シニアの方にはスマホへの抵抗感を持つ方が少なからずいるようです。例えば、「スマホは難しくて、自分には使いこなせない」このように思っている。また、カタカナ用語が多くて、なんだか怖い。もしくは、電話だけで十分だと思っている。そして、このような話を聞くことがあります。また、少し前、シニアなどの施設でスマホ操作によるリハビリの様子が報道されていました。
実は、スマホを「触ること」そのものが、現代における最高に手軽で効果的な脳のトレーニングになることがわかってきています。つまり、画面をタップし、情報を探し、誰かと繋がる。そして、この一連の動作は、脳の多くの領域を同時に刺激してくれるようです。つまり、スマホは世界で一番手軽な『脳トレ専用マシン』という見方もできます。そして、 スマホを使うことで、ボケ防止だけでなく、孫との会話が増えたり、買い物が楽になったりするメリットがあります。そこで、今回は、シニア世代がスマホを「最強の脳トレツール」に変えるための具体的な習慣について調査しました。そして、難しいことは抜きにして、もっと自由に、もっと楽しくデジタル技術を味方につける方法を提供したいと考えています。
このブログでは、シニアの方のスマホ習慣について、スマホ習慣が脳トレになる理由、おすすめの習慣、注意点とコツ、スマホ操作と脳の関係、シニアの「脳トレ」vs 若者の「脳疲労」について以下に説明します。
スマホ習慣が脳トレになる理由
- マルチタスクの刺激:
スマホには「画面を見る(視覚)」「指を動かす(触覚)」「音を聞く(聴覚)」などの操作があります。つまり、このような複数の動作を同時に行うことが、脳全体の血流をアップさせます。 - 「新しいこと」への挑戦:
脳は慣れたこと(マンネリ)では活性化しません。また、スマホ操作では「これ、どうやるんだろう?」と試行錯誤するプロセスがあります。そして、このプロセスが、脳の神経回路を新しく作り直すエネルギーになります。
おすすめの習慣:今日からできる「スマホ脳トレ」3選
- 「ボイス日記」で言語トレ:
キーボードが苦手なら音声入力でOKです。そこで、その日の出来事を声に出して文字にすることを習慣化します。そして、この習慣は、記憶の整理と言語能力の維持に役立ちます。 - 「地図アプリ」でエア旅行:
昔住んでいた場所や、死ぬまでに行きたい場所をストリートビューで見ます。そして、これは、空間を把握する力(海馬)を刺激する最高の遊びになります。 - 「写真共有」でコミュニケーション:
散歩中に見つけた花を撮り、誰かに送ります。また、この行動には、「被写体を探す(観察眼)」という効果があります。そして、「送り先を考える(社会性)」という効果もあり、ダブル効果をもたらします。
注意点とコツ:挫折させないためのルール
「スマホ嫌い」にならないための、注意点を説明します。
- 「完璧を目指さない」:
まず、全部の機能を覚える必要はないことを認識します。例えば、「LINEとカメラだけ」のようにします。つまり、自分に必要な機能に絞ることをお勧めします。 - 「自分で調べる時間を楽しむ」:
すぐ家族に聞くのではなく、まずは自分でボタンを押してみるようにします。そして、その「試行錯誤」こそが脳トレの本質です。 - 「夜更かしに注意」:
画面の光(ブルーライト)が睡眠を妨げると脳に逆効果になります。そのため、「夜9時以降は見ない」などの健康的なルールも考えます。
スマホ操作と脳の関係
操作内容の対比表
| 操作の内容 | 主に刺激される部位 | 脳への効果・トレーニング内容 |
| 文字入力・アプリ選択 | 前頭前野 | 思考、判断、感情のコントロールを司る「脳の司令塔」を活性化させます。 |
| 地図アプリでのナビ | 海馬 | 空間認識能力を使い、記憶の定着を助けます。「エア旅行」もこの部分のこの効果があります。 |
| 写真撮影・画像編集 | 後頭葉 | 視覚情報を処理し、構図を考えることで感性と認識力を刺激します。 |
| メッセージのやり取り | 側頭葉 | 言語理解やコミュニケーション能力を維持。孤独感の解消にも直結します。 |
| フリック操作・画面拡大 | 運動野 | 指先の細かい動き(巧緻動作)が、脳全体の血流をアップさせます。 |
各脳の部位とスマホ操作
前頭前野:脳の司令塔を若々しく
スマホは「次にあそこをタップして、次にこれを選んで…」という手順の連続です。そして、この「手順を組み立てる力(遂行機能)」は、前頭前野をダイレクトに鍛えます。つまり、パズルや計算ドリルに近い刺激を、日常の操作だけで得られるのがスマホの強みです。
海馬:地図アプリは最高の記憶トレ
高齢になると衰えやすい「空間認知能力」を鍛えるには、地図アプリが最適です。まず、現在地を確認します。そして、目的地までのルートを頭の中で立体的に描く作業をします。この作業は、記憶の入り口である「海馬」を活性化させます。
運動野:指先は「露出した脳」
