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“累積”するとやる気が出るのはなぜ?:積み上げの心理

心理
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 「よし、今日から毎日日記を書くぞ!」、「筋トレを習慣にするぞ!」この手のことはよく耳にします。しかし、そう意気込んで始めたはずなのに、気づけば3日後にはノートもダンベルも置物になっている。このような経験、よくありそうです。そして、挫折するたびに「自分はなんて意志が弱いんだ」と落ち込んでしまうかもしれません。しかし、続かないのは、自分の根性が足りないからではなく、単に「脳に報酬を与えていないから」かもしれません。なお、以前のブログ「なぜダイエットや勉強は三日坊主になるのか? 行動を変えるカギ「計画的行動理論」」というものがあります。興味がある場合は参照してください。

 また、人間は、ゴールの見えない暗闇を走り続けることはできません。それゆえ、「自分がどれだけ進んだか(累積)」が目に見えることが重要です。そして、累積を見た瞬間、脳は驚くほどやる気を出してくれる仕組みを持っています。例えば、RPGの「経験値」です。つまり、あとどれくらいでレベルが上がるか可視化されているからこそ、何時間もゲームに没頭できます。そして、今回、この「積み上げの心理学」を紐解き、三日坊主を卒業して「勝手にやる気が出てしまう仕組み」について調べました。

 このブログでは、脳の仕組みでなぜ「累積」でやる気が出るのか?累積の罠実践法について以下に説明します。

脳の仕組み(なぜ「累積」でやる気が出るのか?)

 私たちが積み上がった記録を見てワクワクするのには、ちゃんとした理由があります。まず、脳内で起きている「快感のサイクル」について説明します。

ドーパミンという「報酬」

 脳は「目標に近づいている」と実感したときに、快楽物質であるドーパミンを放出します。つまり、積み上げを可視化(グラフや記録)することは、脳に対して「ほら、着実に進んでるよ!」と小まめに報酬を与え続けている状態なのです。

「自己効力感」の貯金

 心理学では「自分ならできる」と思える感覚を自己効力感と呼びます。また、積み上がったログは、過去の自分が頑張った動かぬ証拠になります。そして、「これだけやってきたんだから、次もできる」という根拠のある自信に変わります。

「失うのが怖い」心理を利用する

 「30日連続達成」という記録ができると、人間はそれを失うことに強い抵抗を感じます。これを損失回避と呼びます。これが「今日だけはサボろうかな」という誘惑に勝つ強力なブレーキになります。なお、損失回避については以前のブログ「投資・買い物・仕事など幅広く使える:損失回避」に記載しています。興味がある場合は参照してください。

累積の罠(高すぎるハードルの正体)

 累積は強力な武器です。しかし、使い方を間違えると自分を苦しめる「罠」になります。

「完璧主義」が継続を殺す

 「毎日1時間やる」と決めてしまいます。そして、忙しくて10分しかできなかった日に「今日はダメだった、ゼロだ」と判断しがちです。また、一度ゼロを感じると、脳は一気にやる気を失います。

対策:最低ラインを「地べた」に置く

 累積を止めないコツは、ハードルを限界まで下げることです。

  • 読書なら「1ページ読む(最悪、本を開くだけ)」
  • 筋トレなら「スクワット1回」

 これでも「1日の積み上げ」としてカウントしてOKというルールを作ります。そして、「質」より「継続という数字」を優先するのが、罠にはまらない秘訣です。

実践法(今日からできる累積テクニック)

 具体的にどうやって積み上げを可視化すればいいのか、おすすめの方法をまとめました。

手法おすすめの道具ポイント
カレンダー法卓上カレンダー + 赤ペンできた日に大きな「×」や「○」を書く。白枠を埋める快感を利用。
ハビットトラッカースマホアプリ、手帳複数の習慣を一覧。グラフ化されると達成感が倍増します。
トークン(物理)透明な瓶 + ビー玉・小銭筋トレや勉強1回につき1個入れる。「重さとカサ」で実感。

注記: 最初の1週間は、とにかく「記録をつけること自体」を目標にします。そして、中身が伴わなくても、記録が並ぶだけで脳は喜び始めます。

まとめ

 ここまでこのブログでは、脳の仕組みでなぜ「累積」でやる気が出るのか?、累積の罠、実践法について説明しました。まず、脳の仕組みでなぜ「累積」でやる気が出るのか?について、ドーパミンという「報酬」「自己効力感」の貯金「失うのが怖い」心理を利用するを説明しました。次に、累積の罠について、「完璧主義」が継続を殺す対策:最低ラインを「地べた」に置くを説明しました。最後に、実践法について、カレンダー法ハビットトラッカートークンを説明しました。

 何となく以前のブログ「なぜ人は“ゼロから始める”のが苦手なのか?」に共通点を感じます。まず、行動に移すためには一歩目が難しく、一歩目を小さくして行動を起こします。その継続で小さな一歩を積み重ねることで累積になります。そして、最初はほんの小さな「1」の積み上げかもしれません。それは、1ページ、1分、1回の腹筋かもしれません。しかし、その小さな「1」が重なり、累積していくことで、やがてそれはあなたを支える大きな山になります。

 つまり、積み上げの心理を味方につければ、もう「根性」に頼る必要はありません。雪だるまが転がるほどに大きくなっていくように、自分の努力を可視化することで、加速しながら未来を変えていくかもしれません。とりあえず、小さな歩幅で歩み始めて、継続することは、「継続は力なり」という言葉にもつながるところがあるような気がしました。

 

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