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炭酸水はなぜ喉に刺激を感じるか?

科学
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 炭酸飲料を飲んだ時のシュワシュワ感が飲んでる感を高めてくれているような気がします。繰り替えて飲みたくなる常習性に近いものもあります。喉に刺激を感じる要因となぜ再び炭酸が飲みたくなるかについて説明しています。

炭酸水で喉に刺激を感じる要因

二酸化炭素の化学反応(酸味と痛覚)

  • 炭酸水に溶けている二酸化炭素(CO2)が口や喉の粘膜に触れると、唾液や粘膜の水分と反応してごくわずかに「炭酸」という酸になります(H2CO3)。
  • この炭酸はすぐに水素イオン(H+)と炭酸水素イオン(HCO3-)に分解されます。
  • この水素イオン(H+)が、舌や喉に存在する酸味を感じる味覚受容体を刺激します。これが、炭酸水を飲んだときに感じる「酸味」の正体の一つです。
  • さらに、この水素イオン(H+)は、口や喉に広く分布する三叉神経(さんさしんけい)の末端を刺激します。三叉神経は、触覚、温覚、痛覚などを感じる神経です。そのため、この刺激が「ピリピリ」「シュワシュワ」といった刺激感や、場合によっては軽い「痛み」として脳に伝わります。

炭酸ガスの物理的刺激

  • 炭酸水の中の二酸化炭素は、開栓したり、口の中に入ったりすることで気泡となって弾けます。
  • この泡が弾ける物理的な刺激が、口や喉の粘膜を直接刺激し、爽快感や刺激感をもたらします。特に冷たい炭酸水では、この刺激がより強く感じられます。

内容の整理

 まとめると、炭酸水の喉への刺激は、主に以下の2つの要素が組み合わさって生じます。

  • 化学的刺激: 二酸化炭素が唾液と反応して生じる水素イオンが、味覚受容体や三叉神経を刺激する。
  • 物理的刺激: 炭酸ガスの泡が弾けることによる直接的な刺激。

 これらの刺激は、特に夏の暑い時期などに、喉の渇きを癒す爽快感として認識されます。それが、炭酸飲料の魅力の一つとなっています。一方で、喉が炎症を起こしている場合など、粘膜が敏感になっている時には、この刺激が不快感や痛みに繋がることもあります。

また、炭酸水が飲みたくなるのはなぜ?

 炭酸水が飲みたくなるのは、様々な要因が複合的に作用しているためと考えられます。単なる「喉の渇きを潤す」以上の、心理的・生理的な欲求が関わっています。主な理由を以下に挙げます。

刺激による爽快感とリフレッシュ効果

  • 炭酸水には、喉に与える「シュワシュワ」「ピリピリ」とした刺激があります。この刺激は、脳に直接働きかけ、瞬時に爽快感をもたらします。そして、眠気を覚ましたり、気分を切り替えたりするのに有効です。
  • 特に、疲労が溜まっている時や、気分が沈んでいる時に、無性に飲みたくなることがあります。この刺激が「スッキリしたい」「シャキッとしたい」という欲求を満たすからです。研究によっては、炭酸水の摂取が「抗疲労行動」の一つとして認識されていることも示唆されています。

ストレスの緩和(気の巡りを良くする)

  • 中医学(薬膳)の観点では、無性に炭酸飲料が飲みたくなる理由が次のように言われています。その理由は「ストレスがたまっている」「氣の流れが停滞している」サインと捉えられています。炭酸が「気の巡り」を良くし、飲むことで身体がスッキリすると言われます。
  • 特に「強炭酸が飲みたい」と感じる場合は重症です。その場合、かなりのストレスがたまっている可能性も指摘されています。

満腹感とダイエット効果

  • 炭酸水に含まれる二酸化炭素ガスが胃の中で膨らみます。これにより、一時的に胃が満たされ、満腹中枢が刺激されます。これにより、食事前の飲用で食べ過ぎを防ぐ効果が期待できます。そのため、ダイエット目的で飲みたくなる人もいます。

消化促進効果

  • 炭酸水の胃粘膜への刺激で、消化液の分泌を促し、胃腸の働きが活性化すると言われています。食欲がない時や、胃もたれが気になる時に、少量飲むことで消化を助け、食欲を増進させる効果も期待できます。

血行促進効果

  • 炭酸水を飲むと、胃の粘膜から二酸化炭素が血管に浸透します。そして、血管を広げるホルモンが分泌されて血行が良くなるとされています。これにより、疲労回復効果も期待できるため、体が疲れている時に飲みたくなることがあります。

血糖値との関連(刺激によるアドレナリン分泌)

  • 血糖値が低下した際に、体が刺激を求めて炭酸水を飲みたくなる、という説もあります。炭酸水の喉越しの刺激がアドレナリンの分泌を促します。そして、一時的に血糖値を上げることで、体のエネルギー不足感を解消していると考えられます。

内容の整理

 これらの要因は、個人の体調や心理状態、その時の環境によって様々に組み合わさります。そして、「炭酸水を飲みたい」という欲求を生み出します。特に、現代社会においてストレスを感じやすい人が増えています。このことから、炭酸水が手軽なリフレッシュ方法として選ばれる機会が増えているかもしれません。

まとめ

 炭酸飲料を飲みたくなるのは、シュワシュワ感を味わうためだけに飲んでいませんでした。つまり、刺激による爽快感、リフレッシュ効果やストレスの緩和など本能が求めている部分があることがわかりました。また、別の方向性で満腹感とダイエット効果や消化促進効果や血行促進効果を求めている場合もあるようです。私はどちらかと言うと、炭酸の刺激による爽快感を求めている感覚が強いので、他は本能か?本当にあるかは感じ取ることができません。人により、求めるものは違うので分かる人には分かつのだと思われます。

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