「八潮市交差点道路陥没事故」には衝撃を受けました。水道管の老朽化という言葉は時々耳にしたことはあったのですが、こんな事故に結びつくという感覚はありませんでした。「橋」の老朽化も耳にしたことがありますが、怖いの一言です。両方とも何かが起こってからでないと目に見えて確認することができないので・・・。私自身の経験ではありますが、以前停電で、電気、水道が1週間ほど止まったことがありました。その時は、大変不便な思いをしました。まさか水道までと思いましたが、ビルの水道を組み上げるポンプが停電で動かないことが原因でした。暑い時期だったので、エアコンも使えませんでした。
水道管破裂
水道管破裂の事故で最近耳にしたものに、「八潮市交差点道路陥没事故」や「京都市下京区の国道1号線での冠水」などがあります。しかし、これは聞いていないだけでたくさんの水道管破裂が発生しているようです。
八潮市交差点道路陥没事故
埼玉県八潮市道路陥没事故は、2025年1月28日、埼玉県八潮市の中央一丁目交差点で発生した陥没事故である。 トラック1台が穴に転落し、74歳の男性運転手が安否不明となった。原因は呼び径4.75メートルの下水道管の破損とみられる。・・・・とニュースの記事がありました。
道路が陥没してドラックが転落
TVでトラックが転落している様子、日の経過で陥没箇所が広がって、より深くなっていく状態などが移されていました。この様子を恐ろしい事が起きていると思ってみていました。加えて、水道管老朽化でこんなことが起こってしまうのか?という思いで見ていました。
埼玉県八潮市道路陥没事故は、下水道管が老朽化して破損したことが原因でした。また、八潮市の事後現場周辺の下水道の本格的な対策工事が完了するまで5~7年程度かかる見通しです。水道管の復旧は思っている以上に復旧までには結構な時間がかかるみたいです。
京都市下京区の国道1号線での冠水
京都市下京区で30日、国道1号交差点の地下を走る水道管が破損し、広範囲に冠水した。水道管の老朽化が原因とみられ、断水はしなかった。しかし、濁った水が約6500世帯で出る恐れがあったため、市は給水車6台を派遣。現場では夜になっても交通規制が続いたほか一時渋滞が起き、観光客にも影響が出た。・・・・というニュース記事がありました
地下を走る水道管が破損し、広範囲に冠水
「国道1号線での冠水」では、国道1号線の交差点での冠水状態がTVで放映されていた。どちらかといえば透明な水がどんどん流れていました。また、こちらは上水道の破損が原因でした。上水道管の破裂による「漏水」も、全国各地で結構起きているみたいです。
上水道も下水道も老朽化
「埼玉県八潮市道路陥没事故」は下水道で、「京都市下京区の国道1号線での冠水」は上水道で発生している。つまり、上水道も下水道も老朽化しているみたいです。また、日本の水道管の老朽化が深刻化しており、その長さは相当なものがあります。法定耐用年数(40年)を超えた水道管の総延長は、2021年度時点で約13万kmを超え。これは、上水道、下水道両方なのかどうかはわかりませんが、すごい長さということはわかります。
水道管を交換するのに1km交換するのに約2億円・・・
MBSニュースに「1km交換するのに2億円…起こる被害は「上水管」と「下水管」でどう違う? 専門家は「ツケを先送りしないために負担も必要」」というニュースがありました。これは、上水道管の交換費用が、1kmあたり約2億円・・・・これを老朽化している水道管に当てはめるとすごい額になると思いました。ただこの金額も水道管の太さや敷設された場所(深さ)にもよるとは思われます。たぶん、多分一般的にはという目安・・恐ろしい金額。上の記事の耐用年数をこたえた約13万キロでは、約26兆円?!
