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なぜ「すでに知っている話」なのに最後まで聞いてしまうのか?

心理
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 「それ、前にも聞いたことがあるな…」 そう思いながらも、なぜか最後まで聞いてしまいます。また、テレビの番組などでも前に見た番組を繰り返してみたことがあります。特に、会話などで前に聞いたことがある話が出てきたとき、人間関係もあり最後まで聞いてしまいます。そんな経験はありませんでしょうか。

 このように、人は、すでに知っている話でも、途中で遮らずに聞き続けてしまうことがあります。また、自分が弱いからではなさそうです。そして、この反応には、脳の予測システム・報酬系・社会的欲求が深く関係しているようです。そこで、なぜ人は「知っている話」を最後まで聞いてしまうのか、社会的配慮というものが気になりました。

 そこで、このブログでは、すでに知っている話なのに最後まで聞いてしまうことに注目することにしました。そして、すでに知っている話の影響、会話の中での影響、知っている話でも聞き続けるのは「人間らしさ」について調べましたので以下に説明します。

すでに知っている話の影響

脳は「予測できる情報」を好む

 人間の脳は、常に「次に何が起こるか」を予測しながら世界を理解しています。そして、これは予測符号化(Predictive Coding)と呼ばれる脳の基本的な仕組みでおこなわれています。

予測できる情報は“処理コストが低い”

 新しい情報は、脳にとって「未知の刺激」であり、処理にエネルギーが必要です。しかし、その一方、知っている話は、展開が読める、結末がわかる、意外性が少ない め、脳がほとんど負担を感じません。つまり、知っている話=脳が省エネできる情報ということになります。

安心感が生まれる理由

 予測できる情報は、脳に「安全だ」というシグナルを送ります。つまり、未知の情報は脳を警戒させますが、既知の情報は脳をリラックスさせます。そして、そのため、「知っている話は聞きやすい」 という感覚が生まれます。

脳の報酬系が「予測の的中」を好む

 知っている話を聞くと、脳は「次はこうなるはず」と予測します。そして、その予測が当たると、脳の報酬系(ドーパミン)が刺激されます。

“的中感”は小さな快感を生む

 そして、「ほら、やっぱりこの展開だ」という瞬間、脳は報酬を受け取ります。また、これは、

  • 同じ映画を2回見る
  • 同じ音楽を繰り返し聴く
  • 同じ話を聞く           といった行動にも共通する現象です。
新しい話より“確実な報酬”が得られる

 まず、新しい話は、「面白いかどうか」「役に立つかどうか」が不確実です。しかし、知っている話は、「安心できる」「予測が当たる」という確実な報酬が得られます。そして、脳は不確実な報酬より、確実な報酬を優先する性質があるため、知っている話を聞き続けたくなります。

会話の中での影響

会話には「社会的な配慮」が働く

 人間は社会的な生き物であり、会話の中で相手を傷つけないようにする“社会的配慮”を自然に行います。

「その話、もう知ってます」と言うのはリスクが高い

 そこで、相手の話を遮ることは、

  • 相手の顔をつぶす
  • 相手の承認欲求を否定する
  • 会話の流れを壊す というリスクがあります。

 そして、そのため、脳は「遮るより聞き続けるほうが安全」と判断します。

相手の“話したい欲求”を尊重する

 人は話すことで、

  • 自分の価値を確認する
  • 承認欲求を満たす
  • 相手との関係を深める             といった心理的報酬を得ます。

 つまり、知っている話でも聞き続けるのは、相手の心理的報酬を尊重する行為でもあります。

「話の途中で遮る」ことは脳にとって負担が大きい

 また、話を遮るには、実は高度な認知処理が必要です。

遮るためには複雑な判断が必要

 そして、話を遮るには、

  • タイミングを計る
  • 言い方を選ぶ
  • 相手の反応を予測する
  • 関係性への影響を考える  という複雑な処理が必要です。そして、これは、脳にとって大きな負担になります。
聞き続けるほうが“脳の省エネ”になる

 知っている話を聞き続けるほうが、遮るよりも脳の負担が少ないため、「そのまま聞く」という選択になりやすくなります。

遮ることで関係が悪くなるリスク

 脳は「社会的リスク」を避ける傾向があります。つまり、遮ることで関係が悪くなる可能性があるため、脳は安全な選択=聞き続けるを選びます。

知っている話でも聞き続けるのは「人間らしさ」

 知っている話を最後まで聞いてしまうのは、

  • 予測できる安心感
  • 報酬系の快感
  • 社会的配慮
  • 認知負荷の回避   という複数の心理が同時に働くためです。

 そして、これは、人間が他者との関係を大切にしながら生きている証拠 とも言えます。

“知っている話を聞く”という行動は、関係維持のための行動

 人は、会話を通じて関係を維持します。知っている話でも聞き続けるのは、「あなたの話を大切にしています」という非言語的メッセージになります。つまり、 知っている話を聞く=人間関係の潤滑油 ということになります。

まとめ

 ここまで、すでに知っている話の影響、会話の中での影響、知っている話でも聞き続けるのは「人間らしさ」について説明しました。まず、すでに知っている話の影響について、脳は「予測できる情報」を好む脳の報酬系が「予測の的中」を好むを説明しました。つぎに、会話の中での影響について、会話には「社会的な配慮」が働く「話の途中で遮る」ことは脳にとって負担が大きいを説明しました。最後に、知っている話でも聞き続けるのは「人間らしさ」について、4つの心理を示しました。

 「もう知っている話」なのに最後まで聞いてしまうのは、 脳が予測できる情報を好み、報酬系が“的中感”を求め、さらに社会的な配慮や認知負荷の回避が働くためでした。そして、これは弱さではなく、 人間が他者との関係を大切にしながら生きている証拠とも言えるものでした。そして、次に誰かが同じ話をしてきたとき、「脳が安心しているんだな」 「相手は話したい気持ちがあるんだな」と捉えると、コミュニケーションが少し楽になるような気がしました。

 また、私の場合は、社会的な配慮の部分が多いかもしれないという気がしました。また同じことを言っているという感じで受け流していたような気がしました。そして、無理してまで会話の途中で遮るということは考えなかったからです。そして、場の雰囲気も悪くなるような気がしましたので・・・ただし、同じ番組の同じ回を繰り返してみてしまうのは、予想できる情報の部分が強いかのもしれないような気がしました。

 

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