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忘れようとするほど忘れられないのはなぜ?:脳が起こす“リバウンド効果”とは

心理
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 今日の昼間に起こった出来事を夜に思い出してイライラすることがあります。つまり、「忘れたいのに、忘れられない」 「考えないようにしているのに、気づくとまた考えてしまう」ということです。このようなことは、誰もが一度は経験するこの現象であると思われます。そして、この現象が起きることには、心理学的な理由があります。

 つまり、“忘れようとする行為そのもの”が、脳の中で逆効果を生み出しているというものです。そして、この逆効果は「リバウンド効果(思考の逆説的プロセス)」と呼ばれています。これは、認知心理学者ダニエル・ウェグナーが提唱した有名な概念です。なお、以前のブログでリバウンド効果について書いています。良ければ参照してください。抑え込もうとするほど逆に意識してしまう:リバウンド効果

 そこで、このブログでは、「忘れたいのに、忘れられない」リバウンド効果に注目することにしました。そこで、リバウンド効果の仕組みである忘れられない理由、日常で起こる具体例、脳内で何が起きているのか、対処法について調べましたので以下に説明します。

忘れられない理由

リバウンド効果とは何か

 リバウンド効果とは、「考えないようにするほど、かえってその思考が強くなる」という心理現象です。 そして、ウェグナーの研究では、参加者に「白熊のことを考えてはいけません」と指示する実験が行われました。そして、このような指示をうけると、逆に白熊のイメージが頻繁に頭に浮かぶことが示されました。つまり、脳が「禁止された思考」を監視し続けるため、結果的にその思考を強化してしまいます。

 また、シロクマ効果とも呼ばれています。ある事柄を「考えまい」とすればするほど、かえってそのことが頭から離れなくなる心理的現象です。なお、別名「皮肉過程理論」とも呼ばれます。そして、これは上記アメリカの心理学者ダニエル・ウェグナーの実験に由来しています。

日常で起こるリバウンド効果の例

  • 失恋後「もう忘れよう」と思うほど相手のことを思い出す」
    • 「明日の会議のことは考えないでおこう」と布団に入った瞬間から始まります。例えば、なぜか会議のシーンが頭の中で再生され始めるなどです。そして、気づけば、寝るどころか心拍が上がってしまいます。
  • 寝る前に「明日のプレゼンのことは考えない」と思うほど不安が強くなる
    • 布団に入って、「明日のプレゼンのことは考えないようにしよう」と自分に言い聞かせます。 しかし、静かになった途端、頭の中でプレゼンの場面が勝手に再生され始めます。そして、「うまく話せるだろうか」 など考えないようにするほど、次々と不安が湧いてきます。そして、気づけば心拍が上がり、眠気がどこかへ消えてしまっています。
  • ダイエット中に「甘いものは考えない」と思うほど食べたくなる
    • 「ケーキのことは考えない」と決意したのに、気づけばケーキの画像を検索してしまっています。そして、禁止したはずの思考が、むしろ強くなっています。
  • 緊張しないようにしようとすると、かえって緊張する
    • 人前で話す直前、「緊張しないようにしよう」と自分に言い聞かせます。しかし、その瞬間から身体の反応が気になり始めます。そこで、「手が少し震えてる?」 「声が上ずらないだろうか」 など“緊張していないか”を確認します。そして、脳が身体の状態を細かくチェックし始めます。その結果、わずかな変化にも敏感になり、かえって緊張が強まってしまいます。

 これらはすべて、脳が「禁止された思考」を監視し続けることで起こるリバウンド効果の典型例です。

脳の中で何が起きているのか

 ウェグナーは、思考抑制には以下に示す2つのプロセスが働くと説明しています。

  1. 意図的プロセス(抑え込む):
     まず、「考えないようにする」ために、脳が別の話題を探します。
  2. 自動的プロセス(監視する):
     つぎに、「禁止された思考が浮かんでいないか」を常にチェックするようになります。

 そして、この2.の監視プロセスが曲者と捉えています。つまり、 チェックするために、禁止された思考を脳が定期的に呼び起こしてしまいます。そして、その結果、忘れようとするほど忘れられないという逆説が生まれます。

忘れたいのに忘れられない時の対処法

 リバウンド効果を避けるには、「考えないようにする」以外の方法が必要です。

  1. 思考を“置き換える”:
    抑え込むのではなく、別の具体的な行動やイメージに置き換えるようにします。例えば、深呼吸をする、散歩をする、別の作業に集中するなどです。
  2. 書き出して外に出す:
     頭の中で抑え込むほど強くなります。そのため、紙に書き出して「外部化」します。
  3. 感情をラベリングする:
     「不安だ」「悲しい」と言語化すると、脳の扁桃体の活動が落ち着きます。
  4. 考えないようにするのではなく“考えてもいい”にする:
     禁止すると監視が始まります。そのため、「浮かんでもいい」と許可することで逆説的に弱まります。
  5. マインドフルネスで“流す”:
     思考を止めるのではなく、「浮かんだら流す」という態度を取ります。そうすることで、リバウンドが起きにくくなります。

まとめ

 ここまで、忘れようとしても忘れられない理由、日常で起こる具体例、脳内で何が起きているのか、対処法について説明しました。まず、忘れられない理由、日常での具体例、脳内で起きていることについて、リバウンド効果とは何かリバウンド効果の例脳内で起きている2つのプロセスについて説明しました。つぎに、対処法について、「考えないようにする」以外の方法として、5つの方法を示しました。

 まず、忘れようとするほど忘れられないのは、意志が弱いからではありませんでした。そして、これは脳が「禁止された思考」を監視することで、逆にその思考を強化してしまうというものでした。つまり、リバウンド効果と呼ばれるものでした。なお、リバウンド効果の例として以下に3つを挙げます。

  • 忘れようとするほど思い出してしまいます
  • 考えないようにするほど考えてしまいます
  • 抑え込むほど感情が強くなります。

 なお、これは脳の仕組みであり、誰にでも起こるものです。そして、対処のポイントは「抑え込まないこと」です。そこで、思考を置き換える書き出す許可する流すなどの対応をします。そして、こうした方法がリバウンド効果を弱めてくれるようなので試そうと思いました。また、これまで、考えないようにするほど考えてしまう等のことが多々ありました。そして、考えないようにしていたのが間違っていました。しかし、この行動が間違っているとは全く考えても見ませんでした。盲点でした。

 

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