どうして私は、いつも同じようなタイプの人ばかり選んでしまうのだろう? このような話を聞いたことがあります。また、いつもダメ男を選んでしまう。このような話も聞いたことがあります。また、恋愛や結婚で誰を選ぶかという決断は、個人の好みに委ねられているような気がします。しかし、実は人類の生存戦略という壮大なプログラムに深く根ざしています。
また、なぜ男性は若さや健康を重視し、女性は経済力や安定性を求める傾向に疑問があります。そして、それは、私たちが何万年もの進化の過程で、培われたものです。つまり、無意識に「自分の遺伝子を効率よく残す」ためのシグナルを読み取れます。これは、あなたの恋愛や婚活の行動原理を知り、理想のパートナーシップを築くための科学的なヒントになるかもしれません。
そして、このブログでは、配偶者選択のメカニズムを、進化心理学の普遍的な視点、社会交換理論といった現代的な視点などから調べましたので以下に説明します。
なぜ私たちは相手を選ぶのか?(進化心理学的視点)
「種の生存戦略:進化心理学から見る配偶者選択の基本原理」について説明します。配偶者選択の根源を、感情論ではなく生存戦略として捉えます。まず、狩猟採集時代からの生存と繁殖の課題によって形成されました。そして、ぜ男女で重視する特性が異なるのかについて、以下の視点から説明します。「配偶者選び=良い遺伝子や子育て資源を選ぶこと」という進化のフレームワーク、その進化的な理由の性差のある親への投資量の違いなどです。
配偶者選択の目的: 遺伝子の存続と繁殖成功という、進化的な視点からアプローチ
男女の普遍的な傾向の違い:
- 課題:男女それぞれが直面する繁殖上の制約があります。例えば、女性には、妊娠・育児のコストがあります。また、男性には種付けの機会と相手の確実性があります。
- 男性の選択基準: 繁殖能力として若さ、健康、外見的な魅力を重視する傾向があります。そして、これらは卵子の質の高さと妊娠・出産が可能な期間の長さに直結します。それゆえ、進化的に強く選好されてきました。
- 女性の選択基準: 子育てへの投資能力としての経済力、社会的地位、安定性を重視する傾向があります。これらは長期的な資源の安定供給と子どもの安全な育成に繋がります。そのため、進化的に強く選好されてきました。
- 注意点: あくまでも、これは過去の結果からの「傾向」です。そのため、現代社会では多様化しています。
資源と交換の理論(社会経済学的視点)
愛情は交換の産物であるのか?また、合理的な『損得勘定』と資源の釣り合いなのかの社会交換理論について説明しています。また、選ぶのは感情だけでなく、冷静な「コストと利益」の計算が行われている側面があります。そして、安定した関係は、資源のバランスによって維持されるという側面もあります。
社会交換理論 (Social Exchange Theory):
- 恋愛や結婚を、魅力、知性、資源などの「資源」を交換する取引と見なす理論です。
- どちらか一方の資源が突出している場合、不均衡が関係の不安定さや不満を生む可能性があります。
- 人間関係を利益とコストの交換と見なす視点です。そして、配偶者選択も自分にとって最も利益が大きい相手を選ぶ合理的なプロセスです。
- 例: 外見の魅力と経済力などの資源の「釣り合い」が安定した関係を生みます。そして、これをマッチング仮説と言います。
類似性 vs 相補性:
- 類似性(同類婚)は価値観の共有で安定を生みます。また、相補性は欠けている部分を補い合うことで満足度を高めます。そして、このような二面性を持ちます。
- 長期的な安定には類似性(特に価値観や知性)が関与しやすいです。また、初期の魅力や役割分担には相補性が関与しやすいです。
- 類似性の法則: 趣味、価値観、教育レベルなどが似ている相手を選ぶ傾向があります。また、これを同類婚と言います。
- 相補性の法則: 互いに持っていないものを補い合う関係です。例えば、社交的な人が内向的な人を選ぶなどです。
魅力のシグナルと非対称性
相手の魅力をどう判断するかについて、シグナリング理論と『正直な広告』から説明します。まず、多くの魅力は、優れた遺伝子や健康状態を示すための「正直な広告」にあります。そして、偽装できない、コストの高いシグナルほど信頼性が高いことを示します。