「指先を使うことは脳に良い」と昔から言われますが、スマホのタッチパネル操作も同様です。特に、フリック入力やピンチイン・アウトは、複雑な指の動きを要求します。そのため、運動野を通じて脳全体への刺激になります。
なお、フリック入力は、タッチパネルで指で軽く弾く(フリックする)入力方法です。そして、ピンチイン・アウトは、二本指での拡大・縮小する操作方法です。
シニア世代の「脳トレ」vs 若者世代の「脳疲労」
若者世代のスマホについては、長時間利用による生活への支障、スマホ依存症の増加、ながらスマホ」の常習化などが問題になっています。そして、その影響は、睡眠不足と心身の不調、SNS疲れと精神面への影響、トラブルとセキュリティリスク、若者特有の「未成熟な脳」への影響など多岐にわたっています。そこで、ここではシニア世代の「脳トレ」の影響と若者世代の脳疲労などの影響について比較します。
両者の違いについて
| 項目 | シニアのスマホ習慣(メリット) | 若者のスマホ習慣(問題点) |
| 主な目的 | 交流・学習・生活の利便性 | 暇つぶし・SNSの承認欲求・娯楽 |
| 脳への影響 | 脳の活性化(能動的):新しい操作を覚えることが刺激になる。 | 脳の疲労(受動的):膨大な情報(ショート動画等)を浴び続ける。 |
| 注意力の使い方 | 集中力の維持:目的を持って一つずつ操作を行う。 | 注意の散漫(マルチタスク):通知に反応し、集中が細切れになる。 |
| 心理的影響 | 孤独の解消:社会との繋がりを感じ、幸福度が上がる。 | 比較による不安:他人のキラキラした生活と比べ、自己肯定感が下がる。 |
なぜシニアには「プラス」に働くのか?
「初体験」が脳を若返らせる
若者にとってスマホ操作は「呼吸をするように無意識にできること」です。そして、無意識の動作は脳をほとんど使いません。一方、シニアにとっては「どうすれば写真が撮れるか?」と考えるプロセス自体が強力な脳トレになります。
受動的から能動的へ
若者の問題は、SNSのタイムラインを「ただ眺める」受動的な時間が長いことです。これに対し、シニアの場合、「孫にメッセージを送る」「天気を調べる」といった「目的を持った能動的な利用」が中心であるため、脳の司令塔である前頭前野が活発に動きます。
デジタル・ウェルビーイングの差
若者はSNSの誹謗中傷や「いいね」数に一喜一憂しメンタルヘルスを損なうリスクがあります。一方、シニアは、適度な距離感を保ちながら「便利な道具」として付き合えることが多いです。そして、そのため、依存のリスクを抑えつつメリットだけを享受しやすい傾向にあります。
シニアが気を付けるべき「若者と同じ落とし穴」
シニアのスマホ利用も、以下のような状態になると「脳トレ」ではなく「脳疲労」に変わってしまいます。
- 「おすすめ動画」の無限視聴: YouTubeなどのショート動画を目的なく数時間見続けます。そして、その結果、思考が停止し、若者と同様に脳が疲弊します。
- フェイクニュースへの接触: 情報を鵜呑みにして不安を増大させてしまいます。すると、ストレスホルモン(コルチゾール)が増え、認知機能に悪影響を与えます。
内容の整理とまとめ
内容の整理
ここまでこのブログでは、シニアの方のスマホ習慣について、スマホ習慣が脳トレになる理由、おすすめの習慣、注意点とコツ、スマホ操作と脳の関係、シニアの「脳トレ」vs 若者の「脳疲労」について説明しました。
まず、スマホ習慣が脳トレになる理由について、マルチタスクの刺激、「新しいこと」への挑戦を説明しました。次に、おすすめの習慣について、「ボイス日記」で言語トレ、「地図アプリ」でエア旅行、「写真共有」でコミュニケーションを紹介しました。そして、注意点とコツについて、完璧を目指さない、自分で調べる時間を楽しむ、夜更かしに注意を説明しました。加えて、スマホ操作と脳の関係について、操作内容の対比、各脳の部位とスマホ操作を説明しました。最後に、シニアの「脳トレ」vs 若者の「脳疲労」について、両者の違いについて、なぜシニアには「プラス」に働くのか?、シニアが気を付けるべき「若者と同じ落とし穴」を説明しました。
まとめ
ここまで説明したように、使い方によっては、スマホは単なる機械ではなくなります。つまり、家族、友人、そして自分の知的好奇心と繋がるための「窓」(デバイス)のようなものになります。また、新しいことを始めるのに遅すぎることはありません。そして、スマホという新しいパートナーを得て、一緒に、ワクワクする毎日を始めるという方法があります。そこで、若者のように『使われる』のではなく、道具として『使いこなす』ことが、シニア世代の賢いスマホ活用術になりそうです。まず、「スマホ=敵」という考え方を捨てることから始めるために、触ってなれるから、興味のあることから気軽に始めることが重要な気がしました。

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