「よし、今日から新しいことを始めよう!」ということをよく聞きます。だた私は、「明日から新しいことを始めよう!」のことが多いかもしんれません。また、そう意気込んで机に向かったものの、気がつけばスマホをいじっていた。そして、結局、真っ白な画面や手つかずの道具を前に「また明日から…」となってしまいます。このようなことが多いような気がします。
また、人間にとって「ゼロから1を生み出す」のは、フルマラソンを走るのと同じくらいエネルギーが必要な行為らしいです。つまり、その行動は自分が怠け者だから動けないのではないようです。そして、私たちの脳が、本能的に「ゼロ」を拒絶するようにできているからのようです。そこで、ここでは、なぜ最初の一歩がこれほどまでに重いのか、その正体と対策を調べました。
このブログでは、「なぜ「最初の一歩」はこれほどまでに重いのか?」、私たちが「白紙」を前にフリーズする本当の理由、ゼロから1へ。重い扉をこじ開ける3つの「思考ハック」について以下に説明します。
なぜ「最初の一歩」はこれほどまでに重いのか?
新しい趣味、副業、あるいは溜まった家事など行動しようと思うことがあります。しかし、いざ始めようとすると、まるで足に重りがついたように動けなくなります。このようになるのはなぜでしょうか。そして、その正体は、自分の意志の弱さではなく、人間が持つ「3つの仕組み」にあります。以下にこの3つの仕組みについて説明します。
脳が変化を拒む「現状維持バイアス」
私たちの脳は、実は超がつくほどの保守派です。そして、脳は「変化」を「危険」とみなします。つまり、人間には、今の状態をキープすることが最も安全だと判断する本能が備わっています。そして、これを「現状維持バイアス」と言います。
つまり、「新しいことを始める=未知の世界へ飛び込む」ことは、脳にとって一種の「脅威」になります。そして、そのため脳は「面倒くさい」「明日でいい」といった言い訳を次々と作り出します。その結果、現在の安全圏(コンフォートゾーン)に引き留めようとしています。つまり、着手できない状態のままになります。
物理の法則と同じ「静止摩擦力」の壁
物理の時間に習った「摩擦力」という言葉があります。また、止まっている物体を動かそうとすると摩擦があり少しの力では動かないことがあります。そして、動き出す瞬間(最大静止摩擦力)が最も大きな力が必要になります。また、一度動き出してしまえば(動摩擦力)、少ない力で進み続けます。つまり、人間が新しいことを始めるのにも物理の世界と同じように、動き出す瞬間が最大のエネルギーを消費するというものです。例えば、以下のようなものがあります。
- 椅子から立ち上がる瞬間
- 執筆ソフトを起動する瞬間
- ジョギングのために靴を履く瞬間
つまり、この「0から1」の瞬間がエネルギー消費のピークになります。そして、ここさえ乗り越えれば、あとは「慣性」が味方してスルスルと進めるようになります。
「完璧主義」という名のブレーキ
真面目な人ほど「やるからには、ちゃんとしたものを作りたい」という考えが強くなります。そして、ゼロの状態から動けなくなります。つまり、これは最初から100点を目指すようなものになります。そして、このような考え方の場合には0の状態が耐え難くなってしまいます。
また、白紙を前にした時、自分の頭の中には無意識に「100点満点の完成形」が浮かんでいます。しかし、現実はまだ「0」です。つまり、始める前は、理想と現実のギャップがとても大きな状態です。そして、ギャップが大きすぎると、脳は「こんなの無理だ」と絶望、フリーズしてしまいます。つまり、「最初の一歩は泥臭くて当たり前」と思えないことが、最強のブレーキになってしまいます。
私たちが「白紙」を前にフリーズする本当の理由
「何でも自由に書いていいよ」と言われると、逆に何も書けなくなります。そして、この現象には、実は明確な理由があります。その理由について以下に説明します。
選択肢が多すぎる「決定回避」の法則
人間は、選択肢が多すぎると「選ぶ」という行為自体に疲れ果てしまいます。そして、結局「何もしない」という選択をしてしまいます。つまり、白紙の状態は、いわば「無限の選択肢」がある状態です。そして、「何から書こう?」「どう構成しよう?」と脳がフル回転し、エネルギー切れを起こしてしまいます。つまり、自由すぎると、脳は何を選べばいいか分からずシャットダウンしてしまいます。なお、選択肢が多いことについては以前のブログ「「選択のパラドックス」 ― 選択肢が多いほど幸福度が下がるのはなぜ?」に記載しています。興味のある方は参照してください。
「報酬」が遠すぎて脳がサボる