シグナリング理論 (Signaling Theory):
- 自分の価値を示すために、他者が簡単に真似できない「コストの高い」行動です。例えば、高学歴、高価な装飾品、勇敢さなどです。
- シグナルの「正直さ」と「信頼性」が、配偶者選択において重要視されます。
- 相手に自分の価値を伝えるための「シグナル」を出す行動になります。
- 例: 高価なプレゼントや贅沢な食事をします。これは、資源アピールになります。また、困難な訓練を積んだ肉体があります。これは、健康アピールになります。
身体的対称性:
- 顔や体の対称性が、遺伝的な健康度を示す正直なシグナルとして普遍的に魅力的とされます。まず、顔や体の左右の対称性は、幼少期の健康状態や遺伝的な安定性を示すシグナルです。そして、これは、世界中で普遍的に魅力的とされます。
- 対称性が「良い遺伝子」の無意識の指標です。
フェロモンと無意識の選択:
- 外見や資源以外にも、免疫遺伝子を示す匂い(フェロモン)などがあります。つまり、無意識下で行われる選択メカニズムが存在します。例えば、免疫遺伝子の多様性(MHC遺伝子)を示す体臭による無意識の選択メカニズムがあります。
- 遺伝的に遠い相手を選ぶことで、強い子孫を残そうとする無意識の戦略が存在します。なお、遺伝的に遠い相手は、多様な免疫遺伝子を持つ相手のことです。
現代社会と配偶者選択の多様化
Tinder(マッチングアプリ)、AI婚活などは、現代の配偶者選択での新しい課題になります。つまり、現代のテクノロジーや文化が配偶者選択に与える影響があります。そして、マッチングアプリが出会いの効率と選択の質に与えたメリットとデメリットを両面があります。また、社会的な役割の変化が、古典的な男女の選択基準をどう変えつつあるということもあります。
インターネットとマッチングアプリの影響:
- 選択肢の増加による選択肢過多のパラドックスがあります。(選べなくなる現象です。)また、フィルタリングによる出会いの均質化があります。そして、選択肢の増加(母数の拡大)とそれによる「選択のパラドックス」があります。その結果、選択肢が多すぎると選べなくなります。そして、より良い相手を探し続けます。
- アプリのアルゴリズムが、同質性の高いグループでマッチングを促進する可能性があります。
文化と価値観の変遷:
- キャリアウーマンの増加、晩婚化、共働き世帯の増加などの社会の変化があります。そして、これらは、男女間の役割の変化が選択基準に影響をあたえます。そして、女性が男性の資源に依存する必要性が低くなった結果、男性の資源提供能力より情緒的なサポートや子育てへの積極性を重視する傾向が高まります。
- 役割の変化が、進化的な傾向を上書きしつつある現代の現象です。
配偶者選択と幸福度:
- 選択の幅が広がった現代で「理想の相手」を探し続けることの限界があります。また、「選んだ相手」との関係をどう築くかが幸福度に重要になります。
- 最終的に、選択プロセスよりも関係構築が大切です。
まとめ
ここまで配偶者選択のメカニズムを、進化心理学の普遍的な視点、社会交換理論といった現代的な視点などから説明をしました。まず、なぜ私たちは相手を選ぶのかという進化心理学的視点、資源と交換の理論という社会経済学的視点、魅力のシグナルと非対称性、現代社会と配偶者選択の多様化から配偶者選択のメカニズムを説明しました。
まず、男性は若さや健康を重視し、女性は経済力や安定性を求める傾向であることは、遺伝子を残すための戦略として理解することができました。そして、現代社会には、マッチングアプリの影響、キャリアウーマンの増加、晩婚化、共働き世帯の増加などの社会の変化などの環境の要因が大きく影響していることを理解することができました。そして、これらの結果から、無意識のうちに普遍的な傾向とおかれた環境から、本人が合理的であると考えられる選択をしているのではないかという気がしました。


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