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「あるべき姿」って・・・どうなの?

社会
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 私は、「あるべき姿」という言葉に良い印象がありません。それは、以前「あるべき姿で行動してください」と言われたことがあるからです。しかし、現状の問題点指摘もなく、将来についてのコメントもなくでした。そして、何のコミュニケーションも無しに言葉だけでした。そのため、丸投げという印象で良い印象を持てませんでした。

 しかし、そもそもの「あるべき姿」を考え行動することは悪いとは思っていません。ここでは、「あるべき姿」がどういうものか、丸投げと感じた要因、「あるべき姿」を活用するについて整理しました。

「あるべき姿」とは

 現状と比べて「本来あるべき正しい状態」やを指す言葉が「あるべき姿」です。まず、問題解決において課題を明確にする必要があります。そこで、理想の姿である「あるべき姿」と現在の「現状」とのギャップを把握し、課題を明確にします。そして、解決策を見出すための目標を設定します。このように課題を明確にする際に「あるべき姿」が用いられます。

ポイント

  • 理想と現状のギャップ:まず、理想の状態を定義します。これにより、現状との間にどれだけの問題があるかがわかります。さらに、何が足りないのかが明確になります。
  • 社会性・客観性:個人が「こうなりたい」という願望(ありたい姿)とは異なります。そのため、「あるべき姿」は社会の前提やルールに基づいたものになります。そして、第三者から見た客観的な理想の状態を指すことが一般的です。
  • 問題解決の基準:あるべき姿を設定することで、目標達成に必要な要素を特定します。そして、具体的な課題解決の指針となります。
  • 「できない」ではなく「できる」を考える:制約を設けてできない理由を探るのではありません。まず、ゼロベースで「どうすれば実現できるか」という理想の姿を描くことが重要です。

活用例

  • ビジネスシーン:売上目標の達成、業務効率の改善、競合他社との差別化などがあります。これらは、企業が目指すべき具体的なゴールを設定するために使われます。
  • 個人:自身のキャリアや健康など、本来であればそうあるべきだという理想的な状態を描きます。そして、現状からの改善意識を高めることができます。

丸投げと感じてしまう

 本来、あるべき姿とは、責任を持って業務の伴走をすることです。しかし、指示やサポートなく業務を押し付けられる状態が「丸投げ」になります。これは、部下の育成やモチベーション低下につながります。このように、業務の目的や指示が不明確で、責任の押し付けなどが丸投げ感じる要因です。

  • 不明確な指示や目的の欠如:業務の目的や的確な指示、ゴールが共有されません。そして、何をすれば良いか分からない状態で「丸投げ」だと感じてしまいます。
  • 責任の押し付け:上司が仕事を理解していない、あるいは関心がない状態である。それにもかかわらず、成果物に対して文句だけをつけ、責任を作業者に押し付けられると「丸投げ」と感じます。
  • サポートの不足:丸投げは、依頼と同時に業務や責任から手放す状態です。そして、その後のフォローや関与がほとんどないことが丸投げです。
  • 上司の無責任さ:サポート不足は、上司の責任放棄、あるいは、上司が楽しようとしているように映り、不信感につながります。
「任せる」と「丸投げ」の違い
  • 任せる::業務に伴走し続け、部下の成長をサポートしながら業務を委任すること。
  • 丸投げ::責任も業務もすべて手放し、関与しなくなること。

「あるべき姿」を利用する

未来の理想像を具体的に描く

  • 「5年後にどうなっていたいか」「1年後にどうなっていたいか」などを想像する。たとえ、短期間からでも良いので、具体的な未来の自分の姿を想像してみる。
  • 具体的な能力や状態を言葉で表現してみる。これは、「~できる状態」「~できる存在」といったことです。
  • 制約や前提条件を一旦取り払います。そして、制約なしに考えた時に「こうありたい」と思う状態を想像します。

理想と現状のギャップを理解する

  • 想像した理想の姿と、現在の自分との間にどのような違い(ギャップ)があるかを明確にします。
  • このギャップが、解決すべき「問題」です。そして、この問題が、目標達成のために何が必要かを特定する手がかりになります。

現状から理想へ近づくための目標を立てる

 明確になったギャップを埋めるために、「何をすべきか」を具体的に考え、目標を立てます。例えば、理想が「英語がペラペラになる」なら、目標は「毎日30分英語を学習する」といった具体的な行動になります。

  • 時間軸を延ばして考える:将来の視点から逆算して考えます。そうすれば、現在の行動が見えやすくなります。
  • 立場を変えてみる:自分とは異なる視点(例えば、上位者や反対者の立場)から考えます。そうすることで、新たな発見がある可能性があります。
  • 小さなことから始める:5年後などが想像できない場合について考えます。まず、1年後、3年後と短い期間から設定して想像できることから始めます。

上司の役割

  • 明確な指示と目的の共有:業務の目的やゴールを明確に伝え、具体的な指示やアドバイスを行うことが重要です。
  • 伴走する姿勢:業務の進捗を管理し、部下が困っている際には相談に乗るなど、サポートする姿勢を示すことが「任せる」と「丸投げ」を分けるポイントです。
  • 上司自ら動くこと:部下の育成と士気を高めるためにも、上司が率先して業務に取り組み、手本を示すことが必要です。

まとめ

 ここまで「あるべき姿」の定義やがどういうものかについて、そして、あるべき姿で行動してくださいという言葉を丸投げと感じた要因や「あるべき姿」を活かす方法を示してきました。また、「あるべき姿で行動してください」という言葉を丸投げと感じて、良い印象がなかったのは責任転嫁と受け取ったのかもしれません。それは、言葉だけで行動が伴なわないことが、他人事の発言と捉えさせモチベーションを下げてしまっていた可能性があります。そして、自分ではそのようなことがないようにという反面教師になったような気がしました。

 

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