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「忙しい人ほどさらに忙しくなる」心理的理由

心理
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 「今日も気づけばこんな時間になっている」。結局、本当にやりたかったことは何一つ終わっていない。そして、朝から晩まで分刻みで動いているのに、ToDoリストの項目は減るどころか増えている。また、机の上には付箋が増え続け、メールの未読は溜まる一方になる。そして、このような終わりのない感覚になったりします。そして、スピードを上げても、追いかけてくるタスクの波から逃げられない事態になります。そんな「忙しさの無限ループ」に陥っている人も見かけます。

 しかし、実は、忙しい人がさらに忙しくなるのには、明確な理由があるようです。それは、脳が「忙しさ」により、冷静な判断力と時間管理能力を奪われてしることがあります。また、能力が高い人ほど、実は『忙しさの罠』にはまりやすいということもあるようです。

今回は、脳科学と行動経済学の視点から、この残酷なメカニズムについて調べました。また、一生懸命頑張るのをやめることができるようすることを目的とします。そして、なぜあなたの時間が奪われ続けているのかという疑問を探ります。まず、 頑張り方ではなく、脳の「バグ」を修正します。そして、時間を取り戻す方法を提案したいと考えています。

 このブログでは、忙しいループから抜け出すための、なぜ忙しさは連鎖するのか?「忙しい人」が自ら作っている3つの罠忙しくなる人の脳内処理解決策を以下に説明します。

なぜ忙しさは連鎖するのか?(脳と心理のメカニズム)

 なぜ「忙しさ」は雪だるま式に膨れ上がるのか、そのメカニズムを解説します。

  • トンネリング現象(視野狭窄):
      忙しさに追われると、脳は目の前のタスクしか見えない状態になります。つまり、「トンネル」の中にいるような状態になります。その結果、長期的な計画や効率化といった「根本的な解決策」を考える余裕がなくなります。
  • スラック(余白)の欠如:
      経済学的な視点では、時間や心の「余白」がないと、小さなトラブルに対応できなくなります。例えば、急な会議、体調不良などです。そして、すべてがドミノ倒しのように崩れていきます。
  • 「忙しい自分」への依存:
      心理的に「忙しい=必要とされている、充実している」という自己肯定感を得ます。そして、無意識に自分を忙しい状況へ追い込んでしまう「忙しさ依存」の側面もあります。
  • 帯域幅(キャパシティ)の枯渇:
     人間の脳の処理能力(帯域幅)は有限です。また、忙しすぎる状態は、PCのメモリが常に100%の状態で、フリーズ寸前です。そして、この状況により判断力が低下し、普段ならしないようなミスを犯します。その後、その修正にさらに時間を取られる「負の連鎖」に落ちります。

「忙しい人」が自ら作っている3つの罠

  • 「Yes」の過剰摂取:
     脳の報酬系(側坐核)が「人から頼りにされる快感」に反応してしまいます。そして、自分の限界を超えているのに引き受けてしまいます。
  • スラック(余白)の罪悪感:
     予定が空いていることを「サボり」や「無能」と感じてしまいます。そして、自ら予定を詰め込んでしまう心理があります。
  • マルチタスクの呪い:
     複数のことを同時にこなそうとします。そして、脳の切り替えコスト(スイッチング・コスト)を浪費してしまいます。結果的に全ての効率を40%下げている実態例もあります。

忙しい人の脳内処理

 「認知帯域(バンド幅)」の枯渇:脳のメモリ不足

 私たちの脳には、一度に処理できる情報の容量(認知帯域)に限界があります。そこで、この許容量の限界に関係する例を説明します。

  • 脳の仕組み:
     常に「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」と心配している状態があります。そして、これは、PCのバックグラウンドで重いソフトが何十個も動いているようなものです。
  • 忙しくなる理由:
     常にタスクの不安がメモリを占有しています。そして、そのため新しい情報を処理したり、優先順位を判断したりするための「空きメモリ」がなくなります。また、その結果、IQ(知能指数)が一時的に13ポイント(一晩徹夜したのと同程度)低下するという研究結果もあります。

「トンネリング現象」:前頭前野の機能不全

 脳の司令塔に「前頭前野」があります。また、前頭前野が過度なストレスや時間的制約を受けます。そして、このような状況下では前頭前野がうまく働かなくなる状態になります。次に、このような状態の例を示します。

