ全力で反省して終わりにしよう」とアラームをセットします。そして、制限時間を設けることで、ダラダラと続くぐるぐる思考に境界線を引くことができます。

本音を言ってから後悔するまでの脳の動き

通常状態(本音を言う前)

  • 動いている脳の部位: 背外側前頭前野など
  • 脳の状態:脳の「理性」や「自制心」を司る前頭前野がしっかり働いている状態です。普段、ここで「これを言ったら相手はどう思うか」「場の空気が壊れないか」を計算しています。つまり、この状態では、本音にフィルターをかけて(我慢して)社会生活を送っています。

決断と解放(本音を言った瞬間)

  • 動いている脳の部位: 側坐核、眼窩前頭皮質
  • 脳の状態:
     我慢の限界が来たり、意を決したりして本音をパッと口にします。すると、一瞬だけ脳のブレーキ(抑制)が解除されます。この時、脳の報酬系である「側坐核」から快楽物質のドーパミンが分泌されます。そのため、言った直後は「すっきりした!」「言えた!」という一瞬の全能感や解放感を覚えます。

アラーム発動(直後〜帰り道)

  • 動いている脳の部位: 扁桃体、帯状回
  • 脳の状態:
     解放感のすぐ後に、最大のバグが起こります。言葉が口から出た瞬間、脳の危機管理センターの「扁桃体」が猛烈にアラームを鳴らし始めます。
  • つまり、原始の脳にとって、集団の和を乱す本音の主張は「孤立=死」に直結する大ピンチです。そして、そのため扁桃体は「おい、大変なリスクを冒したぞ!嫌われたかもしれないぞ!」と恐怖や不安のストレスホルモン(コルチゾール)をどんどん分泌し、一気に脳内を「後悔」の色で染め上げます。

一人反省会の始まり(夜・ベッドの中)

  • 動いている脳の部位: デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)、海馬
  • 脳の状態:
     家についてホッとしたり、ベッドに入ったりして外からの刺激がなくなります。すると、脳は「DMN」というアイドリング状態に入ります。 そこで、DMNが活発になると、脳は過去の記憶から「今日のあのシーン」を引っ張り出します。そして、扁桃体が仕掛けた不安とドッキングさせます。これが「反芻(はんすう)思考」です。脳は「危険を回避するためのシミュレーション」として、相手の表情や自分の発言を何度もリプレイし、夜通し一人反省会を開催してしまいます。

まとめ

 ここまで、本音の後の後悔について、その要因、対応策、その際の脳の動きについて説明しました。まず、その要因について、脳の「扁桃体」と生存本能「スポットライト効果」による認知の歪み「反芻思考」の罠について説明しました。次に、対応策として、「実況中継」で思考を切り離すモヤモヤを全て紙に書き殴る「反省タイム」に制限時間を設けるを説明しました。最後に、脳の動きとして、本音を言う前本音を言った瞬間直後〜帰り道夜・ベッドの中を説明しました。

 まず、本音の後の後悔は、決してあなたのメンタルが弱いわけではありません。そして、周りにどう思われるかを不安に思うのは、それだけあなたがと周囲を思いやれる優しい心の持ち主だからでした。そして、私たちの脳は普段、「前頭前野」という優秀なドライバーがしっかりブレーキを踏んで本音をコントロールしています。しかし、思い切って本音を言うというのは、そのブレーキを外してアクセルを踏み込むようなものでした。そして、言った瞬間はスピード感があって、ドーパミンが出て気持ちが良いです。

 しかし、いつもと違う動きをしたせいで扁桃体が勘違いして、大音量で鳴り響いています。つまり、あの帰り道のモヤモヤは、「鳴らなくていいアラームが、脳内で誤作動している状態」と言えます。 そして、通常時は理性が勝っているのに、一瞬のドーパミンの後に、命の危険を感じた扁桃体が過剰防衛してくるというこの時間差の波で起きている。そして、スポットライト効果があり、その効果も手伝っ起きていることを知ると気分が楽になるかもしれません。

 

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