私たちの脳は、達成感(ドーパミン)をガソリンにして動きます。しかし、「ゼロ」の段階では完成までが遠すぎて、脳が報酬を期待できません。そして、「頑張ってもすぐには報われない」と脳は判断してしまいます。そして、もっと手軽に報酬が得られるもの逃避してしまいます。例えば、SNSの通知や動画視聴などに逃避してしまいます。つまり、 始めたばかりの頃は「成果」が出ないため、ドーパミン(やる気物質)が出にくい状態で脳がサボることになります。
ゼロから1へ。重い扉をこじ開ける3つの「思考ハック」
この重い扉を動かすには、パワーではなく「コツ」が必要になります。今日から使える3つのハックを紹介します。
「2分間ルール」でハードルを地面に埋める
「ブログを1記事書く」と思うから動けなくなってしまいます。つまり、目標を小さくすることにします。例えば、目標を「2分で終わる作業」まで分解します。
- × ブログを書く → ○ パソコンを開いて1文字打つ
- × 勉強する → ○ 机に座って参考書を開く
- ×読書をする → 〇 本を開く
「たったこれだけ?」と思うかもしれません。しかし、前述した「静止摩擦力」を突破するには、この小さなきっかけだけで十分です。
「とりあえず低レベルなもの」を作る許可を出す
プロの作家であっても、最初から完璧な文章を書く人は稀です。まず、自分に「世界で一番ひどい下書きを書いてもいい」と許可を出してあげるようにします。そして、プロでも最初はラフから始め、完成度は後から上げるものと考えます。
つまり、「あとで直せばいい」前提で、支離滅裂でも、箇条書きでもいいので外に出します。そして、0が0.1にさえなれば、心理的なハードルは一気に下がります。
前日のうちに「0.1」だけやっておく
「完全なゼロ」からスタートするのをやめるようにします。つまり、完全にゼロの状態を作らない工夫をするようにします。以下に例を示します。
- 翌日書く記事の「タイトル」だけ決めておく
- 使う画像をデスクトップに置いておく
- 本の「しおり」を次のページに挟んでおく
また、朝起きたとき、すでに「0.1」が進んでいれば、脳は「続き」として認識します。そして、そうすることですスムーズに作業に入ることができます。
内容の整理とまとめ
内容の整理
このブログでは、なぜ「最初の一歩」はこれほどまでに重いのか?、「白紙」を前にフリーズする本当の理由、ゼロから1へ。重い扉をこじ開ける3つの「思考ハック」について説明しました。まず、なぜ「最初の一歩」はこれほどまでに重いのか?について、脳が変化を拒む「現状維持バイアス」、物理の法則と同じ「静止摩擦力」の壁、「完璧主義」という名のブレーキを説明しました。次に、私たちが「白紙」を前にフリーズする本当の理由について、選択肢が多すぎる「決定回避」の法則、「報酬」が遠すぎて脳がサボるを説明しました。最後に、ゼロから1へ。重い扉をこじ開ける3つの「思考ハック」について、「2分間ルール」でハードルを地面に埋める、「とりあえず低レベルなもの」を作る許可を出す、前日のうちに「0.1」だけやっておくを説明しました。
まとめ
原因や対策法などについて書いてきました。そして、私に行動に関しても思い当たるところがありました。それは、完璧主義の項目のように、どうしようか?と考えて結局動けないということです。また、ゼロから1に相当するのかわかりませんが思い当たる節があります。それは、掃除機をかけるのが面倒なことでした。そこで、しまい込んでいる掃除機をスタイリッシュな掃除機にして手に取れる場所に置くようにしました。すると、掃除機をかけるのに抵抗がなくなりました。また、掃除機をしまい込んでいても掃除機をかけることができる人はいますが、私はそうではなかったということになります。つまり、私にとっては、「0.1」ができている状態を作り出せたように思えます。
つまり、動き始めるのに一番苦しいのはゼロの「今」この瞬間だけと捉えます。また、「ゼロから始めるのが苦手」なのは、自分の能力不足ではなく、人間としての正常な反応です。そして、大切なのは、気合で解決しようとせず、脳を上手に「ダマす」ことです。また、その時の自分にとって「0.1」が何かを知ることが重要な気がします。しかし、「ゼロ」にも、まったく異分野で全く知らない中の「ゼロ」、これまで経験した中の知らない部分の「ゼロ」などいろいろだと思われます。そして、まったく知らない「ゼロ」における摩擦は相当大きいと思います。そのため、よりどのような「0.1」を探すことが重要になると思われます。そして、その小さな一歩が、気づけばあなたを遠くまで連れて行ってくれると思います。


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