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なぜ人は“今の自分”を過小評価しがちなのか?

心理
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 自分なんてまだまだだ他の人に比べて全然できていないなどのようにネガティブに考えてしまうことが良くあります。また、ネガティブという捉え方もありますが、“今の自分”だけを低く見積もるとも捉えられます。そして、実はこれ、性格の弱さでも、自信のなさでもないようです。

 つまり、人間の脳には、現在の自分にだけ厳しく未来の自分には甘くなるという心理的なクセがあります。そして、自分の欠点ばかりが目についたり、過去の失敗を引きずったりします。また、 成長しているのに「まだ足りない」と感じてしまうこともあります。そして、これは、心の仕組みがそうさせているだけということになります。また、ここでは、なぜ人は“今の自分”を過小評価してしまうのかについて、 心理学の視点から調べます。そして、 自己評価を整えるためのヒントになればと考えています。

 このブログでは、なぜ人は“今の自分”を過小評価しがちなのか?過小評価がもたらす影響少しだけ自己評価を整えるヒントについて調べましたので以下に説明します。

なぜ人は“今の自分”を過小評価しがちなのか?

今の自分だけが“頼りなく”見える理由

  • 未来の自分ならできる気がする
  • 他の人はすごいのに、自分はまだまだ
  • 自分だけが劣っているように感じる

 また、こうした感覚は、多くの人が抱えていることです。しかし、これは性格の問題ではありません。つまり、人間の脳は、“今の自分”にだけ厳しくなるようにできているのです。

自分の欠点が見えすぎる(情報の非対称性)

 自分の弱点・不安・迷いは、すべて自分の内側から見えます。また、こうした“内部情報”は、他人には見えません。そして、一方で、他人の情報は“外側からの断片”だけしか得ることができていません。また、成功した姿や、うまくいっている部分しか見えないことが多くなります。そして、この情報量の差が、「自分だけが劣っている」という錯覚を生みます。

内部情報の例:

  • 失敗した瞬間
  • 不安に思ったこと
  • できなかった部分
  • 気が散った時間
  • モチベーションが下がった日

ネガティビティバイアス(悪い情報が強く残る)

 人間の脳は、危険を避けるために“ネガティブな情報”を優先して記憶します。そして、そのため、自己評価をするときに“できなかった部分”ばかりが目につきます。結果として、「自分はまだまだだ」という感覚が強化されてしまいます。

  • うまくいったこと   →   すぐ忘れる
  • 失敗したこと     →   ずっと覚えている

自己防衛としての“控えめな評価”

 過小評価は、心の防衛反応でもあります。以下のような例があります。そして、こうした心理が働くと、“自分を低く見積もる”ことで安全を確保しようとします。つまり、これは弱さではなく、心が自分を守ろうとする自然な働きです。この部分については、インポスター症候群が関係しています。なお、インポスター症候群とは、高い能力や実績があるにもかかわらず、自分の成功を「運が良かっただけ」「実力ではない」と過小評価します。そして、「自分は詐欺師(Imposter)のようだ」「いつか化けの皮が剥がれる」と不安に感じる心理傾向です。なお、以前のブログ「成功しても素直に喜べない心理:インポスター症候群」が関係しています。興味がある場合は参照して下さい。

  • 過度な期待を避けたい
  • 失敗したときのショックを減らしたい
  • 傷つきたくない
  • 他人からの批判を避けたい

成長しても“基準”が上がる(成長のパラドックス)

 人は成長すると、同時に“理想”も高くなります。

  • できることが増える
  • しかし、もっとできる人を知る
  • その結果、満足できなくなる

 つまり、成長しているのに、「まだ足りない」と感じ続けてしまうのです。そして、これは、向上心がある人ほど陥りやすい現象です。

過小評価がもたらす影響

 過小評価は自然な心理ですが、強くなりすぎると次のような問題が起きます。

  • 自信が持てない
  • 行動が止まる
  • チャンスを逃す
  • 自己肯定感が下がる
  • 他人と比較して落ち込む

 そして、このように“今の自分”を正しく評価できないと、未来の可能性まで狭めてしまいます。

少しだけ自己評価を整えるヒント

  • “できたことリスト”をつける
     小さな成功を積み重ねると、自己評価が安定します。
  • 他人と比較しない
     比較するなら、他人ではなく“過去の自分”と比較します。
  • 自分の努力を“事実”として扱う
     感情ではなく、行動の記録を見ます。
  • 成長の基準を下げる
     「完璧」ではなく「前より少しできた」で十分と捉えます。
  • 自分の弱さを責めない
     弱さは欠点ではなく、人間らしさの一部と考えます。

まとめ

 ここまでこのブログでは、なぜ人は“今の自分”を過小評価しがちなのか?、過小評価がもたらす影響、少しだけ自己評価を整えるヒントについて説明しました。まず、なぜ人は“今の自分”を過小評価しがちなのか?について、今の自分だけが“頼りなく”見える理由自分の欠点が見えすぎる自己防衛としての“控えめな評価”成長しても“基準”が上がるを説明しました。次に、過小評価がもたらす影響について、自信が持てない行動が止まるチャンスを逃す自己肯定感が下がる他人と比較して落ち込むを説明しました。最後に、少しだけ自己評価を整えるヒントとして、“できたことリスト”をつける他人と比較しない自分の努力を“事実”として扱う成長の基準を下げる自分の弱さを責めないを説明しました。

 まず、“今の自分”を過小評価してしまうのは、自分の性格の問題ではありませんでした。そこには、情報の偏りネガティビティバイアス心の防衛反応成長のパラドックスなどが重なって、今の自分が低く見えてしまうだけでした。そして、本当は、思っているよりずっと成長しているかもしれません。また、自分の欠点が大きく意識しすぎて、さらに、より自分に厳しくなっているような気がします。たまには、自分の努力を事実として扱わないと苦しくなる可能性があると感じました。

 

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