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【ニュースの疑問】「公訴」とは何?:時効との関係や違いを分かりやすく解説!

社会
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 テレビのニュースや刑事ドラマで「公訴が提起されました」という言葉を聞くことがあります。しかし、何となく「公訴」を聞き流していました。また、「公訴時効が成立」といったフレーズも耳にすることがあります。しかし、難しい裁判用語ということで聞き流して言いました。ただ、控訴とは違うことは認識していました。そこで、よく考えてみると「起訴や時効と何が違うの?」と疑問が浮かびました。

 言葉自体は難しく聞こえるので敬遠してきました。しかし、仕組みはとてもシンプルなようです。そこで、このブログでは、「公訴」の基本的な意味から「時効」との関係に注目することにしました。そして、公訴、時効、公訴と時効の関係、公訴と起訴、現在の公訴時効について調べましたので以下に説明します。

「公訴」とは?:検察官だけが持つ裁判のスターター

 まず、法律上の定義として、「公訴」とは次の通りです。「検察官が特定の刑事事件について裁判所に対し、審判(判定)と処罰を求めて訴えを提起すること」です。そして、日本の刑事司法制度には、主に2つの重要な原則が存在します。

  • 起訴独占主義: 警察官や被害者本人ではなく、国家機関である「検察官」だけが公訴を提起できる仕組み。
  • 国家訴追主義: 個人が私的に復讐するのではなく、国家が公平な立場で手続きを進めるルール。

 また、日常のニュースでは「起訴された」と表現されることが一般的です。しかし、これは法律上の「公訴の提起(公訴提起)」と全く同じ意味です。(後章で起訴と公訴について説明します)また、検察官が裁判所に「起訴状」という書類を提出した瞬間に、公訴が成立します。そして、被疑者(容疑者)は「被告人」という立場に変わって裁判がスタートします。

「時効」とは?:国家が処罰する権利を失うタイムリミット

 犯罪における時効の正式名称は「公訴時効(こうそじこう)」です。そして、これは、犯罪が終わった時点から法律で定められた一定の期間が経過すると、検察官が公訴を提起できなくなる制度です。つまり、犯人を裁けなくなるまでの期間ということになります。そして、公訴時効が存在する主な理由は、以下の4つです。

  • 証拠の散逸: 年月が経つと目撃者の記憶が薄れ、防犯カメラや形跡などの証拠も消失し、正しい裁判(冤罪防止)が難しくなるため。
  • 社会的感情の薄れ: 時間の経過とともに、社会的な処罰感情や影響が和らぐため。
  • 逃亡という事実上の制裁: 長年、逮捕の恐怖に怯えながら隠れて暮らしたこと自体が一定の罰になっているという考え方。
  • 事実上の状態の尊重: 長期間にわたり罪が露呈しなかったという状態を尊重し、社会秩序の安定を図るため。

「公訴」と「時効」の直接的な相関関係

 この2つの概念は、単に別々の言葉として存在するのではありません。つまり、「タイムリミットとカウントダウンのストップ」という強力な関係性で結ばれています。

  • 時効の進行: 犯罪行為が終わった時からカウントダウンが始まります。
  • 時効の停止(中断): 検察官が公訴を提起した時点で、時効のカウントダウンは完全にストップします。

 つまり、時効完成まで残り1日であっても、検察官がギリギリで「公訴」を提起すれば、時効は成立せず、その後どれだけ裁判が長引いても被告人を処罰することが可能になります。また、犯人が「国外に高飛び(国外逃亡)している期間」や「共犯者の裁判が進行している期間」なども、法律上、時効のカウントダウンが一時ストップ(停止)する仕組みになっています。

「公訴」と「起訴」の違い

 結論から言うと、「公訴」と「起訴」は法律的にはほぼ同じ行為を指しています。そして、どちらも「検察官が裁判所に対して『この事件について裁判を開き、容疑者を処罰してください』と訴えを起こすこと」を意味します。ただし、言葉が使われる「視点(ニュアンス)」や「場面」に違いがあります。

言葉のニュアンスの違い

公訴:法律・制度としての「厳密な名称」

 「え」と書く通り、個人ではなく国家機関である検察官が公平に行う裁判手続きという「法律上の概念・制度」を強調した言葉です。法律の条文(刑事訴訟法など)や、裁判の正式な手続きの場では「公訴」が使われます。

  • 例:「公訴を提起する」「公訴時効(※起訴時効とは言いません)」
起訴:日常やニュースで使われる「アクションの名称」

えをこす」という動作そのものを分かりやすく表した言葉です。ニュース報道や日常会話では、難しい「公訴の提起」という言葉の代わりに、親しみやすい「起訴」が使われています。

  • 例:「検察が容疑者を起訴した」「不起訴処分になった」

対比イメージ

項目公訴起訴
位置づけ正式名称(フォーマル)略称・通称(カジュアル)
例え「スマートフォン」「スマホ」
使う場面六法全書、裁判所の書類、法律用語ニュース番組、新聞、日常会話
対になる言葉自訴  ※日本では原則不可
(被害者自らが訴えること)
不起訴
(裁判を起こさないこと)

現代の公訴時効:重大犯罪における廃止と期間の一覧

 かつてはすべての犯罪に時効が存在しました。しかし、ご遺族や社会からの強い要望を受け、2010年(平成22年)の刑事訴訟法改正によって大きな変化がありました。そして、人を死亡させた罪で、最高刑が「死刑」に当たる犯罪(殺人罪、強盗殺人罪など)については、公訴時効が完全に廃止されました。これにより、どれだけ年月が経っても犯人が判明すればいつでも公訴を提起できるようになっています。現在における主な罪名と公訴時効の期間は以下の通りです。

罪名・法定刑の区分公訴時効の期間
人を死亡させた罪(最高刑が死刑:殺人罪など)なし(廃止)
人を死亡させた罪(最高刑が無期懲役・禁錮:強制性交等致死など)30年
人を死亡させた罪(最高刑が有期懲役・禁錮:傷害致死罪など)20年
傷害罪、窃盗罪、詐欺罪など10年
暴行罪、器物損壊罪など3年

まとめ

 ここまで、公訴、時効、公訴と時効の関係、公訴と起訴、現在の公訴時効について説明しました。まず、公訴について、「公訴」とは?検察官だけが持つ裁判のスターターを説明しました。つぎに、時効について、「時効」とは?国家が処罰する権利を失うタイムリミットを説明しました。続いて、公訴と時効の関係について、「公訴」と「時効」の直接的な相関関係を説明しました。加えて、公訴と起訴について、言葉のニュアンスの違いと2つを対比して説明しました。最後に、現在の公訴時効について、現在の公訴時効を具体的に示し説明しました。

 まず、「公訴」とは検察官が裁判を起こすことであり、「公訴時効」はその裁判を起こすためのタイムリミットを指し示していました。また、公訴と起訴は同じもので、使われる場面により異なっていました。

  • 公訴: 裁判を開始する手続き(起訴)
  • 時効: 裁判を起こせる有効期限

 この2つの関係を理解しておくと、事件ニュース報道の「なぜ今、起訴されたのか」「なぜ時効になるのか」といった流れがずっと分かりやすくなると思われます。また、公訴と起訴が同じことを示すということは知りませんでした。そして、時効については、時効がなくなったということは聞いたことがあったのですが、その実態を知ることができました。これにより、このような関係のニュースの理解が以前より正しくなるような気がしました。

 

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