周りの友人は結婚したりしています。また、別の友人は、仕事で出世したりしています。そして、別の友人は、家を建てたりしています。加えて、SNSを開けば輝いている人ばかりが目に入ります。他人と比較して、他人の良い所ばかりが目に入ってしまう。そんな時、自分だけずっと同じ場所にいる気がしてしまう……。そして、落ち込んでしまうようなことはありませんか? そして、周りがどんどん先へ進んでいるように見えて、自分だけが取り残されているような感覚は、本当に苦しいものです。
しかし、そう感じるのはあなたが劣っているからではないようです。それは、人間の脳の仕組みや現代の環境が、その焦りを生み出しているようです。
そこで、このブログでは、「自分だけ取り残されている」と感じてしまうことに注目しました。そして、その原因、脳での変化、対応策について調べましたので以下に説明します。
なぜ「自分だけ取り残されている」と感じるのか?3つの原因
原因①:SNSによる「他人のハイライト」との比較
他人がSNSに投稿するのは、人生の「一番良い瞬間(ハイライト)」だけです。つまり、自分の「日常の泥臭い部分」と他人の「ハイライト」を無意識に比べていることになります。そして、格差があるように錯覚してしまっています。これは、自分がSNSに投稿する際、映え写真を選んだりしていることから考えてもハイライトと言えます。
原因②:年齢や世間の「普通」というバイアス
「〇歳までに結婚」「〇歳までにこれくらいのキャリア」ことが良く言われています。つまり、このような世間が作ったタイムリミットに縛られています。
原因③:自分の現在地や「強み」が見えなくなっている
他人にばかり目を向けてしまっています。そして、その行動により、自分がこれまでに積み上げてきた経験や、今持っている幸せに気づけていません。
自分だけ「取り残されている感」の正体は、あなたの「変化したいサイン」
- この焦りは、決して悪いことばかりではありません。
- 「今のままで終わりたくない」「もっと自分の人生を良くしたい」という、エネルギーが心の奥底にあるからこそ生まれる感情です。つまり、現状に満足していない自分に気づけた「成長のチャンス」と捉えるようにします。
焦りを感じるまでの脳の変化
脳内ネットワークの切り替え:「自分を責める回路」の暴走
人間の脳には、大きく分けて、TPNとDMNという2つの主要な神経ネットワークがあります。
- タスクポジティブネットワーク(TPN): 目の前の作業や行動に集中しているときに活発になるネットワークです。
- デフォルトモードネットワーク(DMN): ぼんやりしているときや、過去の記憶、未来の不安などをぐるぐると考えているときに活発になるネットワークです。
なお、「取り残されている」と感じる時には、脳内ではDMNが過剰に活動しています。そして、この時は目の前のことに集中できていない状態です。そのため、脳のエネルギーが「過去の後悔」や「周囲と自分を比較した未来の不安」に回されます。つまり、脳がアイドリング状態で異常発熱している状態(脳疲労)に陥っていることになります。
脳のブレーキ喪失:セロトニンの低下による「不安の増幅」
SNSなどで他人の幸せそうな姿を見たとき、健康な脳であれば「人は人、自分は自分」と感情にブレーキをかけることができます。そして、このブレーキの役割を担っているのが「セロトニン」という脳内物質です。しかし、ストレスや睡眠不足、疲労などが重なると、セロトニンの分泌量が著しく低下します。
また、ブレーキを失った脳は、不安や恐怖を司る「扁桃体」が暴走しやすくなります。そして、その結果、他人のちょっとした進捗を見ただけで、脳が「自分は危機的状況にある(=取り残されて脱落している)」と過剰なアラームを鳴らしてしまいます。
ドーパミン(快感)の不発:自己肯定感の低下サイクル
