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一度決めたことを変えられない心理:コミットメント効果

心理
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 今年こそ****する!公言したため、途中でやめにくくなったのを聞いたことがあります。ただ、逆に3日坊主で止めたということも聞いたことがあります。この差は、公言の範囲ではないかと思っています。それが、家族程度の人数では止めやすく、多くて広くなると止めにくくなるような気がします。そして、やりつづけて無駄だとわかっていても、一度始めたことは最後までやり遂げたくなるというのも聞いたことがあります。これは、単なる意志の強さではなく、人間の深層心理にある「一貫性を保ちたい」という強力な欲求が働いているようです。そして、この自分の言動や信念に一貫性を保ちたいという強い欲求をコミットメント効果と呼びます。

 このブログでは、一度決めたことを貫き通そうとする「コミットメント効果」について調べました。以下、コミットメントと一貫性の原理のメカニズム、目標達成率を高める方法、非合理的な行動(サンクコスト)に陥るワナを避ける方法について説明します。

一度決めたことを変えられない心理:コミットメント効果

コミットメント効果の基本メカニズム

 コミットメント効果は、特に以下の2つの心理的要素によって強力に働きます。

(1) 一貫性の原理

  • 定義: 人は、自分の過去の行動、言葉、信念に対して矛盾しない行動をとろうとします。そして、この心理傾向のことを指します。
  • 働き: 一度「イエス」と言ったり、ある行動をとると決断したりします。そして、その後の行動も最初の決定と一貫したものであるべきだと感じます。また、たとえ非合理的な状況になっても、最初の決断に固執しがちになります。

(2) 認知的不協和の回避

  • 定義: 自分の行動思考(信念や価値観)が矛盾した状態にあるときに生じます。この心理的な不快感のことを言います。
  • 働き: たとえば、目標を達成すると宣言したのにサボっているという矛盾が生じます。すると、人は不快になります。そして、この不快感を解消するため、思考を変えます。つまり、目標は達成できなくてもいいよりも、宣言したからには頑張らなければの方向に強く動機づけられます。

コミットメント効果を高める要因(宣言の力)

 コミットメントの強さは、その行為がどのような形で行われたかによって異なります。

要因内容効果が高まる理由
自発性外部からの強制ではなありません。自分の意思で決断したと感じていることです。行動に対する責任。そして、自己イメージへの忠実さが強まります。
公的な表明目標や決意を大勢の前で宣言することです。(パブリック・コミットメント)社会的な評価や自尊心が関わります。そのため、「見られている」感覚が行動を維持させます。
積極的な関与書面での署名物理的な行動を伴うことです。例えば、小さなタスクの完了などです。心理的な関与が深まります。そして、後に引けない状態になります。

日常・ビジネスでの応用テクニック

 この心理を利用して、他者の行動を促したり、自身の目標達成率を高めたりする手法が広く使われています。

  • フット・イン・ザ・ドア・テクニック (Foot in the Door Technique)
    • メカニズム: まず、最初に小さな要求(コミットメント)に同意してもらういます。すると、一貫性を保とうとする心理が働きます。その結果、その後でより大きな本命の要求にも応じやすくなるという手法です。
    • : 「アンケートに1分だけご協力ください」→「よろしければ、商品のお試し体験もいかがでしょうか?」
  • 目標達成への活用
    • ダイエットや学習目標をSNSや友人など第三者に宣言します。そして、公的なコミットメント状態を作り出し、挫折しにくくさせます。
  • 注:フット・イン・ザ・ドア・テクニックについては、以前のブログ「小さなお願いから大きなお願いを通すフット・イン・ザ・ドア技法」で説明しています。必要な場合は参照してみて下さい。

コミットメント効果の注意点とデメリット

 コミットメント効果は強力ですが、負の側面もあります。しかし、コミットメント効果は、目標達成の強力な味方になります。そのため、その裏にある硬直化のリスクも理解し、適切に活用することが重要です。

  • サンクコスト効果(埋没費用): 既に投じた時間、労力、お金に対して一貫性を働かせようとします。そして、非合理的でも「今さらやめられない」と継続してしまいます
    • : 大赤字の投資や、面白くない読みかけの本を最後まで読み終えるなどがあります。
  • 柔軟性の喪失: 一度決めたことに固執しすぎるあまり、状況の変化や新しい情報に対して柔軟に対応できなくなり、より良い選択肢を見逃してしまうリスク。
  • 注:サンクコスト効果については、以前のブログ「せっかくやってきたんだから :サンクコスト効果」で説明しています。必要な場合は参照してみて下さい。

まとめ

 ここまで一度決めたことを貫き通そうとする「コミットメント効果」について、コミットメントと一貫性の原理のメカニズム、目標達成率を高める方法、非合理的な行動(サンクコスト)に陥るワナを避ける方法について説明しました。また、コミットメント効果の基本メカニズムとして、一貫性の原理、認知的不協和の回避を説明しました。そして、コミットメント効果を高める要因として、自発性、公的な表明、積極的な関与がありました。加えて、日常・ビジネスでの応用テクニックについて説明しました。

 そして、冒頭であいまいだった公言の範囲について、大勢の前ということがわかりました。それだけではなく、自発性、積極的関与ということから、相当前向きになっている段階での公言がコミットメント効果を高めるような気がしました。 また、このコミットメント効果を調べている時に、フット・イン・ザ・ドア・テクニックサンクコスト効果という以前ブログに取り上げたテーマが出てきたことから少しづつ繋がってきたような気がしました。

 

 

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