昼間は何ともなかったのに、夜布団に入った瞬間、上司に言われた一言が気になる。また、将来への不安が頭をぐるぐる回り出す。そして、これは何故か夜落ち着いたときに良くあります。そんな経験はないでしょうか?そこで、なぜ「夜に起きる」という疑問が浮かびます。そして、これは自分のメンタルが弱いからでも、性格が暗いからでもないようです。それは、単に脳の『時間帯による仕様変更』によるもののようです。ここでは、なぜ夜に思考が暗くなるのかを科学的側面、そして、夜の自分とうまく付き合うコツを調べました。
このブログでは、夜とネガティブの関係、脳内での処理について調べましたので以下に説明します。
夜とネガティブの関係について
理性の司令塔「前頭葉」のバッテリー切れ
- スマホと同じ仕組み: 思考や感情をコントロールする「前頭葉」は、1日中働きます。そして、そのため夜にはバッテリーが切れています。
- ブレーキの喪失: 昼間なら「まぁいいか」と受け流せる小さな悩みがあります。しかし、夜は理性のブレーキが効かないため、ネガティブな方向に暴走してしまいます。
- 結論: 夜の悩みは、酔っ払いの独り言のようなものです。そして、そのためまともに向き合う必要がないことになります。
「幸せホルモン」の品切れ状態
- セロトニンの役割: 心の安定を保つ「セロトニン」は、太陽の光を浴びることで作られます。
- 夜の空白: 日が沈むとセロトニンの分泌が止まります。そして、代わりに睡眠ホルモンのメラトニンが増えます。つまり、この「セロトニンが少ない隙間時間」こそが、不安が入り込みやすいゴールデンタイムです。
- 対比: 朝起きて太陽を浴びると悩みが消えていることがあります。そして、これは、脳内の化学物質が入れ替わったからということになります。
暗闇を恐れる「生存本能」の名残り
- 原始時代の記憶: 人類には、暗闇は猛獣に襲われるかもしれない時間でした。つまり、死のリスクがある時間帯でした。
- 過剰な警戒心: 脳には、暗くなると警戒度を上げる本能が組み込まれています。つまり、何か悪いことが起きるかもという想定します。
- リフレーミング: 今感じている不安は、脳が自分を守ろうとしているものです。つまり、「防衛システム」の作動音ということになります。
夜の自分に振り回されないための「3つの処方箋」
- 「夜の自分」とは距離を置く: 「あ、今夜の自分が何か言ってるな」と客観視します。そして、そう考えるだけで、思考の渦から抜け出しやすくなります。
- スマホを遠ざける: SNSのキラキラした投稿や刺激的なニュースは、疲れた脳にとって毒になります。そして、このような時には脳を興奮させない工夫をする必要があります。
- 「TODOリスト」に書き出す: 脳が「忘れてはいけない!」と焦って思い出させています。そして、このような場合は、紙に書いて「一旦脳から追い出す」作業が有効です。
脳との関係について
夜は「警備員(扁桃体)」が暴走する
扁桃体は、不安や恐怖などの感情を司り、危険を察知するとアラートを鳴らす脳の部位です。
- 昼間の状態: 理性を司る「前頭葉」がしっかり働いています。そして、そのため、扁桃体が「将来が不安だ!」と騒いでも、前頭葉が「今は目の前の仕事をしよう」「根拠がないよ」とスマートになだめてくれます。
- 夜の状態: 脳の疲れで前頭葉が眠りにつきます。そして、扁桃体が独り歩きを始めます。また、 普段なら無視できる小さな不安があります。しかし、夜には、まるで「重大な脅威」であるかのように脳内に響き渡らせます。
扁桃体と「記憶」の負のループ
ここで、以前のブログ「なぜ旅行先では時間がゆっくり感じるのか?:ホリデー・パラドックス」の回で登場した「海馬(記憶)」との関係が、夜は悪い方に働きます。
- 扁桃体が反応する: 「あ、あの時の失敗を思い出した。怖い!」と扁桃体が興奮します。
- 海馬が呼び出される: 興奮した扁桃体は、隣にある海馬に「他にも怖い記憶はないか?」と問い合わせます。
- ネガティブの連鎖: 海馬は過去の似たような失敗談を次々と引き出します。そして、さらに扁桃体を興奮させます。
そして、夜に一度悩み始めると、芋づる式に悪いことばかり思い出します。これは、この「扁桃体と海馬の共鳴」が起きているからということになります。
扁桃体の「アラート」を止める方法
- 「ラベリング」をする: 不安になったら、「あ、今自分の扁桃体が暴走しているな」と呼んでみてください。そして、感情を客観視することで、一時的に前頭葉が主導権を取り戻します。このようなことで、扁桃体の興奮が収まることが科学的に証明されています。
- 物理的な安心を与える: 扁桃体は「身体の安全」に敏感です。温かい飲み物を飲む、重めの布団にくるまるなど、身体をリラックスさせます。そして、これにより「今は安全だよ」という信号を扁桃体に送ることができます。
まとめ
ここまでこのブログでは、夜とネガティブの関係、脳内での処理について説明しました。まず、夜とネガティブの関係について、理性の司令塔「前頭葉」のバッテリー切れ、「幸せホルモン」の品切れ状態、暗闇を恐れる「生存本能」の名残り、夜の自分に振り回されないための「3つの処方箋」を説明しました。次に、脳内での処理について、夜は「警備員(扁桃体)」が暴走する、扁桃体と「記憶」の負のループ、扁桃体の「アラート」を止める方法を説明しました。
まず、「夜に考えたことに、まともな結論がでない」と捉えます。そして、「今すべきことは、悩むことではなく、脳のバッテリーを充電すること」と考えます。また、その悩みを考えず放置して寝ることにします。そして、明日の朝、セロトニンが満タンになってから、その悩みを考えます。すると、その悩みは、夜よりもっと小さく見えるかもしれません。
夜にいろいろ思い浮かぶことはよくありました。そして、確かに朝起きて大した事でなかったこともあります。ただし、夜に思いついた不安が作業の問題点の対策になったこともならなかったこともあります。そのため、次の日の朝に確認することが重要な気がしました。夜には考えすぎない、思い込み過ぎない方が良いような気がしました。

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