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なぜ「この人には嫌われたくない」と感じる相手がいるのか?

心理
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 学校や職場などで、なぜかこの人にだけは絶対に嫌われたくない思ってしまう相手はいませんか?また、他の人にはどう思われてもいいのに、その人だけは嫌われたくないという相手です。そして、その人の前に行くと妙に緊張してしまったり、LINEの返信ひとつに何十分も悩んでしまったり……。そんな状態が続くと、心がすり減って疲れてしまいます。

 どうして私はこんなに他人の目を気にしてしまうと、自分を責めてしまう人もいそうです。しかし、特定の相手に「嫌われたくない」と感じるのには、人間の脳の仕組みや、心の奥底にある心理学的な理由がちゃんと存在します。この点に注目することにしました。

 このブログでは、その心理になる要因、その際の脳の動き、対応策について調べましたので以下に説明します。そして、過剰な不安から抜け出して人間関係をラクになることをめざします。

誰にでも「嫌われたくない特定の相手」は存在する

  • ポイント: 私たちの先祖は、集落(グループ)から孤立することが「死」を意味していました。そのため、防衛本能として「他人の評価を気にする」という遺伝子を持っています。そして、その中でも特に強く反応してしまう相手がいるのにも理由があります。それは、心が繊細だからではなく、特定の「心理的ギミック(仕掛け)」が働いているからです。

なぜあの人だけ?「嫌われたくない」と感じる3つの心理的理由

「自分にないもの」を持っている(心理学の「投影」と「理想化」)

 自分にはない魅力、才能、あるいは堂々とした態度を持っている相手に対して、人間は無意識に「羨望」を抱きます。相手を心の中で「完璧で素晴らしい人」と神格化(理想化)してしまうため、「こんな素敵な人に嫌われたら、自分の価値が否定されたように感じる」という恐怖が生まれ、嫌われないように必死になってしまいます。

自分を評価する鍵を握っている(行動経済学の「損失回避バイアス」)

 職場のスパルタな上司、グループの中心人物がいます。あるいは、「自分の好意を受け入れてほしい片思いの相手」などもその対象です。つまり、自分の承認欲求を満たせるかどうかの鍵を握っている相手になります。

 人間は「得る喜び」よりも「失う恐怖」を2倍強く感じます。(損失回避バイアス)そのため、「この人に嫌われて、自分の居場所や評価を失いたくない」というブレーキが人一倍強く働きます。

「コスト」をかけすぎている(社会的交換理論)

 人間関係を損得や投資で考える「社会的交換理論」の視点です。これだけ気を遣ったのだから、嫌われたら大赤字だという心理(サンクコスト効果)があります。また、嫌われたら今までの努力が無駄になるも同じです。そして、相手の顔色を伺うスパイラルから抜け出せなくなります。

「嫌われたくない」になる脳の動き

ステップ1:脳のご褒美センターが「特定の相手」にロックオンする

 人間関係をスタートしたとき、相手が”自分にない魅力を持っている(理想化)”ことがあります。あるいは、”自分の評価や居場所の鍵を握っている”ことがあります。そして、このように脳が認識すると、脳の報酬系が激しく活性化します。

脳内の動き:

 脳は「この人に気に入られたら、ものすごい快楽が得られる!」と期待します。そして、脳内快楽物質であるドーパミンを大量に分泌します。この瞬間、その相手は脳にとって「何が何でも手に入れたい最優先のご褒美」に格上げされます。

ステップ2:防衛センサーが「損失の恐怖」でパニックになる

 ご褒美が大きくなればなるほど、脳は行動経済学でいう「損失回避バイアス」に支配されます。ここで扁桃体(恐怖センサー)が過剰に大騒ぎし始めます。

脳内の動き:

 「もしあの最高のご褒美(相手からの承認)を失ったらどうする!?」や「グループから孤立したら死ぬぞ!」などと考えます。すると、扁桃体がストレスホルモン(コルチゾールアドレナリン)を分泌します。そして、これにより、その人の前に出ると心拍数が上がります。加えて、妙に緊張してガチガチになってしまう身体反応が引き起こされます。

ステップ3:理性の司令塔が「深読み(過剰分析)」を始める

 恐怖センサー(扁桃体)が暴走すると、前頭前野(理性)の使い方がおかしくなります。なお、前頭前野は、本来は冷静に状況を分析する場所です。しかし、恐怖にハイジャックされると、「相手の機嫌を損ねないための超高精度レーダー」としてフル稼働し始めてしまいます。

脳内の動き:
  • 「LINEの返信がいつもより3分遅い。何か気に触ること書いたかな?」
  • 「さっき一瞬目が泳いだ気がする。退屈させちゃったかも……」

 相手のちょっとしたポーカーフェイス(客観的な事実)に対して、前頭前野が反応します。「嫌われたかもしれない」という主観的なオピニオン(悪い妄想)を自動で何百個も作り出します。このように、自分で自分を追い詰めていきます。

対応策:この「嫌われたくないループ」から抜け出すための処方箋

「嫌われたくない」を「どうでもいい」に極振りをしない

 「もう嫌われてもいい!」と極端に開き直ろうとします。すると、脳が反発して余計に不安になります。そこで、「嫌われたくないと思うくらい、私はあの人を魅力的に感じているんだな」と捉えます。まずは、自分の片思い的な感情をそのまま認めます(セルフ・コンパッション)。なお、セルフコンパッションとは、失敗や挫折などの苦境に直面したとき、自分自身を親友のように思いやり、ありのままを受け入れる心のあり方です。自分を過剰に批判したりエゴに走ったりせず、ストレスを軽減して心の回復力を高める効果があります。

相手を「等身大の人間」として見る

 あなたが恐れているその相手も、「ただの不完全な人間」です。例えば、家ではだらしない格好をしていたり、人間関係で悩んだりしています。つまり、勝手に相手のハードルを上げず、「彼/彼女もただの人」と心の中で思うことが重要です。

まとめ

 ここまで、その心理になる要因、その際の脳の動き、対応策について説明しました。まず、誰にでも「嫌われたくない特定の相手」は存在するを説明しました。次に、要因について、「自分にないもの」を持っている自分を評価する鍵を握っている「コスト」をかけすぎているを説明しました。続いて、脳内の動きとして、脳のご褒美センターが「特定の相手」にロックオンする防衛センサーが「損失の恐怖」でパニックになる理性の司令塔が「深読み」を始めるを説明しました。最後に、対応策として、「嫌われたくない」を「どうでもいい」に極振りをしない相手を「等身大の人間」として見るを説明しました。

 まず、「この人に嫌われたくない」をさかのぼると、先祖が、集落から孤立することが「死」を意味する生存本能にありました。そのため、脳がおこなう自然な行動でした。しかし、過剰な思い込みが問題でした。そのために、理性が暴走し、相手の仕草から『嫌われている証拠』ばかりを集めることが問題でした。そして、最終的には「あの人に会うのがめんどくさい」という回避行動に繋がると大問題です。そのための対策で、相手も同じ人間と思い、自分を思いやることが重要な気がしました。

 また、「嫌われたくない」という言い方もありますが、重要な人物と認識しているということも当たっているような気がしました。そして、友達であれ、上司であれ、本能で対象の人を見出しているのはある意味すごいことのような気がしました。

 

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