SNSを眺めていただけなのに、気づけばどっと疲れている。そして、特に何か嫌なことがあったわけでも、トラブルに巻き込まれたわけでもありません。しかし、「なんとなく疲れた…」という感覚が残ります。また、この“静かな疲労”は、現代人の多くが抱えているものです。そして、なぜSNSでは“何も起きていないのに疲れる”のかという疑問が浮かびます。その理由は、脳の仕組みと心理の働きにあるようです。
そこで、今回このブログでは、SNSで“何も起きていないのに疲れることについて、具体的には、以下に示す項目に、および脳機能との関係について調べました。
- SNSが脳に与える情報負荷
- 無意識の比較が生むストレス
- 「つながり続ける感覚」が脳を休ませない理由
- 報酬系が疲弊するメカニズム
- SNS疲れを引き起こす脳機能の働き
以下に調査した内容について説明します。
SNSで“何も起きていないのに疲れる要因
SNSは「情報の洪水」で脳の処理能力を超える
SNSは、数秒ごとに新しい情報が流れてきます。例えば、写真、動画、ニュース、コメント、広告などがあります。また、脳はこれらを“無意識に”処理し続けています。そして、「見ているだけ」でも、脳は大量の情報を処理しています。その結果、何もしていないのに疲れるという状態が生まれます。
SNSは「比較」を誘発し、無意識にストレスを生む
SNSは、他人の“良い部分だけ”が切り取られて並ぶ場所です。例えば、旅行、幸せそうな写真、仕事の成果、おしゃれな生活などです。また、これらを見ると、脳は自動的に比較を始めます。そして、「自分はどうだろう?」この無意識の比較が、じわじわと心を疲れさせます。
SNSは「常に誰かとつながっている感覚」を生み、脳を休ませない
SNSは、通知がなくても、誰かが見ているかもしれない、返信しなきゃいけないかも、いいねが来ているかもという“社会的な緊張”を生みます。そして、脳はこれを 軽いストレス状態 として処理するため、休んでいるつもりでも休めていません。
SNSは「小さな刺激の連続」で脳の報酬系を疲弊させる
SNSは、スクロールするたびに新しい刺激が入る「スロットマシン型」の仕組みです。
- 何が出てくるかわからない
- たまに面白いものが出る
- だからやめられない
そして、この“予測不能な報酬”は脳のドーパミンを刺激します。しかし、刺激が続くと報酬系が疲れ、「なんとなく疲れた」という感覚が生まれます。
ブルーライトと「脳のバグ」
スマホの強い光は、脳に「今は昼間だ!」と勘違いさせます。また、これにより、リラックスに必要なホルモン(メラトニン)の分泌が抑えられます。そして、自律神経が乱れて疲れやすくなります。
脳機能との関係:SNS疲れの正体は“脳の過労”
SNS疲れは、脳の複数の領域が同時に負荷を受けることで起こります。
扁桃体:危険情報に敏感で“軽い警戒モード”になる
SNSには、批判、炎上、ネガティブニュースなどの“危険情報”が混ざっています。そして、扁桃体は危険に敏感なため、SNSを見るだけで 軽いストレス反応 が起きます。
前頭前皮質:情報処理で疲弊する
前頭前皮質は、判断・思考・注意を司る領域です。そして、SNSの高速な情報にさらされると、前頭前皮質が常にフル稼働 し、疲れやすくなります。
線条体(報酬系):刺激の連続で疲れる
SNSはドーパミンを刺激する仕組みです。しかし、刺激が多すぎると逆に疲労が蓄積し、「何もしていないのに疲れる」状態になります。
DMN(デフォルトモードネットワーク):内省の時間が奪われる
本来、ぼーっとしているときに働くDMNは、脳を休ませる役割があります。しかし、SNSを見ていると、DMNが働く時間がなくなり、脳が休む暇を失います。
どうすれば楽になるか
「5分だけ」のつもりが30分になる:
タイマーをかけて物理的に遮断するのが一番効果的です。
「フォロー整理」の断捨離:
見ていてモヤッとするアカウントをミュートするだけで、心のノイズは激減します。
スマホを置く「聖域」を作る:
寝室には持ち込まない、食事中は出さないなどスマホと離れるルールを作ります。
まとめ
ここまでこのブログでは、SNSで“何も起きていないのに疲れる要因、および脳機能との関係について説明しました。まず、SNSで“何も起きていないのに疲れる要因について、SNSが脳に与える情報負荷、無意識の比較が生むストレス、「つながり続ける感覚」が脳を休ませない理由、報酬系が疲弊するメカニズム、SNS疲れを引き起こす脳機能の働きを説明しました。次に、脳機能との関係について、扁桃体、前頭前皮質、線条体(報酬系)、DMNについて説明しました。
まず、SNSで“何も起きていないのに疲れる”のは、情報処理の負荷、無意識の比較、社会的な緊張、報酬系の疲弊、内省の欠如などが重なり、脳が休めない状態になっているからでした。つまり、SNS疲れは「怠け」ではなく、脳の仕組みがそうなっている自然な反応でした。これらの内容は、以前のブログ「SNSで“何も起きていないのに疲れる”のはなぜ? 」、「「おすすめ」に従うほど、自分の好みがわからなくなる理由」などと共通する部分があるような気がしました。そして、対策として強力のものは、前述と同じく物理的に遠ざけることのような気がしました。また、そこまでいかないまでも、SNSとの距離を少し調整するだけで、心と脳の疲れは大きく軽減されるような気がしました。


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