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「大阪府立高校入試定員割れ」2025

社会
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なぜ大阪府だけが取り上げられた?

 この見出しを見たときはどういうこと? なんで大阪だけがニュースに?と思って記事を見たところ大阪府の「私学無償化の影響」と書かれていました。

(MBSニュースのタイトル)大阪府立高校入試2025 私立無償化の影響…72校に定員割れ可能性 茨木1.84倍、北野1.49倍【高校受験進路希望調査 全日制の全校掲載】

記事の内容(冒頭部)

 令和7年度の高校入試について大阪府は、今年1月31日時点の進路希望調査を発表しました。調査は大阪府公立中学校校長会が実施してまとめました。

 大阪府内の中学校を今年3月に卒業する見込みの生徒らは65344人いて、少子化の影響もあり去年より約1200人減っています。その中で、公立高校(全日制)を希望している人は36701人、公立校を希望する割合は56.17%となっています。これは去年同時期の調査の59.03%より3ポイントほど低くなっています。 これに対し、今回私立高校を専願で希望している人は19184人いて、私学専願率は29.36%、去年の26.28%より3ポイント上がりました。

 以上を整理すると(上の記事から算出部は約1200人等があるため概数になっています)

卒業見込み人数進学者数進学率(%)公立希望者数私立希望者数公立志望率(%)私立志望率(%)
2024665445676985.31392811748859.0326.28
2025653445585585.55367011918456.1729.36
-1200-8840.21-25801696-2.863.08

 これらの結果から、進学希望者数が減少しているにも関わらず、私立高校の志望率が増えていることがわかります。加えて、公立高校の希望者数が激減しているのもよくわかります。

72校で定員割れの可能性 「今年で3回目」可能性ある学校も(MBSニュースのサブタイトル)

 大阪府内では、今年度からの私立高校の授業料無償化により、私立を希望する生徒が増加傾向にあり、一般選抜を行う全日制高校128校のうち、72校で定員割れの可能性があります。

 定員割れが3年続いた場合、府立高校では再編整備の対象になる仕組みがあります。そして、今年で3回目の定員割れになる可能性があるのは、北摂つばさ、淀商業、鶴見商業、住吉商業の4校があります。

 また、全日制でなく通信制を選択肢と考える生徒も4540人と、一定数いることもわかっています。そのため、府教委は、去年に続き通信制が新たな学校選びの傾向ではないかと注視しています。

半数以上の公立学校が定員割れ

 72校中128校ということは56%が定員割れはかなりの割合ですが、どんな定員割れの仕方をしているかが問題であると思います。つまり、高校の半数以上が定員割れということは、偏らず定員割れしているということを示しています。つまり、偏差値によらず、それなりに均等に定員割れをしていると捉えることができます。想像になりますが、大半が少人数の定員割れではないかとも思われます。これは中学校での進路指導が正しく機能しているとも考えられます。

 また、進路指導では、学生のテストの偏差値を基準にこれぐらいの高校なら合格できるなどという事が多くあります。それにより、この学校は難しいから、別の学校を受験したほうがいいですよなどと指導される可能性があります。また、高校の浪人にはなりたくないので安全策を取ることもあると思います。その結果、受験生がそれなりに均等にそれぞれの高校に割り振られて、その中で私立無償化の影響で多くの学校が定員割れになったような気もします。

これは、私学無償化だけが原因?

 定員割れが3年続いたら再編整備になる仕組みがあり、大阪府では今年で3年目が4校あると書かれています。ここの部分から見てみると、今年の私学無償化以前から定員割れという状況があったと考えられます。

少子化の影響があるような気が・・・

 少子化と言うことで、小学校や中学校で使用していない教室があるという話がありました。また、大学や短期大学では、短期大学が閉校になった、地方の私立大学が定員割れという話もありました。加えて、大学や短大では、閉校危機などという話も聞いたことがあります。高校にその影響がないわけはないような気がします。

これまで、人口が増加していた時には、定員を増やしてきたけど・・・

 人口が増加時には、子どもが入学できないと困るので、定員を増やすだけでなく学校も増やしてきました。それは、小学校、中学校、高校に限らず大学、短大でも行われてきたようです。

 しかしながら、少子高齢化の時代ということが言われて、それなりの時間が経過しました。しかし、これまでのところ、高校の定員を一律に減らしているなどというニュースを聞いたことがありません。これは、少子化に対応した県単位での定員数の減少をしてこなかった。ただし、3年間継続して定員割れなどで運営できなくなる状況を除いてです。(私が知らないだけなら申し訳ありません。)

まとめ

 今は、人口減少に対する高校のあり方として、大阪府がやっているような、「定員割れが3年続いた場合、再編整備の対象」という方法が多いかも知れません。しかし、ある地域から高校がなくなる等といった問題があるかもしれません。そのような場合には、「全県下の高校の定員を一律に減らす」や他の方法をあわせて、県などのその地域にあった対策がされていくような気がします。

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