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“人前でうまく話せない”のは性格ではない?

心理
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 「私は内向的だから、一生人前で話すのは無理なんだ……」ということを時々聞きます。そして、このように諦めている人がいるような気がします。そして、実は、人前で話せなくなる原因の多くは、あなたの性格ではないようです。これは、脳が起こす「防衛反応」やちょっとした「意識の向け方」のボタンの掛け違いによるものです。つまり、性格を無理に変えて「明るい社交的な人」にならなくてもよいようです。そして、仕組みさえ理解すれば、誰でも落ち着いて言葉を届けることができるようになるようです。今回は、心理学的な視点から「話せない」の正体を突き止め、明日から使える「緊張を味方につける技術」について調べました。

 このブログでは、なぜ「性格のせい」だと思い込んでしまうのか?「人前で話せない」を解明する3つの真実性格を変えずに「話し方」を変える3つのステップについて以下に説明します。

なぜ「性格のせい」だと思い込んでしまうのか?

 多くの人が人前で話せない原因を自分のキャラクターに求めてしまいます。例えば、「私は人見知りだから」「消極的な性格だから」などです。しかし、それは大きな誤解のようです。その理由の2つを以下に説明します。

「ラベル」の貼り付け

 子供の頃の発表会での失敗や、親からのこの子は大人しいからという言葉があります。そして、これらが「自分=人前が苦手な人」という強力なラベル(自己定義)になります。その後、そのラベルに沿った行動を脳が自動的に選んでしまっているだけというものです。

「緊張=悪」という刷り込み

 ドキドキすることを「失敗の予兆」だと捉えている可能性があります。しかし、緊張は脳が「これから大事な場面だぞ!」とエネルギーを供給してくれている状態です。つまり、性格ではなく、単なる体のエネルギー反応を「嫌なもの」と定義してしまっています。これがフリーズの原因になります。

「人前で話せない」を解明する3つの真実

 前節で説明したように「話せない」のは心の問題ではなく、脳やメカニズムの問題になります。

脳の「バグ」:視線は「攻撃」である

 野生の時代、多くの視線を浴びる状況は「外敵に囲まれている」ことを意味していました。そして、そのため、人前に立つと脳の扁桃体が「生命の危機!」と警報を鳴らします。その結果、闘争・逃走反応を引き起こします。つまり、頭が真っ白になるのは、脳が生存を優先して論理回路をシャットダウンした結果になります。つまり、あなたの生存本能が優秀すぎるゆえの「脳のバグ」なのです。

準備の「型(OS)」不足

 話が上手い人は、その場で言葉を考えているのではありません。頭の中に「結論→理由→具体例」といった文章の組み立て用金型(OS)を持っています。つまり、話せないのは、内容が空っぽなのではなく、材料を流し込む「型」を知らないだけです。例えば、ソフトが入っていないパソコンを「性能が悪い」とは言わないのと同じ様なものです。

意識の「向き」:スポットライト効果

 意識のスポットライトが自分自身にばかり向いている状態が、さらなる緊張を呼びます。例えば、「変な人だと思われていないか?」「声が震えていないか?」などです。つまり、意識が自分に向きすぎると、脳のリソースを「自分の監視」に使い果たしてしまいます。そして、肝心の「話すこと」に回せなくなります。

性格を変えずに「話し方」を変える3つのステップ

 性格はそのままで、やり方(技術)だけをアップデートする方法を以下に説明します。

「実況中継」で脳をハックする(ラベリング)

 緊張してきたら「緊張しちゃダメだ」と思わないようにします。まず、今自分は緊張して心拍数が上がっているなと感じ取ります。そして、「脳が準備運動を始めたな」と言うようにとらえるようにします。まず、このように感情を客観的なデータとして処理するようにします。すると、暴走していた扁桃体が落ち着きを取り戻します。そして、その結果、冷静な自分(前頭葉)が戻ってきます。

聞き手の「味方」を一人だけ見つける

 会場全体を「敵の集団」と見ると怖くなります。そこで、大勢の中から、頷いてくれている人や、優しそうな表情の人を「たった一人」だけ見つけます。そして、その人に語りかけるように話してください。つまり、一人との「会話」だと思えば、脳は過度な警戒を解き、自然な言葉が出てきやすくなります。

今日からできる「0.1」のステップ

 前のブログの「なぜ人は“ゼロから始める”のが苦手なのか?」に書いている「0.1」のステップを実行します。つまり、目標を小さく分割して少しずつ実行するようにします。

 例えば、まずは、コンビニの店員さんに「ありがとうございます」とはっきり伝えます。あるいは、明日の会議で一言だけ「私もそう思います」と賛成を表明します。まず、このような小さな練習から始めてみます。

「郵便局員」になりきる

 「自分を良く見せよう」という欲を捨てるようにします。そして、自分の役割は、情報を届ける「郵便局員」だと定義し直します。

 郵便局員は、手紙(情報)を届けるのが仕事です。そのため、自分がどう見られるかは重要ではありません。つまり、意識を「自分」から「届けるべきメッセージ」へと100%シフトさせます。そして、これにより、余計なプレッシャーを消し去ることができます。

「流暢さ」よりも「誠実さ」

 そもそも、人前で話す目的は「自分を立派に見せること」ではありません。つまり、「相手に情報を届けること」が目的です。そして、たどたどしくても、言葉に詰まっても、あなたが相手のために一生懸命選んだ言葉には、流暢なだけのスピーチにはない「誠実さ」という力が宿ります。また、内向的で慎重なあなただからこそ、届く相手が必ずいます。

内容の整理とまとめ

内容の整理

 ここまでこのブログでは、なぜ「性格のせい」だと思い込んでしまうのか?、「人前で話せない」を解明する3つの真実、性格を変えずに「話し方」を変える3つのステップについて説明しました。まず、なぜ「性格のせい」だと思い込んでしまうのか?について、「ラベル」の貼り付け「緊張=悪」という刷り込みを説明しました。次に、「人前で話せない」を解明する3つの真実について、脳の「バグ」:視線は「攻撃」である準備の「型(OS)」不足意識の「向き」:スポットライト効果を説明しました。最後に、性格を変えずに「話し方」を変える3つのステップについて、「実況中継」で脳をハックする聞き手の「味方」を一人だけ見つける「郵便局員」になりきるを説明しました。

 ここまで説明してきたように、脳の防衛本能が、視線を「敵」と見なしてアラートを鳴らしているだけという理由がありました。また、意識のスポットライトが、自分自身に向きすぎてフリーズしているだけという理由もありました。そして、言葉を組み立てるための「型(OS)」をまだインストールしていないだけという理由もありました。このようにいろいろの理由があります。

まとめ

 私も初めはこのような感覚があったような気がします。特に、視線を敵とみなしている、自分自身に向きすぎてフリーズをしているという点です。しかし、プレゼンで読み原稿を作り、それをスライドに合わせ暗記してしゃべれるまでにしたことがあります。そして、それを何回か繰り返しました。それ以降、人前でしゃべることに緊張はするのですが以前のようなボロボロになることはなくなりました。ただ、突然人の前でしゃべれと言われて、何も思いつかずしゃべれないということはありました。この現象は、言葉を組み立てるための「型」がまだインストールされていないに近いかもしれません。

 つまり、これらはすべて、仕組みを知り、練習を重ねることで後天的に変えていけるものに思えます。また、人前でうまく話すために、性格を変える必要はありません。そして、そのままの性格で、ただ「仕組み」を使って、自分の考えを外に発信していくということになると考えられます。

 

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