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禁止されると、なぜか余計に気になってしまう:心理的リアクタンス

心理
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 ダイエット中なのに、お菓子を禁止した途端頭から離れなくなった。また、『見るな』と言われると、どうしても中を覗きたくなる。そして、破るなと言われた校則や決まりが破りたくなる。このようなことはよく耳にします。しかし、実は、ダメと言われるほどやりたくなるのは、自分の意志が弱いからではないようです。それは、心理学で「心理的リアクタンス」と呼ばれる本能的な反応なのです。

 このブログでは、禁止されると余計に気になってしまう仕組みと活用法などについて、心理的リアクタンスの正体、カリギュラ効果、日常やビジネスでの「逆活用」などについて以下に説明しています。

心理的リアクタンスの正体

心理的リアクタンスとは

 自分の行動の自由が制限されたり奪われたと感じたときに、その自由を取り戻そうとして反発・抵抗する心理状態のことです。つまり、誰かに「~しなさい!」と強制されたり、選択肢が減らされたりします。そして、「自分で決めたい」という欲求が脅かされ、かえってやる気をなくしたり、反対の行動を取りたくなったりする現象です。なお、この現象は、アメリカの心理学者ブレームによって提唱されました。 

 なぜ私たちは、誰かに止められると反抗したくなるのでしょうか?その正体は、人間が本能的に持つ「自己決定感(自分で決めたいという欲求)」にあります。

  • 「自由」を奪還しようとする防衛本能:
     人間には「自分の行動は自分で決めたい」という強い欲求があります。誰かに「〜するな」と禁止されたり、「〜しろ」と強制されたりすると、脳はそれを「自由への侵害」とみなします。このとき、奪われた自由を取り戻そうとして、あえて反対の行動を取ることで「自分には選ぶ権利がある」と証明しようとするのです。
  • 「禁止」が「価値」に変換される仕組み:
     心理的リアクタンスが働くと、禁止された対象が以前よりも輝いて見えます。これを心理学では「希少性の原理」とも結びつけますが、「手に入りにくい=価値がある」と脳が勝手にバイアスをかけてしまうため、冷静な判断ができなくなってしまうのです。

カリギュラ効果

 カリギュラ効果とは、「絶対に〇〇するな」「見るな」と禁止・制限されると、かえってその行動をしてみたくなる心理現象を指します。また、これは制限されることで逆に興味や欲求が高まる人間の心理的リアクタンスの一種です。そして、マーケティングや日常会話でよく使われます。 

「心理的リアクタンス」が引き起こす具体的な現象として最も有名なのが「カリギュラ効果」です。これは、禁止されればされるほど、かえって興味が煽られる現象を指します。

  • 語源は映画から:
     1980年の映画『カリギュラ』が、あまりに過激な内容のため一部地域で上映禁止になりました。しかし、逆に世間の注目を浴びて大ヒットしたことが由来しています。
  • 物語の中のリアクタンス
    • 『鶴の恩返し』: 「絶対に中を覗かないでください」という強い禁止がありました。そして、娘の好奇心を最大化させ、結果として約束を破らせてしまいました。
    • 『ロミオとジュリエット』: 親同士の激しい対立(交際の禁止)がありました。そして、二人の恋の炎をより燃え上がらせたのも、リアクタンスの一種と言えます。
  • 現代の身近な例
    • 閲覧注意」と書かれた動画をついクリックしてしまいます。
    • 浮気は絶対にダメ」と厳しく束縛されるほど、外の世界が魅力的に見えてしまいます。

日常やビジネスでの「逆活用」

 この心理を理解しておくと、コミュニケーションやビジネスの場面で衝突を避け、相手を動かすヒントになります。

教育・マネジメント:「命令」を「選択」に変える

  • 現在:勉強しなさい!」と言っています。
  • 結果:子供のリアクタンスを刺激してやる気を奪います。
  • 改善案: 「今からやる?それともお風呂の後にする?」と、複数の選択肢を提示します。すると、どちらを選んでも「自分で決めた」という感覚が残ります。そのため、反発が起きにくくなります。

マーケティング:「あえて遠ざける」

  • 現在:「誰にでも売ります」と言っています。
  • 改善案:「本気で変えたい人以外は買わないでください」と制限をかけます。
  • 効果: 制限されることで、ターゲット層は「自分は選ばれた存在だ」「これは自分に必要なものだ」と強く感じるようになります。

セルフコントロール:「禁止」を「許可」に変換する

  • 現在:ダイエット中に「お菓子は絶対禁止!」と決めます。
  • 結果:脳がお菓子に執着してしまいます。
  • 改善案: 「週に一度、土曜日は好きなお菓子を食べていい」と条件付きの許可を出します。そして、選択の自由を自分に与えておくことで、リアクタンスによる暴食を防ぐことができます。

内容の整理

状況反応心理状態
「これ食べちゃダメ」余計に食べたくなる選択の自由を取り戻したい
「宿題やったの?」やる気が失せる自分の意思を否定されたと感じる
「限定10個!」今すぐ欲しくなる手に入らなくなる(自由の喪失)を防ぎたい

まとめ

 ここまでこのブログでは、心理的リアクタンスの正体、カリギュラ効果、日常やビジネスでの「逆活用」などについて以下に説明しました。まず、心理的リアクタンスの正体として、どのようなものかを説明しました。次に、カリギュラ効果がどのようなものかについて説明しました。最後に、日常やビジネスでの「逆活用」について、教育・マネジメント:「命令」を「選択」に変えるマーケティング:「あえて遠ざける」セルフコントロール:「禁止」を「許可」に変換するを説明しました。

 禁止されると逆に気になるということはなぜかあると思っていました。そして、反発したくなるのは、自分の意志を大切にしている証拠でした。つまり、本能という部分で束縛への抵抗で、自己決定感がなくなることが要因でした。また、その中の1つにカリギュラ効果というものも存在していました。また、これらの効果を逆手にとる方法がありました。そして、それが的を得た方法であるような気がしてしまいました。何故かわかりませんが、何となく残念な気がしました。

 

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