米の値段がこの2年間ものすごく上がっています。2020年頃は5kg 2000円前後だったのが2025年5月で4200円ぐらいということなので2倍以上になっています。もし牛丼が2倍になったら今以上に大問題になっている可能性があるような気がします。
また、JA全中会長が「コメの値段決して高くない」と言ったのも気になります。この言葉は、この米の値上がりで利益を得ているのではと勘ぐってしまいそうです。備蓄米が販売され始めていますが、先日5kg4500円ぐらいで購入したばかり・・・・
ここに書いていることは、限られた情報の中の個人的な見解です。
米が取れていないの?
米の収穫量が激減したのか? 需要と供給の関係で、供給量が減ったら需要に追いつかないので値段が上がることになるのですが・・・・。(データはクボタグループWEB) なお、農林水産省の2024年の作況指数は101でした。
農林水産省の2024年の作況指数101を含めて、値段が2倍になるような作況指数の変化をしているようには見えません。
作況指数 | 水稲の収穫量推移万トン | |
2020 | 99 | 776.3 |
2021 | 101 | 756.3 |
2022 | 100 | 726.9 |
2023 | 100 | データなし |
作況指数が100でも作付面積が減った場合は、収穫量は当然減少する。確かに、生産できている米の量が減っているのは確かみたいです。
減反政策で作付面積が増やせなかった
減反政策が2018年に廃止されて7年経過しているものの収穫量が徐々に減ってきている。今すぐに生産量を増やしたり米の作付面積を増やせない最大の要因は、農家の高齢化と担い手不足と言われいる。特に、地域によっては、若手農家が少ないため、高齢の農家が一人で作業をこなすことが多く、負担が大きくなっています。何か他にも、法律的な縛りもあるような気もしますが。
米はどこにいったの
小売店の店頭から無くなった状態があった米は、どこにいったんでしょう?ここ数年で恐ろしいほど米が減ったわけでもないのに、一時的にでも米が手に入りづらいことがありました。
JAや集荷業者に集まる米の量が減った
情報がTVでみたとかばかりになるのでほとんど推測になりますが・・・。精米業者の人がインタビューでJAからの精米依頼の量が激減したと言っていました。また、JAではない集荷業者から入手している米屋さんのインタビューではその集荷業者に集まる米の量が減っているとも言っていました。
米農家からJAなどの集荷業者への出荷が減った
JAや集荷業者に集まる米の量が激減したということは米はどこに?という疑問が浮かびます。ただし、米の出どころは米農家さんしかない。そこで考えるのは、米農家の方と直接契約して米を購入している人の増加があります。2022~2023年頃に米の値段が上がり始め、その時点から米農家の方と直接契約する人が増えてきているかもしれません。
ひょっとしてですが、1つ目の米農家の方と直接契約して手に入れている人が、海外に輸出したり、転売していないかという懸念があります。JA経由ではなかなか入手しにくく、値段も上がる・・・・
ここはよく分かっていないのですがふるさと納税の米です。米が値上がりしていくに従ってふるさと納税で米を入手する消費者も増えてきている可能性があります。また、道の駅でもよく地元の米が売られているような映像を見たことがあります。これらが米農家さんから直接の出荷であれば集荷業者に回る米の量が減ることになるとも考えられます。
どこで米の値段が上がっているの
2年ぐらいの間に米の値段がどこで上がっているか?簡単には、米は米農家で生産され、集荷され色々されて小売店の店頭に並び消費者が手にする。現在消費者は、2年前の2倍以上の値段で米を購入している。
米農家の方は儲かってない
米農家の方は兼業されていることが多いので多くは儲かっていないお思われます。ここ最近は農家の方と直接契約する販売方法をされている方がいるので、その方たちは、儲かっているとは言えないまでも収入が安定してきているかもしれません。
小売り店も儲かっていない
テレビの報道などで見聞きするところ、米の値段が上がっても元値が上がりすぎているので、小売店は値段を上げることができず儲かってはいないらしい。スーパーなども入荷価格が高騰していると言っている。
米農家から小売店までの間で値段が上がっている
米の流通は複雑なのかよくわからない。JAなどに集まる米の量が減っているとのことです。しかし、JAの顧客からつながる小売業者からは前年と同量程度の注文が入ることになります。そのため、需要と供給のバランスから言えば、当然値段が上がることになります。JAなどの集荷業者が農家の方から購入する米の価格が決まったあとに値上がりすればそれは集荷業者の儲けになるような気がします。
また、そのタイミングが、集荷業者の手から離れたときだった場合はその時点の業者の儲けが多くなる。間に入る業者が多くなるほど当然米の値段は高くなると思われる。JA関係会社は、農業事業にとどまらず、JAバンクやJA病院などすごく大きな組織体になっていったということは相当儲けているってこと?
儲けている人は黙っている
いつものことではあるのですが、儲かっている人は、声を上げたり、派手に喜んだりしないで黙っている。そのためそのあたりの情報がでてきづらい状況だと思われます。売上等が去年、今年で大きく上がっているなど明確になればわかるのですが、誰が儲かっているんでしょう?よくわかりません。
備蓄米は
小泉農林水産大臣の動いた備蓄米は、1週間程度で販売開始されたスピード感を感じることができた。また、価格も5kg2000円前後と言うことでインパクトがありました。江藤前農林水産大臣の3月に落札された備蓄米が最近小売店の店頭に並び始めたらしいのでこれと比べるとスピード感があると感じることができる。
ネットで販売開始された備蓄米は
楽天やアイリスなどでネットで販売開始された備蓄米はすぐに売り切れた。店頭で売られ始めた備蓄米もすぐ完売している。ヤフオクやメルカリでは転売対策で備蓄米が出品を禁止、および、AIによる見回りをする。また、ドンキやイオンなどでも1家族1個までなどの制限をつけて対策をしている。
以前に落札された備蓄米は
今は5月末ですが、昨日TVで小売店向けの備蓄米の話をお米屋さんにインタビューしている際にはじめに落札された備蓄米が店頭に並んでいるのが映っていました。ということはこれまで落札された備蓄米がほぼ市場に出回っていないということになる。
しかし、これは従来の流通経路で販売されたもので価格は落札されたものなので、小泉農林水産大臣の場合と比較するのは難しいのですが、流通が簡素化されたこともあり早く安く店頭に並べることができたと思われます。
いつ落ち着くか
ネット販売や店頭販売の備蓄米が即完売していることから、いつ落ち着くかはまったく読めません。店頭の棚に在庫があるようになれば落ち着いたと言えるかもしれませんが・・・・
安い備蓄米が供給されて
安い備蓄米が店頭に並び始めて、前の備蓄米はどうなるのか?、転売目的、価格高騰を狙ってどこかにあるかも知れない米がどうなるのか?あればでてくるのか?大きな影響を与えそうな気がします。何が起こるかはわかりません。
あくまでも備蓄米
供給されたのはあくまでも備蓄米なので、新米とは違う。ただ需要と供給のバランスから考えれば値段が落ちてくると考えられます。値段の違いはあって当たり前だと思います。消費者の選択肢が増えたということにはなると思われます。
まとめ
いろいろ調べては見たのですが、米農家さんと小売り店との間がどうなっているかがわかりませんでした。入手した情報に偏りがあったかもしれませんが、入手できた情報をまとめてみました。
今後、国がこの安い備蓄米の提供に続けて、今回の価格高騰の原因究明や流通やいろいろな部分を総合的に見直して、コメに対して安心できるような状況にしていただきたいと思います。(これらは個人的見解です)
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