  • 脳の仕組み:
     余裕がなくなると、脳は生存本能を優先し、視野を極端に狭めます。そして、これを「トンネリング(トンネルの中にいる状態)」と呼びます。
  • 忙しくなる理由:
      トンネルの中にいると、目の前の障害物を避けることだけに必死になります。そして、「この仕事は本当に必要なのか?」「もっと楽な方法はないか?」といった長期的・俯瞰的な視点が失われます。その結果、非効率なやり方を続けてしまい、自ら「次の忙しさ」を生産してしまいます。

「実行機能」の低下:判断ミスと修正の連鎖

 脳の司令塔の前頭前野は、「実行機能(計画・抑制・切り替え)」を担当しています。そのため実行機能が麻痺してしまいます。そして、以下にこの状態について説明します。

  • 脳の仕組み:
     本来、脳は複数のタスクを切り替える際に大きなエネルギーを消費します。
  • 忙しくなる理由:
     忙しい人はマルチタスクを強行しがちです。しかし、これによって脳が疲弊し、「注意力の制御」ができなくなります。すると、普段ならしないような凡ミスが増えます。そして、「ミスのリカバリー」にさらに時間を取られるという状況になります。このような最悪のタイムロスが発生することになります。

解決策:トンネルから抜け出す「脱・多忙」戦略

 今日からできる具体的なアクションを提案します。そこには、脳のメモリの解放、やらないことを見極めるなどがあります。その内容について以下に説明します。

脳のメモリの解放

  • 「強制的な余白」の予約: 1日のうち15分〜30分、カレンダーに「何もしない時間」を書き込みます。しかし、これは「休憩」ではありません。そして、トンネルの外を見るための「戦略会議」の時間だと定義します。
  • 脳の外に書き出す: 「やらなきゃ」と思っていることをすべて紙に書き出します。そして、書きだすだけで、脳のバックグラウンド処理(不安)が止まります。その結果、認知帯域に空きが生まれます。

タスク対象の分別

  • 「やらないことリスト」の作成: 何をやるか決める以上に、「自分はこれをやらない」を決めます。そして、これまで何となくやっていた「自分がやらなくてよいこと」を削除します。
  • 2分ルールと一括処理: 小さなタスクはその場で片付けます。(2分ルール)そして、それ以外は決まった時間にまとめて処理します。このようにすることで、脳の切り替え回数を最小限にします。なお、2分ルールとは、デビッド・アレン氏が提唱したタスク管理術「GTD」の基本原則です。そして、「2分以内で終わる作業はその場ですぐにやる」という行動指針です。

その他

  • 「忙しい」と言わない: 「忙しい」と言葉に出します。すると、脳は「今はパニック状態だ」と認識し、さらに視野を狭めます。しかし、代わりに「充実している」「今は集中している」と言い換えます。このようにして脳ハックをします。
  • 「断るコスト」と「引き受けるコスト」の比較: その場で断る気まずさがあります。また、引き受けた後に発生する数時間の労働コストもあります。そして、この2つの状況を冷静に天秤にかけて判断します。また、このよう忙しい状況ではこのような思考法を行います。

内容の整理とまとめ

内容の整理

 ここまでこのブログでは、忙しいループから抜け出すためのなぜ忙しさは連鎖するのか?、「忙しい人」が自ら作っている3つの罠、忙しくなる人の脳内処理、解決策について説明しました。まず、なぜ忙しさは連鎖するのか?について、トンネリング現象スラック(余白)の欠如「忙しい自分」への依存帯域幅(キャパシティ)の枯渇を説明しました。次に、「忙しい人」が自ら作っている3つの罠について、Yesの過剰摂取スラックの罪悪感マルチタスクの呪いを説明しました。そして、忙しくなる人の脳内処理について、認知帯域の枯渇トンネリング現象「実行機能」の低下について説明しました。最後に、解決策について、脳のメモリの解放タスク対象の分別などを説明しました。

まとめ

 私も忙しいループにハマることがありました。しかし、それ以上にずーっと忙しいループの人がいました。そして、なぜいつもそんなに忙しいの?という疑問がありました。その答えの一部が説明してきた内容にあったような気がします。そして、私の忙しいループにハマってしまう原因もありました。

 まず、忙しく動き回ることが生産性ではないと捉え直すことの必要性を感じました。そこには、最小の労力で最大の成果を出し、余白を楽しむことがあるような気がします。そして、その余白が、俯瞰してみる状態を作り出せるような気がしました。俯瞰してミスを見つけることができることもあるような気がします。また、自分が忙しいループにハマっている時、立ち止まることは、後退ではなく、より遠くへ行くための準備であると捉え直すことも必要な気がしました。

 

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