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「不起訴」と「起訴猶予」はどう違う?違いと検察官が下す判断基準をわかりやすく解説

社会
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 ニュースなどで「検察は〇〇氏を不起訴処分としました」ということを聴きます。また、「起訴猶予になりました」という言い方にすることもあります。そして、「不起訴と起訴猶予って何が違うの?」という疑問が浮かぶことがあります。また、不「起訴」と「起訴」猶予という同じ「起訴」という言葉が使われています。「不」と「猶予」の差は何ということになります。そして、「罪がなかったということ?」と疑問に思ったことがあります。

 まず、結論から言うと、「起訴猶予」は「不起訴」という大きな枠組みの中のひとつの種類です。つまり、罪を犯したことが事実があります。しかし、諸般の事情を考慮して裁判にかけない決定を出すことを「起訴猶予」と呼ばれています。

 そこで、このブログでは、「不起訴」と「起訴猶予」の違いに注目することいしました。そして、「不起訴」と起訴猶予の関係、不起訴になる理由、検察官が「起訴猶予」を決める基準、起訴猶予と前科の関係について調べましたので、以下に説明します。

「起訴猶予」と「不起訴」の根本的な関係

項目不起訴(ふきそ)起訴猶予(きそゆうよ)
位置づけ検察官が裁判を起こさない決定全般の総称不起訴処分の理由(種類)のひとつ
犯罪の成立成立しない場合も、成立する場合も含む犯罪自体は成立している(証拠もある)
主な理由証拠不足、犯人性なし、起訴の必要性なし等本人の反省、示談成立、軽微な罪質などを考慮

不起訴について

 検察官が事件を裁判にかけないとしたものを「不起訴」と呼びます。そして、「不起訴」処分の中に、起訴猶予、嫌疑不十分、嫌疑なし、前歴などがあります。

  • 起訴猶予(きそゆうよ):
     罪の証拠はあるが、反省の度合いや被害回復などを考慮し、検察官の判断で起訴を見送る処分。
  • 嫌疑不十分(けんぎふじゅうぶん):
     犯人であることを証明する十分な証拠がないため起訴できない処分。
  • 嫌疑なし(けんぎなし):
     被疑者が犯人ではない、または犯罪の事実がないことが明白な場合の処分。
  • 前歴(ぜんれき):
     警察や検察に犯罪の嫌疑をかけられ、捜査(取り調べなど)を受けた過去の経歴。

不起訴処分になる主な3つの理由

 検察官が不起訴とする理由は、大きく分けて以下の3つに分類されます。

  • 1. 起訴猶予(きそゆうよ)
    • 状態: 証拠が揃っており罪も成立します。しかし、検察官の裁量で裁判にかけないとする決定。
    • 理由: 犯人の性格、年齢、境遇、犯罪の軽重、情状、示談の成立や反省の態度などが考慮されます。
  • 2. 嫌疑不十分(けんぎふじゅうぶん)・嫌疑なし
    • 状態: 犯罪を証明するための証拠が足りない嫌疑不十分があります。また、犯人でないことが明白である嫌疑なしがあります。
  • 3. 罪にならない(心神喪失など)
    • 状態: 行為時に心神喪失状態であったなど、法律上罰することができない場合があります。

検察官が「起訴猶予」を決める判断基準

 刑事訴訟法第248条に基づき、検察官は以下の要素を総合的に考慮して起訴猶予にするか判断します。なお、刑事訴訟法第248条は、犯罪の証拠が十分そろっていても、犯人の性格や年齢、被害との示談状況などの事情を考慮して、検察官の判断で裁判にかけない(起訴しない)ことができるとする起訴便宜主義を定めた条文です。

  • 1. 被疑者の性格・年齢・境遇:
     初犯か再犯か、反省しているか、家庭環境や社会えの復帰環境があるか
  • 2. 犯罪の軽重・情状:
     被害額や被害の程度、動機に酌量の余地があるか
  • 3. 犯罪後の情状: 被害者との示談が成立しているか(※極めて重要な要素)、
     示談金や被害弁償が行われているか

「起訴猶予」になると前科はつく?

  • 前科はつかないが「前歴」は残る
    • 前科(有罪):
       有罪判決を受けた履歴のことをいいます。なお、起訴猶予は裁判自体が開かれないため、前科はつきません
    • 前歴(捜査対象になった履歴):
       警察や検察などの捜査機関に「捜査対象となった履歴」のことをいいます。なお、捜査機関のデータベースには記録(前歴)として残ります。

まとめ

 ここまで、「不起訴」と「起訴猶予」の関係、不起訴になる理由、検察官が「起訴猶予」を決める基準、起訴猶予と前科の関係について説明しました。まず、「不起訴」と「起訴猶予」の関係について、起訴猶予は不起訴処分の理由のひとつであることを説明しました。つぎに、不起訴になる理由について、主な3つの理由として、起訴猶予嫌疑不十分・嫌疑なし罪にならないを説明しました。つづいて、検察官が「起訴猶予」を決める基準について、刑事訴訟法第248条をもとに3つの基準を説明しました。最後に、起訴猶予と前科の関係について、起訴猶予になると前科はつかないが「前歴」は残るを説明しました。

 まず、「不起訴」と「起訴猶予」は対立する言葉ではありませんでした。そして、「起訴猶予は不起訴処分の理由のひとつ」という関係でした。

  • 不起訴:
     裁判を起こさない決定全般(理由には起訴猶予、嫌疑不十分などがある)
  • 起訴猶予:
     罪は成立するが、反省や被害者との示談などを考慮して裁判にかけない決定
  • 前科・前歴:
     起訴猶予になっても前科はつかない(ただし捜査機関に前歴は残る)

 また、これらの内容を知った上でニュースを見る際、「なぜ不起訴になったのか、起訴猶予なのか、証拠不足なのかという見方ができるようになります。すると、事件の背景や法的判断がより深く理解できるようになるかもしれません。しかし、よく知らない法律の分野の言葉は、「そういうものだ」と思っていると間違った捉え方をしてしまう可能性があると感じました。

 

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