人間は、自分で決めた目標を達成したり、自分の成長を実感したりしたときに「ドーパミン」という快感ホルモンを分泌します。そして、「よし、この調子で頑張ろう」という自己効力感(モチベーション)を得ます。しかし、視線が「外側(他人)」にばかり向いていると、脳の評価基準が他人の行動になってしまいます。
そして、「他人に比べて自分は何も達成していない」というように脳が認識してしまいます。すると、ドーパミンが分泌されなくなります。これにより、「何をやっても意味がない」「自分はダメだ」という無力感が強まります。さらに、取り残されている感覚が強化されるという負のループが完成します。
脳の状態を「客観的につかむ」ための仕分け
この焦りを感じたとき、脳がどのようなエラーを起こしているのかを冷静に分析するための判断基準を以下に示します。
| 脳内のエラー状態 | 具体的に起きている現象 | 脳へのアプローチ(リセット法) |
| DMN(デフォルトモード)の暴走 | 過去の失敗や、他人のSNSばかりをスマホで検索・凝視してしまう。 | 作業に没頭する: 5分だけ掃除をする、筋トレをするなど、物理的に体を動かして「TPN」を強制起動します。 |
| 扁桃体(アラーム装置)の過敏化 | 「もう一生独身かもしれない」「仕事で一生うだつが上がらない」と極端に考えてしまう。 | 言葉にして吐き出す: ノートに不安を書き殴ります(ジャーナリング)。前頭葉(理性)が働き、扁桃体の興奮が収まります。 |
| セロトニン(ブレーキ)不足 | 昼間は平気なのに、夕方や夜、雨の日に特に寂しさが強くなる。 | 生活リズムの修復: 朝に日光を浴びる、トリプトファン(大豆やバナナなど)を摂取するなどをします、そして、物理的にホルモンを補給します。 |
焦りを手放し、自分のペースを取り戻す3つのステップ
ステップ①:SNSと物理的に距離を置く(デジタルデトックス)
まず、他人の情報が入ってくる蛇口を閉めます。例えば、ミュート機能を使ったり、夜はスマホを見ない時間を決めます。
ステップ②:他人軸の「幸せの定義」を捨てる
結婚、キャリア、持ち家など、世間の「正解」は一旦忘れるようにします。そして、「自分にとっての心地よさや幸せとは何か?」をノートに書き出してみます。
ステップ③:「過去の自分」とだけ比較する
比べるべきは他人ではなく、1年前、あるいは1ヶ月前の自分とします。そして、小さくても「できるようになったこと」や「新しく始めたこと」に目を向けるようにします。
まとめ
ここまで、「自分だけ取り残されている」に注目し、その原因、脳での変化、対応策について説明しました。まず、その要因について、なぜ「自分だけ取り残されている」と感じるのか?3つの原因、「取り残されている感」の正体は、あなたの「変化したいサイン」を説明しました。つぎに、脳での変化について、「自分を責める回路」の暴走、セロトニンの低下による「不安の増幅」、自己肯定感の低下サイクル、脳の状態を客観的につかむための仕分けを説明しました。最後に、対応策として、SNSと物理的に距離を置く、他人軸の「幸せの定義」を捨てる、「過去の自分」とだけ比較するを説明しました。
まず、自分だけ取り残されている感じるのはあなたが劣っているから、人間性の問題ではありませんでした。そして、その感覚は、「取り残されている」という感覚は、脳のメモリが他人の情報で100%埋まってしまい、自分の現在地を見失っているエラー状態でした。その要因にSNSがある場合は、まず、スマホを置いて脳への情報流入を止めます。それ以外の場合も、その要因の情報の流入を止めます。そして、脳を「お休みモード」にさせてあげることから始めることが重要です。
また、あなたの人生の主役はあなたです。周りのペースに無理に合わせる必要はありません。そして、少しずつ他人の視線を外して、自分の足元を固めていきましょう。そして、焦りは「心が狭いから」ではなく「脳のエネルギーの向く方向がバグっている」だけと捉えることが重要な気がしました。

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