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なぜ“ささいなひとこと”が忘れられないのか?

心理
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 仕事中に言われた「ちょっと雑だね」という言葉があります。また、学生時代に先生から言われた「もっと頑張れ」などという言葉もあります。そして、友人に軽く言われた「意外と気にしいだよね」などもあります。どれも大きな出来事ではないのに、ふとした瞬間に思い出して胸がざわつきます。しかし、相手は悪気がなかったかもしれません。そして、言った本人はもう覚えていないとも考えられます。しかし、それでも、こちらの心にはずっと残り続ける。なぜ、こんな“ささいなひとこと”だけが忘れられないことが疑問に残ります。

 このブログでは、ささいなひとことが忘れられないことについて、記憶に残る要因今日からできる小さな対処法について調べましたので以下に説明します。

記憶に残る要因

人はネガティブな情報を強く記憶する

 まず、人間の脳はポジティブよりネガティブを優先して記憶するということを念頭に置きます。これは「ネガティビティ・バイアス」と呼ばれ、生存本能に根ざした自然な反応です。なお、生存本能とは、生物が生命を維持し、種を存続させるために生まれながらに持つ本能的な欲求や反応です。その中に、危険察知による「闘争・逃走反応」が含まれています。

  • 危険な情報
  • 否定的な評価
  • 自分にとって脅威になりうる言葉

 こうしたものを強く覚えておくことで、昔の人間は危険を避け、生き延びてきました。つまり、“ささいなひとこと”が刺さるのは、あなたが弱いからではありません。そして、脳の仕組みとして当然の反応です。

注:
 ネガティビティ・バイアスとは、人はポジティブな情報よりもネガティブな情報に強く注意を向け、記憶に残りやすく、影響を受けやすいという心理的な傾向のことです。また、これは、危険を察知して身を守るための生存本能に由来すると考えられいます。そして、良い点よりも悪い点に目が行く、嫌な記憶が鮮明に残るといった形で現れます。

自分の“痛い部分”に触れると記憶に残る

 同じ言葉でも、刺さる人と刺さらない人がいます。そして、その違いは、自己概念の自分についてのイメージの違いにあります。つまり、その言葉が“自分の弱点だと思っている部分”に触れたとき、記憶に深く刻まれるのです。次に例を示します。

  • 「自分は不器用だ」と思っている人は「雑だね」に強く反応します。
  • 「もっと頑張らなきゃ」と思っている人は「まだまだだね」に傷つきます。
  • 「嫌われたくない」と思っている人は「気にしいだね」に敏感になります。

言われた“状況”が脳に強く刻まれる

 言葉そのものより、言われたときの状況が記憶を強めることもあります。そして、次のような“脆い状態”で受けた言葉は、脳が「重要な出来事」として扱い、強く記憶に残ります。

  • 疲れていた
  • 緊張していた
  • 評価される場面だった
  • 相手が上司・先生・親などの権威者だった
  • 周囲に人がいた

 曖昧な言葉ほど、心の中で増幅される

 「雑だね」「もっと頑張れ」「気にしいだね」こうした言葉は、意味が曖昧です。そして、曖昧だからこそ、人はその意味を自分の中で何度も反芻し、悪い方向に解釈してしまいます。つまり、相手の意図が不明確なほど、心の中で“解釈の暴走”が起きやすくなります。

  • 「どの部分が雑だったんだろう」
  • 「私ってそんなにダメなのかな」
  • 「嫌われてるのかもしれない」

ささいなひと言による影響例

 次に示す反応は、誰にでも起こりうる自然なものです。

  • 寝る前に思い出してしまう。
  • その一言のせいで相手を避けてしまう。
  • 何年も前の言葉が今も行動に影響してしまう。
  • たった一言で自信を失ってしまう。
  • 「気にしすぎ」と言われても気になってしまう。

今日からできる小さな対処法

 ここでは、日常でできる“軽い”対処法を紹介します。

その一言を「事実」と「解釈」に分ける

  • 事実:雑だねと言われた。
  • 解釈:私はダメだ、嫌われている。

 そして、この切り分けだけで、心の負担が軽くなります。つまり、事実と解釈を自分の中で明確にして客観的に捉えることができるようになります。

言われた“状況”を思い出す

 相手が忙しかった、焦っていた、疲れていた。状況を思い出します。つまり、相手の状況を理解することで、軽い気持ちで言ったなどのように言葉の重さが変わります。

自分の価値を“一言”に委ねない

 その言葉は、あなたの人生のごく一部についてのものと考えます。つまり、あなたの全てを表すものではありません。

信頼できる人に話してみる

 誰か別の人にその話を言葉にして出してみます。しかし、話す相手は信頼できる人にした方が良いです。すると、頭の中で膨らんでいた不安が縮みます。

まとめ

 ここまでこのブログでは、ささいなひとことが忘れられないことについて、記憶に残る要因、今日からできる小さな対処法について説明しました。まず、記憶に残る要因について、人はネガティブな情報を強く記憶する自分の“痛い部分”に触れると記憶に残る言われた“状況”が脳に強く刻まれる曖昧な言葉ほど、心の中で増幅されるささいなひと言による影響例を説明しました。次に、今日からできる小さな対処法について、その一言を「事実」と「解釈」に分ける言われた“状況”を思い出す自分の価値を“一言”に委ねない信頼できる人に話してみるを説明しました。

 まず、“ささいなひとこと”が忘れられないのは、弱さではありませんでした。それは、脳の仕組み、自己概念、状況の影響が重なった自然な反応でした。また、大切なのは、その言葉に振り回されるのではないということです。そして、「これはただの一言であって、私の全てではない」と少し距離を置くことです。つまり、深く考えすぎないようにすることのようです。

 また、よくよく思い出してみるとと言われて不快なことを覚えているようです。そして、ぐるぐる頭の中を回っているような気がします。それは生存本能で無意識にされているものでした。そして、あいまいな言葉のせいで、拡大解釈をしてしまうという泥沼に陥りやすくなっていたようです。これらの内容を踏まえると少しは影響を軽くできそうな気がしました。

 

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