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『ブランド』ってなぜ高価なの?価格の裏にあるストーリーと価値」

文化
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 高級ブランドと言えば、デパート中の重厚で入りにくい雰囲気がある感覚があります。そして、路面店でも豪華な雰囲気でドアを開ける人がいて敷居が高い印象があります。また、店内に入ってみたことはないのですが、ものすごく高価という印象があります。加えて、歴史があって良いものを作っているという印象はあります。そして、ブランドが高価な理由は、単なる原価ではなく「心理的価値」「社会的地位」「物語性」によって価格が正当化されています。

 このブログでは、マーケティング戦略を含めたブランド品が高価でも売れる理由、ルイ・ヴィトンが高価な理由、そして現状について調べました。以下にこれらの内容について説明します。

ブランド品が高価でも売れる理由

1. 心理的価値の設計

  • 信頼残高:過去のポジティブな体験が積み重なります。そして、価格が高くても「このブランドなら安心」と思えるようになります。
  • 意味付け:価格改定の理由を「物語」として伝えます。そして、これにより、顧客は共感し、応援したくなります。
  • 希少性:限定品や入手困難な商品は「特別感」があります。そして、、価格が高くても納得されやすくなります。

2. ヴェブレン効果(顕示的消費)

  • 高価格の商品ほど「社会的地位」や「成功の象徴」として認識されます。そして、むしろ需要が高まる現象です。
  • 高級車やブランドバッグなどは、所有することで「自分の価値」を他者に示す手段となります。

3. ブランドの社会的アイデンティティ

  • ブランドは「自分らしさ」や「所属意識」を表現するツールです。特に、Appleやスターバックスなどは、製品以上にライフスタイルや価値観を象徴しています。
  • SNSやインフルエンサーの影響で「みんなが使っているから安心」「憧れの人が使っているから欲しい」といった同調行動が働きます。

 マーケティング戦略の工夫

  • 1. 価格=価値の証明
     高価格は「品質が高い」「信頼できる」というメッセージになります。つまり、価格自体がブランド価値の一部になります。
  • 2. 限定性・特別扱いの演出
     限定モデルや会員限定販売などの限定を演出します。そして、「選ばれし者だけが手にできる」体験を提供します。

代表的な成功事例

ブランド名高価格が許容される理由
Apple革新性・信頼・デザイン・自己表現
モンクレール希少性・高品質・ラグジュアリー体験
スターバックスライフスタイル・同調行動・ブランド体験

ルイ・ヴィトンが高価な理由

1. 品質と職人技

  • 厳選された素材(高品質なレザーやキャンバス)を使用しています。
  • また、熟練職人による手作業で、数百工程を経て製品が完成します。
  • そして、耐久性・仕上げの美しさ・細部へのこだわりが価格に反映されます。

2. ブランド価値と歴史

  • 150年以上の歴史を持つラグジュアリーブランドです。
  • また、モノグラムやダミエなど、独自のデザインが世界的に認知されています。
  • そして、ブランドの伝統と革新性が、価格を正当化する要素になります。

3. マーケティング戦略

  • セールやアウトレットを一切行いません。そして、これにより価格の安定性と希少性を維持します。
  • 毎年値上げをします。そして、これは原材料費や人件費の上昇だけでなく、ブランド価値を高める戦略でもあります。
  • 直営店だけで販売します。そして、これにより、流通管理によってブランドイメージを守ります。

4. 心理的価値と社会的地位

  • 所有することが、「成功」「洗練」「ステータス」を象徴になります。
  • 高価格がむしろ「価値の証明」として機能します。(ヴェブレン効果)。

 注:ヴェブレン効果とは、高級品や贅沢品など、価格が高い商品ほど需要が増える心理現象です。そして、ヴェブレン財は、価格が上昇するにつれて需要も増加するという、需要の法則に反する特性を持つ財のことです。

 価格上昇の背景(2025年現在)

  • 2025年4月に平均3.5%の値上げがされました。
  • 円安(1ドル=156円台)による輸入コスト増加しています。
  • 原材料の高騰、新型コロナ後のインフレ影響があります。

 ルイ・ヴィトンは「モノ」ではなく「体験」「物語」「信頼」を売っているブランドです。価格の高さは、単なる原価ではなく、ブランドが築いてきた価値の集積なのです。

ブランド品の価格設定

 欧州委員会は、グッチ(GUCCI)、クロエ(Chloé)、ロエベ(LOEWE)の3ブランドに対しEU競争法に違反したと発表しました。そして、再販価格維持(RPM)をめぐる独占禁止法違反で、計1億5700万ユーロ(約270億円)の制裁金を科しました。
 注:RPMとは、メーカーが小売価格を決定し、販売業者にその価格で販売するよう義務付ける制度です。そして、これは消費者が割引を受けにくい要因になります。

 注:引用 消費者が得する新時代へ? EU制裁で変わる“高級ブランドの価格”
  EU競争法:欧州連合競争法(EU競争法)は、大企業や国家などの経済主体による市場に対する圧力を規制する、欧州連合 (EU) の競争法です。EU域内単一市場における企業間の自由で公正な競争を確保するための、欧州連合の法律です。主な目的は、一般消費者に利益をもたらし、経済を発展させることで、カルテルや市場支配的地位の濫用などを禁止しています。

まとめ

 ここまでマーケティング戦略を含めたブランド品が高価でも売れる理由、ルイ・ヴィトンが高価な理由、そして現状について説明しました。また、価格が高くても「このブランドなら安心」と思え、価格の理由を「物語」として、そして、特別感がありました。そして、高価格の商品ほど「社会的地位」や「成功の象徴」であり、所有により「自分の価値」を他者に示す手段であることも理由でした。

 また、ブランド品が高価なことは理解しています。そして、品質、物語、信頼などの要素からそれなりに高価になることがわかります。ただし、どこまで高価になるのが適正なのかは全くわかりません。それは、グッチ、クロエ、ロエベの3ブランドに対しEU競争法に違反したというニュースで感じました。そして、このニュースから価格が高くなりすぎことについては、指摘されることもあるのかなとは思えましたが、日本販売の価格については、どうなるかの疑問は残りました。

 

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