上水道
上水道管は、地中の浅い部分を通っています。飲料や生活用水を供給する役割で材質は鉄・ポリエチレンで耐用年数は40年です。上水道管の太さ、つまり水道管の口径は、一般的に13mm、20mm、25mmなどが使用されます。昔は13mmが主流でしたが、最近は20mm以上が推奨されています。また、配水池から各地域に水を送るための大きな水道管の幹線と呼ばれます。そして、幹線の太さ(内径)は、配水池の容量や供給地域全体の水需要によって決まります。一般的に、幹線管は口径が350mm以上のものと定義されます。
下水道
下水道管は、地中の深い場所を通っています。汚水を排出したり処理したりするための管で、材質はコンクリート、耐用年数は50年です。下水道の管の太さは、場所や種類によって異なります。一般家庭から排出される下水管は内径15cm程度です。しかし、下水処理場に集まる幹線管は2m~4mと非常に太くなります。
下水道と上水道で事故の種類が違う
上水道の幹線管口径は、35cm以上(上では350mm以上)とされており、これに対し、下水道の幹線口径は、200cm~400cm(上では2m~4m)と書かれているます。つまり、陥没などの事故の規模が大きくなるのは下水道と思われます。「埼玉県八潮市道路陥没事故」では、呼び径4.75メートルの下水道管と言われているのでそれ以上太いところもあると思われます。つまり、下水道は上水道に比べ、地中深い場所を通っているため破損した際の復旧には時間や費用がかかりそうな条件であると思われます。
これに対して上水道の破損はによる事故は、地中の浅い場所を通っており、水道管の口径も下水道に比べ細いことから陥没などの程度は小さくなると思われます。しかし、直接飲料や生活に使用するため身近ではあります。
どこの県の水道管が老朽化している?
水道管の老朽化は、法定耐用年数(40年)を超えた水道管とされています。どこの水道管が老朽化しているかを調べてみると、1位大阪府、2位香川県、3位神奈川県でした。以外にも東京は、23位でした。都市が開発されての年月を考えてみると、東京を中心とした首都圏と大阪を中心とした関西が始まりのそうな気がします。しかし、東京は23位でした。
なぜ、東京が23位・・・
この理由は推測になりますが、東京には、世界最大級の“地下神殿” 「首都圏外殻放水路」などの新規開発があると思われます。 首都圏外殻放水路は、洪水対策のために建設された世界最大級の地下放水路です。これは、埼玉県春日部市の国道16号の直下に位置し、深さ50m、全長6.3kmにわたっている。
東京都では、このような洪水対策やライフライン安定化のための、首都圏外殻放水路等や人口増に対応の水道管のやり直しがおこなわれてきた。その結果、古い水道管がすでに取り替えられている可能性が考えられます。
水道管老朽化対策は?
国から全国に老朽化の調査をするようにという話は報道されていましたが・・・これは、地方公共団体が運営する水道局がおこなうことになるのですが、「**市水道局」という市単位の水道局をよく耳にします。市単位の更にその中の水道局でどれぐらいの予算があるか・・・・老朽化の調査をしたら他に割り当てる予算が減るのではないかという心配があります。
何で?ほとんどの対応を地方自治体で・・・
国は、地方自治体からの水道管老朽化の情報を整理して何をするのか? 多分考えているとは思うのですが、報道されてこないのでわからない。
上下水道感の調査方法は
読売新聞では、「兵庫県内の自治体では、人工知能(AI)や人工衛星を利用して漏水調査にDXを導入する動きが広がっている。作業員が現場に出向いて調べるのに比べて、瞬時に確認できるのがメリット。ただ、結果がわかったとしても、補修や取り換えに時間がかかる課題は残っている。」
日本経済新聞には、「産業技術総合研究所とクボタは、道路を掘らずに上水道管を検査する技術を2028年に実用化する。掘って調べる場合に比べて、検査費用を30分の1にできる。検査が容易になれば、水道管の破損事故を防ぎやすくなる。」
まとめ・・・水道管の補修や取り換えについて
水道管の検査方法については、地方自治体や国と民間などで対応が進んでいる感じです。これらは、既存の技術を組み合わせて水道管検査に適応させている感じがします。
国で大きな課題で費用が掛かりそうな「水道管の補修や取り換え」の技術を開発します等と言ってもらいたい、そして安心させてもらいたいと感じています。
なんで、基本となる部分の技術を「国」が開発すると言ってくれないの?と思います。
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