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「初対面なのに会ったことがある気がする」現象の正体は?

心理
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 初対面の人なのに、なぜか「前にも会ったことがある気がする」と思うことはないでしょうか?もしくは、「初めまして」と挨拶を交わしたばかりなのに、なぜか懐かしいような感覚を覚えることはないでしょうか? このような感覚は、既視感(デジャヴ)と呼ばれています。また、特に会話が盛り上がったり、相手に親近感を抱いたりすると、この既視感は強く感じられます。私は、ほとんど稀にですがこのような感覚のときがあります。また、はじめ訪れた場所です。しかし、以前に訪れたことがある感覚を持ったことがあります。

 これは不思議な体験です。しかし、実はこれは、心理学や脳の仕組みから説明できる現象です。今回は、その正体について調べました。以下に説明します。

過去に経験したと感じる要因

デジャヴ(既視感)の影響

 脳が「すでに体験したことがある」と錯覚する現象を「デジャヴ」といいます。例えば、似たような場所や雰囲気、表情のパターンを過去に見た経験とリンクしてしまい、「前にも会ったことがある」と勘違いしてしまうのです。

顔の特徴が「似ている人」を思い出す

 人の顔は、「目の形」「口元」「髪型」など複数の要素で認識されています。そのため、過去に会った人と部分的に似ていると、脳が自動的に「知っている人だ」と勘違いしてしまいます。いわば“脳の補完機能”のようなものです。

ミラーニューロンによる親近感

 脳には「ミラーニューロン」という、他人の表情や仕草を自分のことのように感じる神経があります。相手が自分と似た表情や話し方をしていると、「この人とは親しい」「前から知っている」と錯覚しやすくなります。

メディアやSNSで「既に見ていた」可能性

 意外と多いのが、テレビやSNS、広告などで一度見ていたケースです。本人に直接会うのは初めてでも、脳は顔を覚えているため、懐かしい感覚が生まれます。

心理的な安心感を求める働き

 人は初対面に緊張しやすいため、「知っている人かもしれない」と思うことで心を落ち着けようとします。つまり、これは無意識の自己防衛であり、「親しみやすさ」を作り出す効果もあります。人は安心感を求めるときに、「知らない人より知っている人」と思いたくなる心理があります。

まとめ

 初対面なのに会ったことがある気がするのは、以下に示している7つの要因が組合さって起こる現象です。

  • デジャヴによる錯覚
  • 過去に会った人との類似性
  • 顔の類似性
  • ミラーニューロンによる共感作用
  • SNSや広告での事前接触
  • メディアでの事前接触
  • 安心感を求める心理

 この感覚は不思議でありながら、人と人とをつなぐ「親しさの入り口」ともいえるものです。そして、この感覚は「勘違い」でもありつつ、人間が社会の中で他人とつながろうとする自然な仕組みでもあると考えられます。そして、次に誰かと出会ったとき、「あれ、この人知ってる?」と感じたら、脳と心の仕組みが働いていると思えるかもしれません。

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