私は、何かしようとする時、また明日からでいい、時間がないから無理などと考えがちです。つまり、買い物に行こうと考えていても、雨が降っているから今度にしようとしてしまいます。そして、なぜ一瞬で“やらない理由”を見つけ出してしまうのかという疑問が浮かびます。しかし、これは単なる怠け心ではないようです。そして、失敗や変化を恐れる人間の強力な「防衛本能」が働いている証拠ということです。また、この心理には、行動を妨げる現状維持バイアスや損失回避が影響しています。
このブログでは、「やらない理由」や「できない言い訳」を見つけ出すいった心理メカニズムについて調べました。以下にこの“言い訳の心理”の正体、やらない理由をできる理由に変えるための方法などについて説明しています。
1. 「やらない理由」を生み出す3つの心理的メカニズム
私たちが「やらない理由」を探し始めるのは、主に以下の3つの心理的傾向が複合的に働くためです。
(1) 現状維持バイアス (Status Quo Bias)
- 心理: 人は、変化や新しいことによって生じるリスクや損失を過大評価します。そして、現状を維持することに安心感や価値を感じる傾向があります。
- メカニズム: 新しい行動には必ず失敗や不確実性が伴います。しかし、たとえ不満があっても今の状態が予測可能です。そして、脳は省エネルギー優先で変化して損をするかもしれないという可能性を避けます。つまり、現状維持を正当化する理由を探しています。
(2) 損失回避の法則 (Loss Aversion)
- 心理: 人は、利益を得る喜びよりも、損失を被る苦痛を約2倍強く感じるという傾向です。
- メカニズム: 何か新しいことに挑戦して「失敗する(損失)」可能性を想像します。そのため、その苦痛を避けるために、挑戦しないことを選びます。「挑戦しない方が、失敗という損失を回避できる」という理屈をつけます。そして、「時間がない」「スキルがない」などの理由を創り出します。
(3) 防衛機制(自己防衛)
- 心理: 失敗や批判から自尊心やプライドを守ろうとする無意識の心理的な働きです。
- メカニズム:
- 失敗の恐怖: 新しいことに挑戦して失敗した場合を想像しています。つまり、自分の能力が否定されるのではないかという不安を生じています。そのため、行動前にできない理由を準備し、失敗の原因を外部に求め言い訳にします。
- コンフォートゾーン: 慣れ親しんだ快適な場所から出ることがストレスになります。そのため、脳は「このままでいい」と安心させる理由を探します。
2. 「専門家」こそ“やらない理由”を探す理由
組織の中で新しい変革を阻む「抵抗勢力」になりやすいのが、その分野の専門家や経験者です。
- 要因: 専門家は現状の仕組みやそれが動かなくなるリスクを最もよく知っています。そのため、新しいアイデアに具体的なできない理由を素早く説得力を持ち提示できてしまいます。例えば、技術的に無理だ、失敗したときの影響が大きいなどです。
- 思考の傾向: 専門的な知識があります。そのため、現状への影響を語る方が、新しい可能性を想像するよりもはるかに簡単になります。そして、このような思考回路の基本的な性質も影響しています。
3. “やらない理由”を“できる理由”に変えるには
この心理的なバリアを乗り越えるためには、防衛本能を逆手に取ることが有効です。
- 小さな一歩を設定する: 現状維持バイアスを破ることを目的にします。そのため、リスクが極めて小さい「マイクロタスク」から始めます。そして、小さな成功体験で行動への抵抗を減らします。
- 損失を具体的に想像する: やらないことで失う未来の利益や機会を具体的に可視化します。そして、「何もしないことこそが最も大きな損失だ」と認識を変えます。これは、損失回避の法則の逆利用になります。
- 完璧主義の放棄: 「失敗してもいい」という前提を受け入れます。そして、行動の目的を「成功」ではなく「経験・データ収集」に切り替えます。これにより、自己防衛の必要性を下げます。
まとめ
ここまで「やらない理由」や「できない言い訳」を見つけ出すいった心理メカニズムの“言い訳の心理”の正体、やらない理由をできる理由に変えるための方法などについて説明しました。そして、「やらない理由」を生み出す、現状維持バイアス、損失回避の法則、防衛機制の3つの心理的メカニズムがありました。そして、専門家こそよく現状の熟知からやらない理由を見つけやすいことを説明しました。また、改善策についても提示しました。
自分では知らないうちにやらない理由を考えていたようです。例えば、すぐに必要なものでなければ買い物に行く程度のことであれば先にのばしても構わないような気がします。しかし、本質的にやらないといけないことについては、対策を参考にしながら考えようと思いました。また、別の視点で、その時の自分が潜在的にネガティブな思考になっているかもしれません。好きな音楽を聴くなどをして気分をアゲてみたら、ひょっとして行動に移せるかもしれないと思いました。


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