PR

ついつい先延ばしにしてしまうのはなぜ?

心理
スポンサーリンク

 やらないといけないコトがあってもついつい先延ばしにしてしまいます。スマホを見たり、テレビを見たりしてしまいます。しかし、やらないといけないことであると言うことは理解しています。やらないといけないことをできる人とできない人がいると思います。それは、夏休みの宿題のやり方に現れているような気がします。まず、夏休みの早めに済ます人は、先延ばしにしない人と思われます。そして、夏休みの宿題を夏休み最後までできない人、やらない人は先延ばしにする人だと思われます。これは、状況などによっても異なると思われます。

 このブログでは、先延ばしてしまう行動の裏にある本能、要因について調べてみました。その結果を以下に説明します。

行動の背景

脳は「快楽」を求めるようにできている

 人間の脳は、目の前の快楽や報酬を優先する傾向があります。これは、現在バイアスと呼ばれています。

 例えば、明日までに終わらせなければならない仕事があるとします。この仕事は大変で、すぐに達成感が得られるわけではありません。一方、スマートフォンでSNSを眺めるのは、すぐに「面白い」という快楽が得られます。そして、脳は無意識のうちに、将来の利益よりも目の前の快楽を選んでしまいます。このようにして、「今すぐやらなくてもいいか」と先延ばしにしてしまいます。

 失敗への恐れ

 「失敗したらどうしよう」「完璧にできなければ意味がない」という考えが浮かびます。そして、この考えが行動を阻んでしまうことがあります。これは、完璧主義と呼ばれる心理です。しかし、完璧主義が強すぎると、「失敗するくらいなら、最初からやらない方がいい」という思考につながります。そして、結果的に先延ばしを選んでしまいます。

 また、失敗したときの自分への評価を恐れる気持ちも影響します。「もし失敗したら、周りの人からどう思われるだろう?」と不安に感じます。そして、その不安から逃れるために、行動を先延ばしにしてしまうことがあります。

タスクが「大きすぎる」と感じる

 やることが多すぎたり、タスクが複雑すぎたりします。そして、そのような状況下で「何から手をつけていいか分からない」と圧倒されてしまいます。これは学習性無力感に似た状態です。「どうせ自分には無理だ」という気持ちが芽生え、行動する意欲を失ってしまいます。

 例えば、「ブログ記事を一本書き上げる」大きなタスクを前にすると気が重くなります。しかし、これを「ブログのテーマを決める」「構成を考える」等の小さなステップに分解します。すると、それぞれのタスクが簡単に感じられ、取り掛かりやすくなります。

脳機能と関係

脳の報酬系とドーパミン

 脳には、快感や喜びを感じると活発になる「報酬系」という神経回路があります。この報酬系を活性化させるのが、神経伝達物質のドーパミンです。具体的には、おいしいものを食べる、好きなことをするとドーパミンが分泌されます。そして、「またこれをしたい」という意欲がわきます。

 しかし、先延ばしをしてしまう時、この報酬系は「今すぐの快楽」を求めてしまいます。例えば、締め切りが迫っている仕事を終わらせるよりも、SNSをチェックする方が、すぐにドーパミンが分泌されて快感を得られます。脳は、未来の大きな達成感よりも、目の前の小さな快楽を優先するようにプログラムされているため、つい先延ばしにしてしまうのです。

前頭葉の働きと自己制御

 脳の前頭葉は、思考、計画、意思決定といった高度な機能を司る役割を担っています。特に、前頭葉の一部である前頭前野は、衝動を抑え、目標に向かって計画的に行動する自己制御(セルフコントロール)に重要な役割を果たしています。

 先延ばしは、この自己制御がうまく働いていない状態です。脳の報酬系が「今すぐ楽をしたい」という衝動を発していいます。その一方、前頭葉が「いや、今はやるべきことをやろう」とそれを抑制できないために起こります。疲れていたり、ストレスを感じてると、前頭葉の機能が低下します。そして、自己制御が難しくなるため、先延ばしが起こりやすくなります。

対策

 先延ばしを克服するためには、この脳のメカニズムを考えて逆手に取ることが効果的と考えられます。

  • タスクを細分化する: 「ブログ記事を書く」という大きなタスクを、「テーマを決める」「見出しを作る」といった小さなタスクに分けます。これにより、それぞれのタスクを終えるたびに達成感を感じます。そして、それぞれの場面でドーパミンの分泌を促すことができます。
  • ご褒美を設定する: タスクを終えるごとに、好きな音楽を聴く、少し休憩するなど自分にご褒美を与えます。そうすることで、報酬系をうまく利用できます。
  • 集中できる環境を作る: スマートフォンの通知を切るなど外部情報を遮断します。目の前の快楽を遠ざけることで、前頭葉の自己制御の負担を減らすことができます。

まとめ

 先延ばしてしまう行動の背景、要因、その脳機能との関係、対策について説明しました。まず、背景も、脳は「快楽」を求める 失敗への恐れタスクを「大きすぎる」と感じるなどがありました。背景もいろいろあるので状況によって背景が異なっている可能性があります。そして、脳機能との関係として、脳の報酬系とドーパミン前頭葉の働きと自己制御などが関係していました。脳は基本的に快楽を求めます。そして、未来の快楽よりも今の快楽を求めます。そのため、先伸ばしにしてしまうというものでした。また、論理的な判断を司る前頭前野は、ストレスや疲労で働きが鈍ります。そのような状態では、自己制御ができなくなり先延ばしをしてしまいます。

 このように脳機能から先延ばしをするので、この脳機能を逆手にとり対策する必要があります。その対策として、タスクを細分化するご褒美を設定する集中できる環境を作るを示しました。つまり、タスクが大きすぎることに対してタスクを細分化をします。そして、タスクをおえるたびに報酬を設定します。それにより、外的要因の快楽に対抗する報酬によりドーパミンを出せるようにします。そして、集中できる環境では、今得られる快楽から離れる事により目的に集中します。

 このような背景、要因を知らないで先延ばしにするだけだったものが、この知識を利用して先延ばしにしなかったことが1つでもあったら良いと感じました。

 

関係ブログ

コメント