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「自動ドアが自分だけ無視する」ように感じるのはなぜか:センサの仕組みと錯覚

科学
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 ショッピングセンター、スーパー、コンビニ、デパートなど多くの場所に自動ドアがあります。また、テレビの検証番組で自動ドアに反応しない人がいることが取り上げられたのを見たことがあります。そして、「自動ドアが自分だけ反応してくれない」 そんな経験をしたことはありませんか?

 また、自分だけ自動ドアが反応しなかった時にはもわったした感じがします。そして「自分だけ嫌われているのでは…」と感じてしまうこともあるような気がします。そこで、妙な疎外感を覚えることもあるかもしれません。しかし、この現象は、センサの物理的な特性と、人間の動き・心理の組み合わせで自然に起こるもののようです。なお、前回のブログでは、エレベータに取り上げています。興味がある場合は参照してください。エレベーターの不思議な体重感覚:脳は加速度をどう知覚しているのか

 そこで、このブログでは、自動ドアが反応しないことに注目することにしました。そこで、自動ドアが反応しない要因、「自分だけ反応しない」と感じる心理的理由、自動ドアが反応しやすくなるコツについて調べましたので以下に説明します。

自動ドアが反応しない要因

自動ドアは「人を見ている」のではなく「変化」を検出している

 まず、多くの自動ドアは次のようなセンサを使っています。

 そこで、重要なのは、 自動ドアは“人そのもの”を認識しているわけではない という点です。検出しているのは、熱の変化距離の変化動きの変化などの「物理的な変化です。

自動ドアが反応しない主な理由

  1. 動きが小さすぎる
     センサは「動きの変化」を検出します。 そのため、
    • 歩く速度が極端に遅い
    • 止まりながら近づく
    • スマホを見ながらゆっくり歩く
            などの場合、変化量が小さく検出されにくくなります。
  2. 角度が悪い(センサの“死角”に入る)
    センサは上部にあり、 斜め方向の動きや端の位置は検出しにくいことがあります。
    • ドアの端を歩く
    • 斜めから近づく
    • センサの真下に入りすぎる
            これらの状況では、センサの「死角」に入りやすくなります。
  3. 服装・持ち物が熱を遮る
     赤外線センサは熱を検出します。 そのため、
    • 厚手のコート
    • 大きな荷物
    • 帽子やマスクで顔が隠れる
           などで熱の変化が弱くなると反応しにくくなります。
  4. 他の人の動きにセンサが引っ張られる
     センサは「最も大きな変化」を優先して検出します。 そのため、
    • 横から別の人が歩いてきた
    • 後ろの人の動きが大きい
           などの場合、センサがそちらに反応してしまうことがあります。

「自分だけ反応しない」と感じる心理的理由

 そして、技術的理由だけでなく心理的要因も関係しています。そこで、その心理的要因の主なもの3つを以下に説明します。

  1. 自分の失敗は強く記憶される(ネガティビティバイアス
     自動ドアが開かなかった「恥ずかしい瞬間」は記憶に残りやすくなります。そして、そのために 「自分だけよく開かない気がする」という錯覚が起こります。
  2. 他人の成功は見えやすい
     他の人はスムーズに通っているように見えます。そのため、 「自分だけ反応しない」という印象が強まります。
  3. 予期している動作が起こらないと違和感が増幅する
     自動ドアは「必ず開くもの」という期待があります。そのため、 開かないと違和感が強くなり、記憶に残りやすくなります。

自動ドアが反応しやすくなるコツ

 科学的に見て、次の行動が反応しやすくします。

  1. ドアの中央に向かって歩く
  2. 歩く速度を一定にする
  3. センサの上部に向かって近づく
  4. 止まらずに歩く
  5. 大きな動作(手を振るなど)を加える

 これらの行動は、センサが検出しやすい「変化」を増やすことになります。

まとめ

 ここまで、自動ドアが反応しない要因、「自分だけ反応しない」と感じる心理的理由、自動ドアが反応しやすくなるコツについて説明しました。まず、自動ドアが反応しない要因について、自動ドアは「人を見ている」のではなく「変化」を検出している自動ドアが反応しない主な理由を説明しました。つぎに、心理的理由について、ネガティビティバイアスなど3つの理由を説明しました。最後に、自動ドアが反応しやすくなるコツについて、5つのコツを説明しました。

 まず、自動ドアが反応しないのには、センサの物理的な特性と、人間の動き・心理の組み合わせで自然に起こるものでした。以下にこれまでの内容を整理します。

  • 自動ドアは人ではなく「物理的な変化」を検出している
  • 動きが小さい、角度が悪い、熱が遮られるなどで反応しにくくなる
  • 他人の動きにセンサが反応してしまうこともある
  • 心理的にも「自分だけ開かない」と感じやすい構造がある
  • センサが検出しやすい動きをすると反応しやすくなる

 自動ドアが自分だけ反応しないのは、技術的な特性と人間の心理が重なって起こる自然な現象でした。私に関しては、「自動ドアが反応しなかった」という記憶がありません。それは、自動ドアが物理的な変化を検出していることになるような気がしました。動きが小さい、角度が悪い、熱がさえぎられるが検知しにくい原因でした。私は、身体が大きいので、自動ドアのセンサにとって、動きが検知しやすく、角度も広くとれる、熱放出面積が大きい等の理由があったことで納得できました。

 

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